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2015年7月12日日曜日

観感楽学

きっかけは、息子が幼稚園から借りてきた絵本「おしいれのぼうけん」(古田足日・田畑精一)でした。妻も「懐かしいなあ。ママも大好きな絵本だった」といいます▼気になってパソコンで調べると、軍国少年だった戦前、戦後の思想的葛藤、そして憲法9条への熱い思いを語る古田さんの言葉をみつけました。もっとその生き方や考え方を知りたいと、古田さんの『現代児童文学を問い続けて』『わたしたちのアジア・太平洋戦争』を読みました▼古田さんはその本で、アンデルセンの「皇帝の新しい着物」(「はだかの王様」)が児童文学との出会いだったと述べ、「天皇も王様もただの人間だという真実があると、ぼくは思った」と戦争への反省が深められていきます▼もっともハッとしたのは戦争についての「体験の思想化」という言葉。古田さんは、「加害体験にもっと向き合わないと」と語ります▼現代の「裸の王様」安倍首相は、過去の日本の戦争を「侵略戦争」はおろか「間違った戦争」とも認めない、驚くべき歴史認識を披歴しました。戦後70年、日本の戦争の真実を若い世代と学び、語り合い、「戦争法案」を止める力にしたい。 (T)

(2015年7月12日付「兵庫民報」掲載)

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