Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2014年12月28日日曜日

県議会:費用弁償の実費支給へ

兵庫県議会で、9月に政務活動費を改善する条例改正がされたのに続き、現在、費用弁償(議員の公務にかかる旅費等)の条例改正にむけた議論がすすんでいます。

現在、費用弁償は、県内12地域ごとに交通費を決めるやり方で、実費との差額が問題点として指摘されていました。

日本共産党県議団は、9月22日の本会議討論でも、「県議会が、県民からの信頼を回復する上で、必要不可欠」のこととして、「費用弁償を定額から実費支給方式にすること」を訴え、去る11月5日には、議長や全会派にたいし、議員報酬の引き下げと費用弁償の実費支給の条例改正の実現を呼びかけました。これをきっかけに、他党も議長への申し入れを行い、各会派代表者会議で議題となりました。

12月16日の各会派代表者会議で、ねりき恵子団長は、これまで一貫して費用弁償の実費支給への改善を求める立場から、「2月議会に、提出できるように議論を早急にすすめるべきだ」と強く主張。自民党は、「4月の選挙以後に検討すべき」と主張しましたが、会議では、8つの道府県で実費方式が広がっていることなどが報告され、自民党以外の与党会派も、2月議会に提出するべきだと意見を表明。新年はじめから議論をつづけることが合意されました。

(2015年1月4日付「兵庫民報」掲載)

「あさぎ」12月詠草 姫路年金者組合

霜月のしとしと雨に濡れながら白い山茶花ひらひら舞いぬ
山茶花の薄き花びらいつしかに庭一面を白くうずめる
藤原信子

干涸びし蛇殻残る草紅葉吉備の古墳はまるで里山
考古学を学びて深く思い知る日中韓の長き絆を
衣川有賀子

ナツメロが流れて恋し古きよき昔の唄には味わいがある
味のある古賀メロディーが流れれば心はずみて胸あつくいる
江藤雅江

夏間ジャングルだねと言われしが庭一面に菊花の香る
十月にやっとおこした小さき畑菊菜撒きつつ芽生えを願う
常田洋子

一票の格差の是正なさぬまま憲法違反の選挙する安倍
アベノミクスを国民にとう選挙と言い貴重な税金無駄遣いする
田渕茂美

(2015年1月4日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

近親がアルツハイマー型認知症初期と診断され、治療薬ガランタミン(商品名は別)を投与された。ガランタミンは2011年認知症治療新薬として承認された。「はて、この薬はポリオ治療薬だったのではないか」と記憶がよびさまされた▼ガランタミンは1961年ポリオ麻痺治療薬として当時のソ連から贈られ、代々木病院が初めて子どもに投与し劇的効果を上げた。ポリオの危機的大流行に「子どもたちを守れ」と、ソ連の生ワクチン1千万人分とガランタミンの緊急輸入を政府に迫る母親たちの大運動が全国に巻き起こった▼世界保健機構は2000年ポリオ根絶宣言を行った。生ワクチン・不活性化ワクチン接種の絶大な効果だった。このため、ポリオ治療薬のガランタミンの出番もなくなっていたが、半世紀後に「劇的」に認知症新薬としてよみがえったのだ▼ガランタミンはコーカサス地方のマツユキソウから分離され、1951年にソ連で初めて医薬適用された。マルシャークのスラブ民話劇『森は生きている』のあのマツユキソウから。「労農のソ連邦」はあえなくなったが、青春が夢と命を懸けた社会主義の大義は分離再生させなくてはならない。(A)

(2015年1月4日付「兵庫民報」掲載)