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2015年9月6日日曜日

発言:宮崎勝歓さん(書肆スウィートヒアアフター店主)

考えを深め、行動するために


宮崎さん

安倍内閣がスタートした時点から不安は感じていたのですが、去年の集団的自衛権行使容認の解釈改憲を閣議決定した時点で、「いよいよこれは本格的にまずいぞ」と思いました。

その時に、SASPL―いまはSEALDsですが―学生さんたちのスピーチやデモをインターネットで見つけ、「これはちょっと期待が持てるんじゃないか」と思いました。

行動するための寄る辺が私にはないので「SEALDsの応援」という形で乗っからせてもらいました。すると、いままで思考で留まっていた「憲法を守ろう」を、実際のアクションとして意思表明ができるんだと初めて実感しました。

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私は午前から昼過ぎまで他の中堅の書店でアルバイトもしていますが、「大東亜戦争」を肯定するような本や「ヘイト本」を、会社ではそれなりの地位にあるような、40~50代の人がよく買っています。日本社会を動かしている年代の人たちが、日本国憲法に反しているような本を買っていく。レジを打っていて「何でだろう?」と不思議に思っていました。

インターネットではネトウヨはかなりしつこいけれど、逆にリベラルはあっさりしすぎていると言われていますが、出版社でも同じで、戦争肯定や反中・反韓をあおるような本を出している出版社は、書店が注文していなくても、どんどん本を送りつけてきます。そうすると書店も陳列せざるをえないので、お客の目につくということがあります。よく言えば宣伝上手なんですけど。その意味でもリベラルはちょっと弱いなと思います。

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安保関連法案はその内容自体が憲法違反なのですが、10本もの法律を一つに束ねたものともう1本の法案を一括提案していることも真摯さに欠けています。小池晃参院議員の質問で明らかになったように、国会審議の前に自衛隊内部には詳細を説明していたし、その前に米国議会でこの夏の成立を約束してきている。国民に真実を知らせたくないのでしょうか。


そうさせてはいけないと、各地の書店とSEALDsが連携して「SEALDs選書プロジェクト」を進めています。その全国1号店となりました。まず第1弾として、先々週から、「基本図書」15冊をSEALDsメンバーの推薦コメント付きで陳列・販売しています(写真)。

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読書は本を通じて自分自身と対話し考えを深めていくことですが、独りよがりになるおそれもあります。読んだことをアウトプットする場、読書会のような場で、他の人と議論できれば一番いいのですが、幅広い視点を持つように心がける必要があると思っています。小さな書店ですが、そのお手伝いができればと願っています。 (談)


(2015年9月6日付「兵庫民報」掲載)

書肆スウィートヒアアフター
http://sweethereafter.web.fc2.com/
神戸市中央区海岸通4丁目3-17清和ビル26号営業時間は15時~20時。不定休。

 

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