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2015年1月1日木曜日

大震災から20年:元参議院議員 大沢たつみさん

被災者と国民の運動が国動かす


仮設住宅で状況を聞く藤木さん(中央)、大沢さん(右)と
山下よしき参院議員(左)ら=96年12月

今でも車で「鹿の子台」を走っていると、この場所に仮設住宅が建っていたことを思い出します。「鹿の子台」をはじめ神戸市北区の仮設住宅の冬は寒く、雪の積もる日も少なくありませんでした。しかし、時の政府の態度は「個人への公的支援はできない」とさらに冷たいものでした。

訪ねた仮設住宅で、娘さんを亡くされた夫妻から「代われるものなら代わってやりたい」と訴えられるなどその悲しみに耳を傾け、被災者に寄り添い、生活再建・住宅再建への公的支援を求める運動に取り組む決意をしました。

1998年5月、参院議での議員提案で「被災者自立支援法」がようやくできましたが、仮設住宅を出るときに100万円の支援金が出るだけ。日々の生活自体も苦しく、住宅を再建しようにもお金が全くない、公営住宅も住み慣れていた震災前のまちのものは当たらない、商売を再開するにも借金しなければならない―そんな被災者の実態には合わないものでした。

その年の7月の参院選で私は当選。「せめて、生活再建に500万円、住宅再建に500万円を」というのが最低の要求実現へ全力をあげました。

災害救助とは、日本のどこで災害が発生しても、被災者の生活再建が再建され将来への希望がもてる環境をつくること。個人の努力だけではどうにもならない災害については公的支援が必要です。

2004年にやっと300万円の住宅支援が実現しました。まだまだ不10分ですが、被災者と国民の運動で国が責任と役割を果たすことを追求し、公的支援が始まったことは大きな教訓でした。

(2015年1月4日付「兵庫民報」掲載)

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