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2015年7月19日日曜日

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:7月7日

注目の判決は10月29日に

副島圀義

地裁での勝訴判決を喜んだのもつかの間、国の控訴直後に死去した武田武俊さんについての大阪高裁での審理は、7月7日で弁論終結し、10月29日に判決、と決まりました。

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国側は今回も、裁判所の指示した期日を無視して、前日になって書面を提出。それなのに、傍聴者の前では口頭で意見を述べることもしません。自分たちの主張への恥ずかしさを多少は感じているのかな?とかんぐります。

じっさい、70年前に長崎の爆心地近くで数日すごした武田さんの被曝量を「0.026グレイを大幅に下回るというごく僅かなものであり、がんのリスクが認められる最低の線量である0.2グレイを満たさないから、武田さんの肝臓がんの発症が放射線によるリスクが現実化したものではない」と主張していますから(注)、普通の神経の持ち主なら「視線を泳がせる」ことでしょう。

対して、原告代理人・愛須弁護士は、

  • 被爆者の平均年齢が80歳を越し、武田さんも含め、年に9千人以上が亡くなっている。被爆者には時間がないのだ。
  • 原爆症訴訟は、大半で国側が敗訴。行政訴訟としては異例な状況だ。
  • すでに破綻した「線量評価」「原因確立」などへの固執をやめよ。
  • 国家補償を認めよ。

などと、きびしく最終弁論を展開しました。


(注)事故直後から、かなりいろいろな線量測定がされてきた福島事故でも、個々の被害者の浴びた線量測定は困難です。

(2015年7月19日付「兵庫民報」掲載)

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