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2015年2月8日日曜日

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:2015-1-30

〝放射線被曝への過小評価〟と国を批判しつつ…

副島圀義

判決後の集会で交流する原告と支援者

1月30日の大阪地裁判決は、7人の原告のうち4人について、原爆症と認めるべしとした一方、3人については国の却下処分を追認。「素直に喜べない」(勝訴した兵庫の川上博夫さん)ものとなりました。

判決では「内部被曝の影響を考慮していない点を含め、地理的範囲及び線量評価の両方において過小評価」と述べ、基本点では国を批判(国は2013年末に審査基準を改めましたが、爆心地からの直線距離での線引き、内部被曝の健康影響を否認、などはそのまま)。

そのうえで、甲状腺機能低下症で申請されていた川上さん、柴田幸枝さん、中田雅子さんら4人は爆心地からの距離が国の「基準」より遠い地点での被爆ですが、いずれも勝訴。

しかし、狭心症、心筋梗塞などで申請されていた中岸勝さんと原野宣弘さんについては「健康に影響した程度の被曝は認めるが、心臓病になるほどの高い被曝とは認められない」として棄却。ケロイドで申請されていた塚本郁男さん(故人)については「申請から却下されるまでの間、特別の治療を受けていなかった」として棄却。


総論として国のやり方を批判しつつも「これ以上認定のあり方の改善はしない」との安倍政権の態度に押された判決…と言えるかもしれません。

判決後の集会では「いつどこで倒れるかわからない身体をかかえ、ここまできてやっと認定された」「時には心が折れそうになって今まで生きてきた。原爆は怖い」「被爆者の高齢化で今までと同じようには闘えなくなっている。支援の輪をひろげてほしい」「国の抵抗も大きい。こちらもしっかりがんばらねば」など、それぞれの思いが交流されました。

(2015年2月8日付「兵庫民報」掲載)

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