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2015年2月22日日曜日

県弁護士会がTPP問題で市民シンポ

命と健康、民主主義も脅かす


開会前の会場

兵庫県弁護士会が「医師と法律家によるTPP市民シンポジウム」を2月14日、同弁護士会館で開き、兵庫県医師会常任理事の北垣幸央氏と、TPPに反対する弁護士ネットワーク事務局次長の杉島幸生弁護士(大阪弁護士会所属)が講演。さらに共同通信社記者の松井健太郎氏を交えパネルディスカッションを行いました。

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兵庫県弁護士会は1月21日に、国民的議論を経ないままTPPを締結することに反対する会長声明を発表しています。14日のシンポジウムでは冒頭、武本夕香子会長が挨拶し、TPPはあらゆるサービスが対象となり国民生活に大きな影響を及ぼすにもかかわらず、政府が交渉内容を国民に知らせることなく早期合意をめざしていることも指摘し、TPPがわが国の立憲民主主義にどのような影響を及ぼすか考えたいと、開催趣旨を述べました。

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北垣氏は講演で、戦後のパン食学校給食から小泉政権の郵政民営化、安倍政権がいま進めているJA改革まで、日本のほとんどの「改革」の背景に米国の要求があったと指摘。混合診療導入など、医療に関してTPPは日本の皆保険制度を壊し、米国の医療・製薬企業や保険会社の大きな市場とするものとなっていることをあげ、国民の命と健康を脅かすもので反対だと、県医師会の態度を紹介しました。
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杉島氏は講演で、国民主権・民主主義の視点からTPPを批判。交渉内容が国民に秘密にされていることは「内容以前に失格」と指摘しました。
特に、TPPに導入されようとしているISD条項(投資家対国家間の紛争解決条項)について詳説。米・エクアドルFTAで、国際石油会社が廃液を違法に投棄し、エクアドル裁判所が住民への損害賠償を命じる判決を下したのに対し、石油会社が、ISD条項に基づき国際仲裁裁判所に申し立て、判決の執行を停止させた事案などを紹介し、ISD条項には、国家主権を脅かすだけでなく、被害住民を紛争解決の過程から排除、国民主権を侵害するという問題があると注意を喚起しました。
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松井氏はパネルディスカッションの中で、国が守秘義務をたてに国が内容を説明せず言葉遊びのような発表になっていること、報道機関も独自取材に基づく記事も少ないことなどを語りました。

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日本共産党からは堀内照文衆院議員代理で金田峰生国会議員団兵庫事務所長が参加、自民党の大串正樹衆院議員もメッセージをよせ、それぞれ聴衆に紹介されました。

(2015年2月22日付「兵庫民報」掲載)

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