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2015年9月6日日曜日

滋賀・あいば野で日米共同演習:戦争法案先取り(9月6~18日)

兵庫県原水協事務局長 梶本修史

戦争法案を審議中の参院で、法案成立を先取りした自衛隊の内部資料が明らかになった。日本共産党の小池晃参院議員が暴露したものだ。同文書は、戦争法案が衆院で審議入りした5月26日の段階で、「8月法案成立、来年2月法施行」を想定。南スーダンPKO(国連平和維持活動)についても、来年3月からは「新法制に基づく運用」を始めるなどとし、「(他国部隊との)宿営地での共同防衛」や「駆け付け警護」などの新たな任務が追加されるとし、その準備のための事前訓練の必要まで盛り込まれている。

駆け付け警護は、PKOで他国部隊などが離れた場所で武装集団に襲われた際、自衛隊が武器を使用して助ける任務で、日本が国際紛争の当事者になり、専守防衛を逸脱する危険性をはらむ。現行法では海外での武力行使につながる恐れがあることから認めておらず、法案審議の焦点である「自衛隊員のリスク増」や「集団的自衛権の行使」に直結する。8月末に派遣期限が切れる南スーダンPKOは、12月に陸上自衛隊中部方面隊から部隊(第9次隊)を派遣し、来年3月からは「新法制に基づく運用」を始めるなどとした、詳細な日程表まで記載されていた。

この任務を担う陸上自衛隊中部方面隊は、伊丹市に総監部(司令部基地)を置き、11月下旬~12月中旬に、同所で日米合同指揮所訓練(ヤマサクラ67)を計画している。「指揮所訓練」は、米陸軍と陸上自衛隊のコンピューターネットワークとシミュレーションを使用した「戦争演習」で、前回(2012年1月・ヤマサクラ61)は自衛隊4,500人と米軍1,500人が参加し、中国軍、北朝鮮軍の日本侵攻シナリオをもとに訓練が行われた。今回は、「関係機関の参加(一部はオブザーバー)を得て、国民保護訓練を実施予定」とされ、自治体関係者などの参加も想定されている。前回も兵庫県など地方自治体職員が参加しており、戦争法案で改定される「武力攻撃事態法」(国民保護法)を実行するための訓練と思われる。

また、9月6日~18日に、滋賀県あいば野演習場で、中部方面隊所属の陸上自衛隊第14旅団第50普通科連隊(高知駐屯地)約350人と米海兵隊第2海兵連隊第1大隊約200人の共同訓練が実施される。これは、「戦争法」を先取りし、自衛隊が米軍と一体となり海外で武力行使に乗り出すための訓練である。あいば野演習場での日米合同演習は、1986年以来、今回で14回目。7月16日、陸上自衛隊第102施設器材隊(宇治市所在)があいば野演習場での訓練中に発射した重機関銃弾が、演習場隣接の民家の屋根を貫通し、市民の生命が脅かされる事件が発生した。発射場から3.5km離れており、標的の方向とも違う。昨年の合同演習では、空の殴り込み兵器オスプレイも参加したが、兵庫県の周辺での戦争法案先取りの中止を求める声を上げるべきだ。




「NO!戦争法」「日米合同演習反対」9.6あいば野大集会/9月6日(日)午後2時/滋賀県高島市今津町・住吉公園(JR湖西線近江今津駅下車すぐ)/集会後2時50分からデモ行進(4時終了予定)/主催=ふるさとをアメリカ軍に使わせない滋賀県連絡会☎077-522-4965(滋賀高教組)

(2015年9月6日付「兵庫民報」掲載)

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