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2015年9月20日日曜日

大阪高裁判決:NHK地域スタッフの労働者性を否定

大阪高裁第三民事部(江口とし子裁判長)は九月十一日、NHK地域スタッフの労働契約法上の労働者を否定する判決を下しました。

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NHK地域スタッフは、NHK受信料の契約収納業務に従事し、いわゆる「個人請負型労働」で働いています。この裁判は、全日本放送受信料労働組合(全受労)神戸支部の福島強司委員長が、NHKから契約期間内に解約されたことを不当として提訴したものです。

神戸地裁は昨年六月、NHK地域スタッフを労働契約法上の労働者と認め、福島委員長を解約したことは不当とする判決を下しましたが、NHKが控訴し、大阪高裁で争われていました。

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原告側は、ナビタンという携帯端末で常に稼働時間を管理されている実態や、月初めに提出を求められる業務計画書いわゆる勤務シフト表、ノルマの実態(目標数の一方的な指定)、業務場所の一方的指定、コアタイムを中心とする稼働時間の指示など細かな資料の積み重ねで、地域スタッフがNHKの指揮監督のもと業務に従事している実態を示しました。

また、労働法学者の意見書を提出し労働契約法の趣旨・目的に照らしてNHK地域スタッフは労働者にあたることを主張してきました。

しかし、今回の大阪高裁判決はこれらの事実をまったく無視し、「個人請負型労働者」の働く権利を奪う不当な内容となっています。

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判決後の報告会で原告の福島委員長は、「地域スタッフの働き方を、まともに見ていない腹立たしい判決で怒りを覚えます。この判決をこのまま受け入れる事は出来ません。今後も頑張ってまいりますのでよろしくお願いします」と決意を述べました。

(岡﨑史典=全受労神戸支部書記長)

(2015年9月20日付「兵庫民報」掲載)

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