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2015年2月1日日曜日

選挙活動の自由を:憲法違反の公選法とのたたかい〈上〉

濱嶋隆昌(日本国民救援会兵庫県本部事務局次長)

表現活動は原則禁止


日本の選挙制度は〝ベカラズ選挙〟といわれるように選挙運動の自由が大幅に制限されています。そんななかでも昨年の総選挙では日本共産党が大躍進しました。しかし、選挙運動が自由化され、市民の声がもっと政治に反映されれば、さらに大きな議席変動が起きるでしょう。

庶民が参加したとたん規制始まる


明治維新後、自由民権運動がまきおこり、参政権を求める国民の声が無視できなくなって、1889(明治22)年、衆議院議員選挙法が公布されました。このときの選挙は高額納税者だけが参加する制限選挙で、選挙運動は自由でした。ところが1925(大正14)年、納税額に関係なく参加できる男子普通選挙と同時に選挙運動に規制が設けられました。

つまり、お金持ちだけの選挙は自由だったのに、庶民が参加したとたん始まったのが選挙運動の規制なのです。

戦後、占領下で20歳以上の男女が参加する普通選挙法が施行され選挙運動が原則自由化されると、革新政党が大躍進します(1949年には少し前まで非合法だった日本共産党も35議席)。すると国会では、文書や演説を規制する特例法が急ごしらえでつくられ、それが1950年に公職選挙法に一本化されます。その後、戸別訪問の禁止や立会演説会の廃止、文書や拡声機の規制強化や選挙期間の短縮など、候補者の声も有権者の声も聞こえない方向で改悪が重ねられてきました。

あたりまえの活動を規制


公選法は表現活動を原則的に禁止した上で限定的に許可する構造になっています。

信じがたいかもしれませんが、例えば公選法第141条の3は、「選挙運動のために使用される自動車の上においては選挙運動をすることができない」と書かれており、その上で、ただし書きを設けて「連呼」などを許しています。

選挙で政治的なアピールをしたり投票依頼をするというのは当たり前なのですが、それを全面的に禁止した上で、演説会の回数、ビラやポスターのサイズ・枚数、宣伝カーの台数など、条件つきで許可する仕組みになっており、条件を満たさなければ新聞報道もできません。後援会活動や法定ビラの配布、証紙を貼ったポスターの掲示、電話による投票依頼は、こうした規制のなかでできる限られた活動です。

しかし本来、選挙は自由でなければならず公選法は憲法違反です。そこで、次号では自由を求める市民のたたかいがこうした公選法を追いつめていることを紹介します。

救援会明石支部総会で講演する筆者(14年12月)
(続く)

(2015年2月1日付「兵庫民報」掲載)

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