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2015年4月26日日曜日

堀内議員が医療制度改悪法案撤回を主張

兵庫で差し押さえ4年間で1.5倍に
医療にかかれない事態生んではならない


堀内照文衆院議員は4月17日、厚生労働委員会で、国民健康保険の財政運営を市町村から都道府県に移す医療保険制度改悪法案について、国保料の値上げや徴収強化につながると追及しました。

堀内氏は、兵庫県保険医協会などから寄せられた調査報告をもとに、県内で国保料の減免制度を活用している世帯が6割、保険料滞納が17%にのぼり、尼崎に至っては、減免制度活用が83.9%、滞納世帯が35.7%にのぼることを明らかにし、「国保料が高すぎて払えない」というのが大きな問題になっていると指摘。国が、計3,400億円の財政支援を行うために、市町村による一般会計からの繰り入れの必要性は解消するとしている点にたいして、「負担軽減にはつながらない。繰り入れの解消を押し付けてはならない」とだたしました。

厚生労働省の唐澤剛保険局長は、「繰り入れを禁止することは考えていない」とする一方、都道府県が市町村に示す「標準保険料率」には、「繰入金を勘案しない」とし、市町村が都道府県に収める納付金についても「収納率は勘案しない」と答弁しました。堀内氏は、「収納率が低く、繰入金も解消となれば、国保料を上げるしかなくなる」と指摘。「どれも保険料引き上げの圧力になる」と批判しました。

堀内氏は、「徴収強化にもつながる」と述べ、すでに地元兵庫で、「滞納世帯への差し押さえ件数が、4年間で1.5倍に増え2013年には、5,332件にのぼっている」ことを示し、差し押さえの具体的事例も紹介しながら、「売掛金や生活費まで差し押さえるのは許せない」と追及。唐澤局長は「生活に著しく窮迫している場合は、差し押さえを停止できる。しゃくし定規でないていねいな対応をしてもらいたい」と答えました。

さらに堀内氏は短期保険証の期間が、納付額によって切り売りされている問題、患者申し入れ診療の問題などを追及。質問の最後に、20年前の震災で被災し、仕事を奪われ苦労しながら、息子さんを育ててきたが、その息子の20歳の成人式に立ち会うことなく、亡くなった被災者を紹介し、「彼には保険証がなく、病院に行きついた時には末期がんで手遅れ。医療にアクセスできないという事態を生んではならない」と指摘。今回の医療保険制度改悪法案の撤回を主張しました。


「実情に応じ」との保険局長答弁、行政窓口に徹底を

兵商連合事務局長 那須由美子

消費税の増税と原材料高騰で、中小業者の資金ぐりは悪化しています。そのような中、高すぎる国保料(税)の滞納で、売掛金を差押えられたなどの事例はあとを絶ちません。

4月17日に行われた衆議院厚生労働委員会の堀内照文議員の質問をインターネットで見ました。差押えの実態や、納付金額により決められる短期証の期限など、現場でおこっていることが直接国会に取り上げられていることに、感動しました。

保険局長からは、「きめこまかな対応」「個別の事情をよくお聞きし、生活を著しく急迫させるおそれがある場合、滞納の執行停止も」「しゃくし定規でなく個々の実情に応じ」という言葉が出されました。ぜひ、行政窓口でも徹底させて欲しいと考えます。

国保は国民のいのちと健康を守る、いのち綱です。医療改革法案により、国保の都道府県化(広域化)が出されていますが、保険料の徴収強化、制裁措置の強化につながらないよう、国会質問と運動を連携させていきたいと、考えます。


(2015年4月26日付「兵庫民報」掲載)

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