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2015年6月7日日曜日

第145回クリスタル短歌の会から

安武ひろ子選

米国に生け贄のごと差し出す首相醜しわれらの平和を
平野万里子

国の岐路「今起たずして何時起つのか」気迫の訴え会場に満つ
長谷川一枝

高校の変色したる教科書に傍線もなしポツダム宣言
宮川菊代

民の手で積み上げられし石垣に国宝天守白く聳えて
三浦良子

近隣の人のまじわり拒否する表札のない家立ち並ぶ
正津房子

窓からの青空眺めゴロ寝する掃除洗濯気になりつつも
清水淑子

父の歳過ぎてゆき老を感じるも遠き道のり母の百歳
島田国子

高野山の大門突如眼前に六時間余の山歩きの果て
西嶋節子

若葉萌ゆる木陰に積る落葉の中ふと見つけたり小さき芽ばえ
広瀬弘子

新緑をすっぽりのみ込む水源地涼風来たりてしばし佇む
岡本征子

今日も又休日出勤する夫に頑張ってと言うも少しさびしい
塩野菜美

母の日に贈られし傘開いては「あの息子こにしてははりこんだのね」
森ひろ美

(2015年6月7日付「兵庫民報」掲載)

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