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2015年5月31日日曜日

学生たちの「標的の村」上映会:150人が沖縄の現実考える

映画「標的の村」上映会が5月20日、関西学院大学内で行われました。


主催したのは「関学標的の村上映会実行委員会」。ネットなどでも呼びかけ、同大学の学生だけでなく、神戸大や神戸女学院大など県内の学生、同志社大、立命館大、阪大など近隣の大学の学生、大学教員、社会人、主婦、さらには和歌山からは高校生がクラスごと駆けつけるなど、幅広い層の150人が参加しました。

上映会のきっかけは、今年2月、沖縄・辺野古への新基地建設を強行しようとする政府に対して、「自由と民主主義を掲げる国としておかしい」と感じた関学生が座り込み行動に参加したことです。その取り組みに参加した学生が、「基地問題は沖縄の問題というよりも、むしろ沖縄に負担を強いている他の都道府県の問題だ」と考え、他の学生に呼びかけ、実行委員会を結成して、準備しました。

当日は、実行委員会の学生が主催者挨拶をおこない、「映画」を上映、最後に学生が沖縄での活動を報告しました。辺野古・高江に行った学生からの報告では、「沖縄のみなさんは、選挙や県民大会で明確な答えを出しているし、できる限りのことをしてたたかってきている。この問題の当事者はむしろ僕たち、沖縄以外の46都道府県の人間だ。僕たちができることをやっていかなくてはいけない」と実感をこめて訴えました。

上映会に参加した学生らは、「映画は涙が止まりませんでした。もっともっと沢山の人に知ってほしいし、自分も知らせなくてはと思いました。実際に行かれた方の声は、響き方が違い、あらためて自分自身に問いかけるものでした」(関学・人間福祉学部・1年)、「座り込みをしているところや反対の声をあげているなか、オスプレイが飛んでいくのは見ていてつらかった。もっとたくさんの学生に知ってほしい気持ちが伝わってきました」(神戸女学院大・文学部・3年)など、多数の感想が寄せられました。

沖縄県外の人が反対世論を作っていかないと変わらない

実行委員 寺田ともかさん

沖縄には4回行きました。そのつど米軍基地の長大なフェンスの異様さ、辺野古の海に行ったときに、「こんなきれいな海が汚されるのか」など感じてきました。今回、選挙では、基地建設反対派が勝利したのに、新基地建設を暴力的に進めようとしていることにふれ、「ここで何もしなかったら、基地建設に加担しているのと同じだ」と思い2週間半の座り込みに参加しました。

現地に行って感じるのは、沖縄の方たちは、ここまで非暴力で基地建設をとめてきた、選挙でもその民意を示してきた、なのに政府は、民主主義のルールを無視して、基地建設を強行にすすめようとしている。沖縄の方は、ギリギリのところでがんばっている。基地建設を食い止めるには、沖縄県外の人間が反対の世論を作っていかないと変わらないと思い、今回の企画を準備しました。

でも大学生が政治的な問題を発言するというのも勇気がいります。今回この企画に賛同していただける方に、ネットの「クラウドファンディングサービス」を使ってカンパをよびかけると3日で必要な資金が集まり、かなり勇気づけられました。学内では、ゼミやチャペルの時間などでも宣伝をさせてもらいました。

学生のなかには、沖縄問題もそんなに正しい情報が伝わってなくて、なかなか意見が持てないような感じがしました。だからこそ、みんなに沖縄の真実をもっと知ってほしいと思いました。企画をやってよかったと思います。

今後は、沖縄の問題とともに、安保法制の問題も声をあげていきたいと思っています。安保法制は、「国際紛争を解決する手段として、武力行使を認める」ということ。つまり憲法違反、立憲主義の立場から見てもルール違反だと。私は、命の問題として、あたりまえのこととして「憲法違反の安保法制は反対」と訴えていきたい。(関西学院大学人間福祉学部4年)

(2015年5月31日付「兵庫民報」掲載)

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