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2014年9月28日日曜日

沖縄だけの問題じゃない:「学生沖縄フィールドワーク」

オスプレイが並ぶ普天間基地に見入る学生たち

日本民主青年同盟兵庫県委員会は9月16~18日、沖縄戦や戦後の沖縄のたたかい、いま焦点となっている沖縄新基地建設反対のたたかいを学ぼうと「学生沖縄フィールドワーク」を行いました。神戸大、甲南大学、関西学院大学、神戸女子大学、神戸芸術工科大学などから8人が参加しました。

沖縄戦、戦後の沖縄・県民のたたかい――古堅実吉さんから学ぶ


熱意込め学生たちに語り伝える古堅氏(中央)

1日目(16日)は、元衆議院議員の古堅実吉さんに「沖縄戦をふりかえって、戦後の沖縄と県民のたたかい」を話していただきました。

はじめに古堅さんは「15歳のときに鉄血勤皇隊として動員された沖縄戦の生き残りです」と自己紹介したあと、「満州事変から始まった15年にわたる侵略戦争の帰結が沖縄戦だった」と沖縄戦の歴史的な位置づけや、沖縄戦の始まりから終結まで、戦後の沖縄のたたかいを時系列で詳しく話しました。

古堅さんは、首里城地下にある発電機の冷却用の水を外から汲んでくる作業中、那覇沖がアメリカ海軍の軍艦で海面が見えないほど埋め尽くされているのを目にし、「悲壮感があふれ、逃げ場がないと覚悟をした」と当時の思いを語りました。

一緒に作業していた友人が艦砲射撃によって次々亡くなっていったつらい経験や、鉄血勤皇隊に解散命令が出て一緒に逃げていた先輩が米兵に銃を突きつけられ捕虜になった経験を紹介。沖縄戦を「本土決戦の捨て石作戦だった。犠牲覚悟の長期化作戦で、そのために20万人もの人が亡くなった」と振り返りました。

戦後には沖縄が日本から切り離され、米軍が好き放題できるようになったことが今までの苦痛につながっていると指摘。日本国憲法が沖縄に適用されなかった中でポツダム宣言の実施を求めたたかう沖縄人民党が結成されたことには大きな意味があることや、サンフランシスコ講和条約が結ばれた1952年4月28日は日本全体をアメリカ従属に縛り付けた〝民族屈辱の日〟であり、当時の吉田首相の演説には今でも腹が立つと怒りを込めて話しました。

〝銃剣とブルドーザー〟で住民の土地を奪って基地が拡大されたこと、祖国復帰協議会を結成し初めての主席公選選挙で屋良朝苗さんを大勝利させたことも紹介しました。

最後に「72年の沖縄返還は〝核兵器も基地もない平和な沖縄〟というスローガンは達成されず返還は未完であり、復帰闘争は終わっていない。〝普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設断念〟を掲げた『建白書』をもってたたかう11月16日の沖縄県知事選は、必ず勝つ!」と強い決意を語り、学生一人ひとりと力強い握手を交わしました。

*

学生からは、「沖縄戦が侵略戦争の帰結だというのはわかりやすかった。歴史をしっかり学ばないといけないと思った」「普天間基地が住民から土地を奪ってつくられたことに衝撃を受けた」「集団自決なんていうことが起こっていいのか。こんなことが起こる戦争を二度と起こしたくないし、負の歴史を繰り返そうという流れが今でもある社会を変えたい」と感想が語られました。

新基地建設反対のたたかい――普天間・辺野古など訪問


2日目(17日)は平和祈念資料館で、古堅さんから学んだ沖縄戦や戦後のたたかいを豊富な資料や体験記録で3時間たっぷり学び、3日目(18日)は普天間と嘉手納の基地やガマを見学。最後に辺野古の新基地建設に反対するテント村を訪問しました。

辺野古新基地反対のテント村で話を聞く参加者

テント村では現地の人から、辺野古のたたかいの歴史やジュゴンやウミガメが住む辺野古への基地建設の道理のなさ、アメリカが戦後つくろうとした辺野古の基地をこんどは日本政府が肩代わりして基地を作ろうというアメリカいいなり政治の実態、基地をなくせば地元経済はもっと発展すること―などを学びました。

フィールドワークに参加した学生からは――

「たたかいがあったからこそ今の沖縄があるとわかった。来て良かったし、来たからこそリアリティを持てた。社会を変えるために頑張りたい」「知らなかったことも多くて、学習もかねて参加できて楽しかった」「学校で戦争について学んできたけど、現地でしか知ることのできないこともあった。足を運ばないと感じれないなと思った」

「沖縄の問題は沖縄だけじゃなくて日本全国同じ問題。これから自分にできることをやっていきたい」「辺野古で何年もたたかってきたことを知らなくて、初めて知った。基地があるから経済が発展するということをよく聞くけど、実際は違うということも分かった。今回学んだことを友だちにも話していきたい」

――と今後の意欲も語られました。

今回、学んだことを伝えていこうと10月25日には報告会を予定しています。

力重智之=党県委員会青年学生部)

(2014年9月28日付「兵庫民報」掲載)

兵庫革新懇が「憲法を守り生かすシンポジウム」

兵庫革新懇主催の「憲法を守り生かすシンポジウム」が9月21日、神戸市中央区の「のじぎく会館」で開催され200人が参加しました。

安倍政権の集団的自衛権容認などの暴走を許さないたたかいをどう広めていくかを考える集会として準備され、はじめにドイツ文学者・児童文学者の池田香代子氏が「ウソとペテンと劣情と」という刺激的なテーマで講演を行いました。

講演する池田氏
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池田氏は、「平和の反対語は戦争ではなくペテンだ」といった詩人アーサービナード氏の言葉を紹介し、今の日本の政治にいかに「ウソとペテン」がはびこっているが、安倍内閣になってさらにひどくなってきていると現状を解明し、このウソを見抜き、だまされない国民になることが大切であると訴えました。

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続いてのシンポジウムは上脇博之神戸学院大学大学院教授の司会で進められました。


医師で兵庫県保険医協会副理事長の武村義人氏は、医療・社会保障が急激に破壊されて来ている現状を報告。兵庫労連議長の津川知久氏は、今の最低賃金制の下では労働者は生きていけない現状を紹介し、さらに労働法制を改悪しようとしている政治をきびしく批判しました。

元自衛官の泥憲和氏は「集団的自衛権」と国を護ることとは関係はない、これは海外の戦争に参加すること以外の何ものでもないと指摘しました。

弁護士で明日の自由を守る若手弁護士の会の濱本由氏は、現憲法は権力から国民を守り国民に生きる希望を与えるものであり、この憲法を破壊することは絶対許してはならない、と訴えました。

会場からは6人が発言。瀬戸内海の環境を守る会、垂水9条の会、原発再稼働を許さない活動に取り組んでいるゼロこねっと、新婦人などの取り組みの報告やヘイトスピーチ批判の発言などがありました。

結びを上脇教授が行い、アメリカや財界言いなりだけでなく、古い国粋的な日本の復興をも、もくろむ「二つの顔を持った」安倍政権の延命を許さないたたかいを、と呼びかけました。

また会場で訴えられた沖縄県知事選支援の募金には9万円余が寄せられました。参加者からは、「目からウロコが落ちる話が聞けて励まされた」などの感想が多く寄せられました。

堤隆二=兵庫革新懇事務局)

(2014年9月28日付「兵庫民報」掲載)

消費税廃止兵庫県各界連絡会が総会:10%増税中止へ総力

消費税廃止兵庫県各界連絡会は9月19日、神戸勤労会館で2014年総会を開催し、各団体・地域の会から31人が参加しました。

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開会にあたり、磯谷吉夫代表幹事(兵商連会長)が、安倍右翼内閣のもとで10%の増税、円安による物価高騰により全国で苦しい生活になっている、集団的自衛権の行使で戦争をする国づくり、戦費調達をやろうとしている安倍内閣を退陣に追い込もうと、挨拶しました。

記念講演する二宮氏

二宮厚美神戸大学名誉教授が「安倍政権に反撃する国民的包囲網の形成」と題して講演しました。安倍改憲政権が走る二つのレール、「世界の軍事大国化を志向するグローバル競争国家路線」と「古くさい右翼的国家主義路線」とは性格が異なり、暴走すると脱線が必至であることなどが解明されました。

松尾俊朗事務局長(税理士)から基調報告がありました。「8%の増税により営業や国民生活に深刻な影響が出ている」「第2次内閣改造後の世論調査でも再増税に7割が反対」「個人消費の落ち込みで4月~6月期のGDPが年率7.1%となり安倍内閣の増税の影響は想定内といい続けた主張が崩れた」「10%増税をやめて、企業から家計に軸足を移す転換が必要であり、富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革によって、財源を生み出すことができる」などを強調しました。

活動交流では――民医連から「増税の影響で経営は7割の法人で悪化し、事業収益でみれば増税負担は1.4%から4月から2.2%になり10%になればさらに深刻になる」。保険医協会からは「会内での調査で増税反対が上回っている、全国規模で増税反対署名に取り組む」。消費税をなくす会からは「須磨区の会が毎月3回の定例街頭行動を続け、宣伝の後はコーヒタイムで交流している」ことと会の生活実態調査の状況――がそれぞれ報告されました。「各界連出番の情勢のもと運動にふさわしい財政規模が必要ではないか」の意見も出されました。

津川和久代表幹事(兵庫労連議長)が閉会挨拶を行い、各界連絡会の草の根からの運動の前進を確認しました。

藤原紀嘉=各界連事務局次長)

(2014年9月28日付「兵庫民報」掲載)

JAL争議支援兵庫連絡会などシンポジウム「交通の安全」:規制緩和・リストラがもたらす危険

声あげる労働組合の役割が重要
許せない解雇攻撃


シンポジウム「交通の安全―セウォル号・JALの整備不良・バス事故―規制緩和・リストラがもたらす危険」をJAL争議支援兵庫連絡会などが9月17日、神戸市内で開催しました。

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はじめに安部誠治関西大学教授が「規制緩和と運輸の安全を考える」のテーマで講演しました。


安部氏はこれまでの鉄道・航空など社会的原因によって起こる事故の原因解明がどうすすんでできたか実例をあげて概括し――事故の原因を個々の労働者の自覚の不足に求めるのではなく、労働条件などヒューマンエラーを防ぐ対策が世界でも当たり前になってきている――一方、日本では規制緩和がすすみ、予想を越えた大きな事故が起こるなど安全が脅かされている――安全対策をすすめる上で労働組合の果たす役割が大きい――と語りました。

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シンポは八木和也弁護士をコーディネイターに、観光分野での実態について労協国際ツーリストビューローの松岡武弘理事、JRの問題について武本由之国労兵庫地区本部委員長、バス業界の問題について濱田卓司建交労兵庫合同支部副執行委員長、JALの問題について宝地戸百合子JAL争議原告団から報告しました。


松岡氏は、1995年の政府答申以来の規制緩和による異常な「格安」競争の実態も示し、権利である旅行が「安いから仕方ない」ものに荒廃していると指摘。さらに政府が東京オリンピックまでに海外からの観光客の2.5倍化を掲げ、安全までコスト呼ばわりする事態を告発しました。

武本氏は、JR北海道の相次ぐ事故の問題について、分割・民営によって安全確保は民間企業まかせになり、ローカル線廃止と人員削減など利益至上の経営を、ものをいう労組の排除ですすめ、費用を減らすために保線データの改ざんなど安全に無関心な企業になってきたと指摘。JR西日本も福知山事故から7年を経て、経営効率優先に舵を切り直し、非正規化、国労差別もある、労働者の人間性を配慮した安心して働ける職場づくりが必要だと訴えました。

濱田氏は、規制緩和で非正規化が公営も含めて広がり、劣悪な労働条件、人員不足が慢性化し、在職死亡も相次いでいること、新たに組合を結成した阪急バスでも、路線バスの勤務表が初めから法律違反になって労基署から是正勧告を出される営業所もあることなどをあげ、労働条件の抜本的改善や規制が必要だと報告。

宝地戸氏は、LCCではいま着陸から20分で離陸するため客室乗務員が清掃やパイロットに機体点検までさせている、これで安全を守れるかと疑念を表明。また、JALは解雇を強行しつつ新人を採用、教えるベテランがおらずミスが多発し、退職者も多く、異常な労務管理、評価システムがミスを隠す温床になっていると告発。安全を確保するためには、ものをいう労組の役割は重要であり、その労組への異常な解雇攻撃は許せないと述べ、争議への支援を訴えました。

最後にコーディネイターの八木氏が、「現場の労働組合が声をあげることが交通の安全を守るためにかかせないことが明らかになった。今後もがんばりましょう」と締めくくりました。

参加者は「濃い内容だった。もっと時間かけて論議しかたかった」「びっくりするような話を聞けてよかった」と感想を語っていました。

JAL不当解雇撤回キャラバン始まる


キャラバン出発式で訴える争議団のメンバー

同日17日朝には、「JAL不当解雇撤回、近畿・東海キャラバン」がJR姫路駅前から始まり、JAL争議団、争議支援兵庫連絡会、国労や西播労連が宣伝。原告の訴え訴えを聞いて署名する人が相次ぎました。また、通りかかったパイロットから激励もありました。

宣伝後、出発式も行い、原告団を先頭に県内の国会議員要請などにとりくみました。



(2014年9月28日付「兵庫民報」掲載)

イオン閉店問題で地域住民の声を集める:たまつ後援会(神戸市西区)

神戸市西区の、たまつ日本共産党後援会はいま、「私の要求アンケート」の中でイオン閉店問題についての地域の人々の要求を集めています。

たまつ後援会は2009年に1回目の地域要求アンケートをとりくみました。今年もう一度、地域要求アンケートをとりくもうと、世話人会で検討しているところに、王塚台のイオン西神戸店が年内に閉店になるという情報が入りました。

急ぎ、アンケートにイオン閉店になることに対する「要望、意見」の項目を入れて実施することにしました。アンケートは、後援会ニュース読者510人に配布し、後日訪問により回収する、という形で取り組み、9月19日現在、110部ほどの回答が寄せられています。

イオン閉店についての回答で、一番多いのが「食料品や日常用品の買い物で困る。イオンに代わる店がほしい」という意見です。「イオンの中にゆうちょ銀行、みなと銀行などのATMが入っており、なくなると困る」「パチンコやゲームセンターはだめ」「バリアフリーの作りにしてほしい」などの意見が出ています。

ここは高齢者が大変多い地域です。また、西区の福祉ゾーンでもあり、障害者も多い地域です。「まさかイオンがなくなるとは思っていなかった」という声が沢山あり、切実な問題だとあらためて認識しました。

たまつ後援会としては、出された切実な要求が少しでも実現するように、地域の諸団体と協力しながら取り組んでいきたいと考えています。

永藤定海=たまつ後援会)

(2014年9月28日付「兵庫民報」掲載)

100人でバーベキュー:県議・市議議席確保へ英気:姫路市第5ブロック後援会

日本共産党姫路市第5ブロック後援会は9月14日、「バーベキューの集い」を開催しました。

和気あいあいとバーベキュー

好天のもと、大型バス2台でお年寄りから子どもまで102人が自然豊かな宍粟市波賀町へ向い、海抜700メートルの紅葉の始まる東山コテージ村で、楽しいひとときを過ごしました。

バーベキューでは持参のいろいろの肉やイカ、エビのほか地元で獲れた鹿肉もあり、とても美味しくいただきました。

大脇和代姫路市議や入江じろう県議予定候補(現姫路市議)、苦瓜(にがうり)かずしげ市議予定候補が、九つのグリルを次つぎとまわり、挨拶や懇親を深めました。

余興では、創作寸劇「清ちやん(裸の大将・山下清)姫路にやって来る」に、入江じろう、苦瓜かずしげ両氏も出演し、参加者を笑いの渦に巻き込みました。

入江、苦瓜両氏も出演した寸劇

フォークダンスには多くの小学生が入り平均年齢を大幅に下げて踊りました。最後に、会員によるプロ顔負けの落語を披露していただきました。

自由時間は、東山温泉メイプルプラザでラドン温泉に入浴する人や、小さな秋を求めて遊歩道を散策する人たちに分かれました。

そのほか、障がい者施設「みんなのいえ」で、障がい児が職員や父兄と一緒に作ったブレスレットやクッキーの販売もありました。 

往路のバスの中では大脇、入江、苦瓜の3氏から報告や訴えがありました。とくに、共産党の県議・市議と市民の連携で、念願の中学3年までの医療費無料化や夢前町の産業廃棄物の最終処分場問題などで大きく前進した話が印象に残りました。

私たちの願いをかなえるには、日本共産党の議席が必要です。後援会としても県議会に入江じろうさんを、姫路市議会に苦瓜かずしげさんを必ず送り出せるようにと、英気を養いました。

竹國和美=同集い実行委員)


(2014年9月28日付「兵庫民報」掲載)

原発をなくす尼崎の会が各駅巡回で毎週金曜宣伝

国会請願署名を訴える

2012年10月5日から雨の日以外、毎週金曜日に行ってきた「原発をなくす尼崎の会」の宣伝が9月19日、81回目となりました。

「会」は、2012年9月15日に発足。そこで毎週金曜日に首都圏反原発連合と全国で展開されている電力会社本店、支店、営業所への「原発なくせ、今すぐ廃炉」と唱和する抗議行動に連帯して、尼崎の市内でも宣伝をやっていこうと、決めました。

最初は阪神尼崎駅北側でのみ行っていましたが、七つのほかのターミナルにも順次移動して、「原発ゼロの日本へ 自然エネルギーの普及を」という実現目標を全市内に浸透させよう、と巡回方式に切り替えて取り組んでいます。

毎回各々のターミナルで――

①被災地福島第1原発の現状②安倍自公政権・電力会社の再稼働推進への反論③原発と人類は共存できないこと④2度と福島原発のような過酷事故を起こさないという保証は絶対にありえず、今年7月から施行された「新規制基準」は新たな「安全神話」にすぎないこと

――などをハンドマイクで訴え、手作りのチラシを配布しながら、国会への請願署名を呼びかけてきました。

この宣伝は、各ターミナル担当の市議と地域の会員さんの参加協力を得て続けられています。

川内原発をはじめとして再稼働が強行されようとしている動きを止めるためにもこの宣伝はより元気に訴えていく必要があります。
林徹二=原発をなくす尼崎の会事務局長)

(2014年9月28日付「兵庫民報」掲載)

丹波市へ義援金:日本共産党兵庫県委員会

日本共産党兵庫県委員会は9月17日、8月の豪雨災害で大きな被害を受けた丹波市に、この間、党のよびかけにこたえて寄せられた救援募金の中から、義援金として50万円を届けました。

辻丹波市長(右)に義援金を手渡す
松田党県委員長(中央)と西本市議(左)

この日は松田隆彦党県委員長が、西本嘉宏市議(丹波地区委員長)、西脇秀隆市議とともに丹波市役所を訪問し、辻重五郎市長に義援金を手渡し、懇談しました。

また市長との懇談に先立って、奥村正行市議会議長とも懇談しました。

松田県委員長は、豪雨災害で被害を受けた市民にお見舞いを述べるとともに、党として災害後ただちに地元・丹波地区委員会と協力し、救援ボランティアと募金活動を呼びかけ、この間160人を超えるボランティアが被災家屋の泥出しなどに取り組んできたことや、県民から預かった募金を義援金として届けることにした経緯を紹介しました。

辻市長は党県委員会からの義援金に謝意をのべ、災害当時の状況や復旧の現状などについて懇談しました。

(2014年9月28日付「兵庫民報」掲載)

みなさん、ぜひご参加ください「八鹿高校事件から40年、養父不当捜査事件2年―いま、あらためて真実を問うつどい」

大沢たつみ(元参院議員)

もう40年が過ぎようとしている「八鹿高校事件」。

1960年代後半から「部落民以外はすべて差別者」とする部落排外主義と反共、利権追及に運動を変質させた部落解放同盟(「解同」)は、各地で暴力的な糾弾事件を起こし、南但馬も無法地帯となっていた。

当時、私は三田市議になって2年目、4歳の双子をつれ、父の看護で但馬に向かうことが多かった。「解同(部落解放同盟)はあかん」と叫ぶ父、社会をしっかりと見る目をもっていた父。その父が病に倒れていた。嫌だという点滴を抜いて、父の目をみる。胃がんでもうだめだと悟っている目、なぜ助けてくれないのかと言っている目。いまもその目が私を苦しめる。

父が亡くなり、49日の法要を終え、三田に帰った夜、第1次朝来事件とも呼ばれる元津事件が発生した(1974年9月8、9日)。そして、ついに、同年11月22日、やってはならない暴力で解同は「八鹿高校事件」を起こした。

暴力に対する先生・生徒・町民の方・多くの支援者のたたかいは、民主主義を守るたたかいへと力強く前進し、すべてのたたかい・裁判で勝利した。

先生方の勇気は40年を経ても、私たちの活動に生きつづけている。

*

ところが2年前、今度は警察が、八鹿高校事件被害者の元教師3人に養父市議選での「公職選挙法違反」の嫌疑をかけ、不当な捜査を開始。昨年4月には家宅捜査を強行。その後、押収物をすべて返還しながら、今も3カ月に1度、「聞きたいことがあるから警察署へ来い」と呼び出すなど人権侵害を続けている。

いま、この「養父不当捜査事件」は、たたかいの最中。政治的な反撃と多くの方々からの支援が求められている。

*

10月4日(土)午後5時30分から生田文化会館(神戸市中央区)にて「八鹿高校事件から40年、養父不当捜査事件2年――いま、あらためて真実を問うつどい」が開かれます。映画『八鹿高校事件』の上映や、養父不当捜査事件の報告、その渦中にある先生からの訴えなどが行われます。

「兵庫民報」読者の皆さんもぜひご参加ください。



八鹿高校事件から40年、養父不当捜査事件2年―いま、あらためて真実を問うつどい/10月4日(土)午後5時30分/生田文化会館大ホール/参加無料/兵庫労連、兵高教組、兵庫教組、兵庫人権連、兵庫人権問題研究所、国民救援会県本部共催 Tel. 078‐351‐0677(救援会)

(2014年9月28日付「兵庫民報」掲載)

再稼働へ「ヘイセイ」でおれるか?―小渕経済産業相 


段 重喜

(2014年9月28日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

元気な若者が2次被爆者になった。「昭和20年7月姫路46部隊に徴兵、8月長崎に送られ9日から遺体収容にあたった」Y氏。「広島陸軍病院三滝分院の日赤看護婦、『動ける者はかかれ』の号令で無我夢中の被爆者看護。敗戦後1年間タロキナ、ラバウルまで復員船に勤務」T氏▼来年は日本原水協結成60年。原水爆禁止と被爆者救援の国民的運動は被爆10年後に全国化した。米軍は原爆の効果検証のため、被爆の実相を秘密とし被爆者の体験公表も禁止した。ビキニ水爆実験の漁船被爆を契機に国民的世論は堰を切った▼国民運動のねばりで核廃絶と被爆者救援はいまや国民的合意となった。広島・長崎への修学旅行、原爆の日式典と世界大会、平和行進、6・9行動、原爆症訴訟、『原爆詩集』『黒い雨』『父と暮らせば』など膨大な創作と映像作品、非核都市宣言、核兵器禁止条約要求署名、たゆまぬ努力は今日も続けられる▼湯村温泉に佇む夢千代像は創作上の被爆2世だが、国民的合意の独特の襞を現している。映画『夢千代日記』のテロップに流れた詩まで被爆者の絶唱に聞こえる。人のため流るる涕のこるかや/我もたふとし/尚いきてあらむ(前田純孝) (A)

(2014年9月28日付「兵庫民報」掲載)