
Web版の発行はしばらく休止します
「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。
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2014年8月3日日曜日
「農業・地域に誇り持ち、声あげ・行動しよう」
本当の農業振興へ日本共産党が特区問題で学習講演会
日本共産党但馬地区委員会と養父市議団が7月27日、八鹿公民館で開催した「養父市の農業特区を考える学習講演会~本当の農業振興とは~」には、会場いっぱいの75人が参加しました。
橋本正一氏(党中央国民運動委員会農林漁民部)は講演で、特区が農家や農業を直接応援するのではなく企業の農業参入を応援するものであることを明らかにしました。
さらに「農業や農地の担い手確保はまったなしの課題」だとして橋本氏は、今年が「国際家族農業年」であり、国連も大小多様な家族経営を可能な限り支援するのが基本であると認めていることを紹介しつつ、「今だけ、金だけ、自分だけ」という発想では農業は破綻し、日本社会が崩壊すると警告。一方で「3・11以後、農村にこそ希望があると若い人たちが移住してきている」と語り、「農業や地域の価値に誇りをもつこと」「農家が生産から撤退しないこと」「地域農業を担う主体者として共同し、声をあげ、行動すること」が大切だと力説しました。
参加者からは「今、声をあげ、行動することが必要だと言われてはっとした」「共産党がこんなに百姓の思いを受け止めてくれているとは。見方が変わった」などの感想が寄せられました。
この講演会では、竹浦昭男市議が司会を務め、藤原敏憲市議が経過報告を行いました。また村岡峰男但馬地区委員長が主催者挨拶を行いました。
(金田峰生=党国会議員団兵庫事務所長)

戦争体験ききとり、語り継ごう:青年が〝ききプロ〟
兵庫民医連ジャンボリー実行委員会や民青同盟員の青年たちが戦争体験を引き継ごうと「兵庫ききプロ実行委員会」をつくり、戦争体験者から聞き取るとりくみを続けています。7月27日には原爆被爆者からの聞き取りを行いました。7名が参加し、2グループに分かれて、灘区の貞清百合子さん宅、垂水区の西川亨さん宅をそれぞれ訪問しました。
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貞清さん宅には4人で訪問しました。
貞清さんは、当時の被爆の状況や、被爆者であることで差別を受けたこと、自分が被爆者だとなかなか話せなかった思いなども話し、「今の集団的自衛権についてどう思いますか?」「被爆後の差別は今ではどうですか?」などの質問も出され一つ一つていねいに答えてくれました。
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西川さん宅では、西川さんから声をかけられた近所の老人会や自治会の方々もいっしょに、総勢18名で体験を聞きました。
広島で被爆した西川さんは、子どもを抱えたまま母子ともになくなっているところや、水を求めて川へ向かう人たちを見たこと、水をあげた人が「ありがとう」と言い、すぐに亡くなっていったことなどを涙ながらに語りました。
西川さんは、被爆者の会の会長もされていて、体験を語るのはこれで468回目。目標は500回とも話し、参加者からの質問にも気軽に答えていただきました。
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訪問をしてみて、参加者は、「初めて〝ききプロ〟に参加しました。体験を聞くことで核兵器について、戦争について考えさせられることばかりでした」「体験を聞くのは大事。〝ききプロ〟を通じていろんな人にも伝えていくことの大切さも感じました」と感想を話しています。
(2014年8月3日付「兵庫民報」掲載)
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語る貞清さん(左)(右中央は大前まさひろ氏) |
貞清さん宅には4人で訪問しました。
貞清さんは、当時の被爆の状況や、被爆者であることで差別を受けたこと、自分が被爆者だとなかなか話せなかった思いなども話し、「今の集団的自衛権についてどう思いますか?」「被爆後の差別は今ではどうですか?」などの質問も出され一つ一つていねいに答えてくれました。
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地図や写真も用意して語る西川さん(右) |
西川さん宅では、西川さんから声をかけられた近所の老人会や自治会の方々もいっしょに、総勢18名で体験を聞きました。
広島で被爆した西川さんは、子どもを抱えたまま母子ともになくなっているところや、水を求めて川へ向かう人たちを見たこと、水をあげた人が「ありがとう」と言い、すぐに亡くなっていったことなどを涙ながらに語りました。
西川さんは、被爆者の会の会長もされていて、体験を語るのはこれで468回目。目標は500回とも話し、参加者からの質問にも気軽に答えていただきました。
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訪問をしてみて、参加者は、「初めて〝ききプロ〟に参加しました。体験を聞くことで核兵器について、戦争について考えさせられることばかりでした」「体験を聞くのは大事。〝ききプロ〟を通じていろんな人にも伝えていくことの大切さも感じました」と感想を話しています。
(垣本聖=兵庫ききプロ実行委員長)

九州電力川内原発再稼働「合格」決定に反論し、高浜原発再稼働の中止を求める(上)
安倍政権による原発を再稼働させる「もくろみ」を止めましょう
速水二郎(電力兵庫の会)
原子力規制委員会は7月16日、九州電力川内原発について「新規制基準に適合している」とする審査書案を発表。30日間の意見公募の後、正式決定されますが、再稼働へ向けてのゴーサインを出しました。
その「適合理由」では、地震・津波・竜巻・火山・電源喪失・格納容器破損・炉心損傷・水素爆発・航空機衝突とテロなどの審査ポイントを全てクリアしたと述べています。前記全てについて研究者・専門家や多くの住民が規制委の内外で批判が多くなされている中での強引な決定でした。
安倍政権による福島原発の過酷事故を忘れたかのような原発推進政策の影響を強く感じます。
「万が一の住民避難」対策は出来ていない
例えこれらのクリアがあったとしても、最も許せないのは「万が一の住民避難」対策の問題です。福島原発事故は、放射性物質の飛散・拡散情報が住民に知らされず、災害弱者の避難も遅れ、多くの被爆者や原発関連死者を出しています。
国際原子力機関(IAEA)は、5層にわたる多重的な規制対策を定めていましたが、日本は「安全神話」一辺倒で無視してきました。想定外の事故が起きても住民の被曝を防ぐ「最後のとりで」である第5層は、例えば米国でも最重要に位置づけられ、これをクリアしないと原発の運転は出来ません。
日本政府・電力会社による今までの「安全神話」
多重防護で「絶対安全」
- ウラン焼き固めペレット
- ペレットの被覆管
- 原子炉圧力容器
- 原子炉格納容器
- 原子炉建屋
- 緊急炉心冷却装置
1986年チェルノブイリ事故後IAEAが定めた「5層防護」
設計基準内
- 第1層 異常の発生防止(フェイルセーフ設計など)
- 第2層 異常の拡大防止(原子炉緊急停止系統の設置)
最悪事態
- 第3層 過酷事故防止対策(緊急炉心冷却装置など)
- 第4層 想定外の過酷事故への対応
- 第5層 放射性物質が大量に放出された際の避難計画
けれども福島事故後も野田政権や安倍政権は、第5層を対象外とするとともに、住民避難は災害対策基本法に基づき自治体の責任で策定し、政府は「支援」するだけにしてしまいました。だから規制委員会も平然と「国が自治体の業務に口を出すことは出来ない」としチェック機能はありません。これを良いことに九州電力川内原発の再稼働を承認したのです。
過酷事故発生時の緊急避難対策を「置き去り」にしたままの再稼働は絶対に許すことは出来ず、14基が存在する若狭湾で、しかも次の高浜3、4号再稼働につながるだけに、傍観は出来ません。
一方、関西電力は、6月26日の株主総会の答弁で、避難問題について「国が決めて自治体が実施することになっているので、出来るだけ支援したい」と、まるで関電は関係がないような発言で失笑を買いました。
関電の真意は市民団体への回答として「…(政府が)法律として決めたので変えることは出来ない。それで当社が避難計画に関して何も関わらないというつもりはない。例えば自治体から放射線を測るための資機材が足りないとか、輸送のための手段が足りないから何とかしてくれ等という話があれば当社としては、バスとか、測定器をお貸するという約束はしている。一番問題になるのは、事業者はプラントで事故を起こしているので、事故の収束を行わないといけない。避難に人員を割きすぎるあまり、事故収束がおろそかになっては本末転倒になる。その一方で事故収束に直接かかわらない人間については、自治体から人を出してくれという話があれば協力する」と述べているように、高慢な姿勢をあけすけにしています。
「電力不足に」との理屈も破綻
なお、原発を再稼働しないと電力が不足するとの理屈も破綻しています。2014年夏の電力ピークも全国の原発停止の中で乗り越えられます。自然エネルギーの爆発的普及と市民社会の省エネ努力の効果、全国的電力融通、自家用発電所の最大利用、ピークカットのため大口電力との緊急協定の実施などがあるからです。
(3回連載・寄稿)
(2014年8月3日付「兵庫民報」掲載)

NO NUKES 108th, 2014-07-25
7月25日、関電神戸支店前行動での108回目の「原発ゼロをめざす神戸行動」が行われました。この日、昼間は猛暑でしたが、関電前は日陰で心地いい風も吹く中、夏休みということで小学生や初めて参加したという青年など50人が参加しました。
今回が初参加という32歳の青年は「ほとんど知識はないけどネットで調べてみたら、放射能が漏れたら人体に影響が出ること、事故が起こると汚染が全体に広がることを知った。福島で事故があったのに今また再稼働しようとしているのはまずいと思い、毎週行動している人たちがいると聞いて初めて参加しました。仕事があってなかなか参加できないけど、普段の生活でまわりの人に楽しく話して広めていきたい」と語りました。
世界の震源分布図をもって参加した女性(写真)は「この地図を見ると日本はどこでも震源の真上にある。こんなところに原発を作るなんて正気の沙汰でない」と怒りを込めて発言しました。
(2014年8月3日付「兵庫民報」掲載)
今回が初参加という32歳の青年は「ほとんど知識はないけどネットで調べてみたら、放射能が漏れたら人体に影響が出ること、事故が起こると汚染が全体に広がることを知った。福島で事故があったのに今また再稼働しようとしているのはまずいと思い、毎週行動している人たちがいると聞いて初めて参加しました。仕事があってなかなか参加できないけど、普段の生活でまわりの人に楽しく話して広めていきたい」と語りました。
世界の震源分布図をもって参加した女性(写真)は「この地図を見ると日本はどこでも震源の真上にある。こんなところに原発を作るなんて正気の沙汰でない」と怒りを込めて発言しました。
(2014年8月3日付「兵庫民報」掲載)

兵庫県憲法会議が総会
子どもの医療費無料化を願い姫路で「キラキラパレード」part 2
「天までとどけ医療費無料化の願い キラキラパレードパート2」が7月27日、姫路の中心街で行われました。中学生までの医療費無料化を求め運動を広げている「姫路の子ども医療費無料化を求める会」が7月7日の「七夕パレード」に続き行ったものです。
午前10時から姫路の大手前公園からJR姫路駅前まで大人21人、子ども9人がパレードし、その後、駅前では9月市議会へ向けての署名を呼びかけました。
兵庫県ではすでに24市町で中学生まで「通院・入院とも無料」が実施されています。しかし、姫路市では「無料」は2歳児まで。3歳から小学3年生までは、昨年7月から入院は「無料」となったものの、通院はいまも「一部負担金あり」です。
「パレード」参加者らは、「子どもを安心してお医者さんに掛からせることができるように、中学校までの医療費を無料に」と訴えました。子連れのお母さんや中学生が次つぎと署名に応じ、150筆を超える署名が集まりました。
*
この「パレード」には杉本ちさと県議と入江次郎市議も参加しました。
(出田馨)

全員が「10%とんでもない」
23日、7団体・14人が参加して元町商店街東口で消費税増税中止を訴え、シール投票や署名をよびかけました。
シール投票では声をかけるやいなや「今度5人目が生まれるんですが、子育てのお金や食費とかこれ以上削れません。扶養控除もこども手当ができるからとなくなって増税になったし、1回きりの給付金よりも税金を安くしてほしい!」「年金暮らしで収入は減る一方なのに取られるほうだけ増える!」など怒りの声が次つぎ寄せられ全員が『10%なんてとんでもない』にシールを貼りました。
「消費税が法人税減税に回されてるなんて許せない!消費税増税はなんとしてもストップさせよう」と署名が55筆集まりました。
(2014年8月3日付「兵庫民報」掲載)
シール投票では声をかけるやいなや「今度5人目が生まれるんですが、子育てのお金や食費とかこれ以上削れません。扶養控除もこども手当ができるからとなくなって増税になったし、1回きりの給付金よりも税金を安くしてほしい!」「年金暮らしで収入は減る一方なのに取られるほうだけ増える!」など怒りの声が次つぎ寄せられ全員が『10%なんてとんでもない』にシールを貼りました。
「消費税が法人税減税に回されてるなんて許せない!消費税増税はなんとしてもストップさせよう」と署名が55筆集まりました。
(2014年8月3日付「兵庫民報」掲載)

JAL不当解雇撤回裁判原告団・支援連絡会がキャラバン宣伝
最高裁は公正な判決を
兵庫県内の労働組合や民主団体などでつくるJAL(日本航空)争議支援兵庫連絡会は、7月23日から25日にかけJAL不当解雇撤回裁判原告団を迎え、〝兵庫キャラバン〟第2弾を行いました。
23日夕JR姫路駅前で、24日夕JR元町駅前で、25日夕JR尼崎駅前で、支援連絡会に加わる諸団体などから、それぞれ30名規模が参加して、元気よく宣伝行動しました。
「JALは3年前の大晦日、ベテランのパイロットと客室乗務員165名の首を切りました。JALは3年連続で1,884億、2,049億、1,952億、過去最高の営業利益をあげている。JALは原告との話し合いに応じて私たちを職場に戻して!」と大書した横断幕に注目が集まりました。
日本航空は利益もあげ、安全にとって一番重要なベテランパイロットや客室乗務員の解雇の理由は破綻していたことも裁判で明らかになりました。それにもかかわらず不当な判決が下ったことを訴えると、市民の足が止まりました。手を振って応援の意思を示してくれる人があるなど、どこでも大きな反響がありました。
最高裁へ向けた「公正な裁判を求める要請署名」も集まりました。
姫路駅前では、宣伝後に原告を支援する集会も開かれました。
原告らは連日、県内諸団体を訪問し、支援を要請しました。支援連絡会は、団体・個人の要請署名をとりくんでおり、「兵庫民報読者の皆さんもぜひご協力を」と訴えています。
(連絡先=兵庫労連☎078-335-3770)

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:7/22
国側代理人の不真面目さの背後には?
副島圀義
Uさんは、長崎で被爆(当時13歳)。数日間は井戸水を飲んだり焼け残ったものを食べたりしながら防空壕ですごし、その後避難先に移ります。途中、爆心地近くを通り、多くの遺体が残る駅前で避難列車を待ちました。
18歳で神戸に出てきて36歳で乳がんを発症。原爆症との認定を求めたが却下され、提訴しました。
直爆では助かった両親、姉、弟が次々とがんで亡くなり、胎内被爆の妹さんも乳がんで闘病中です。
家族全員の様子からも発病と被爆の因果関係は明らかなのに、国側は「何レムの放射線被曝だったかの立証がない」と、現実無視の被曝線量基準に固執。しかも書面は提出しても、公判廷では何も語ろうとしません。
さらに国側は〝(機械的線引きを正当化する)「総論」への原告側反論が出るまでは「各論(個々の原告の訴えについての審理)」に応じない〟との態度をとり、原告側が厳しく批判。裁判長も「総論・各論並行して審理します」と国側の「引き伸ばし戦術」を退けました。
◇
この間、国は地裁判決に対する控訴、「原子力ムラ学者」連名の「意見書」提出、など司法判断の流れを根本からくつがえそうとしてきています。
また、いったん原爆症と認定した方に対して「要医療性がなくなったから」と更新申請を大量却下する事態も起こっています。
「原発は潜在的核抑止力」と公言し、核武装まで視野にいれて、日本を戦争できる国に引っ張っていこうとする安倍内閣。福島原発事故の被災者対策を極力切り縮めようとする安倍内閣。国側代理人にその圧力が働いていることは、まず間違いなさそう、と感じました。
(2014年8月3日付「兵庫民報」掲載)

第32回兵庫県赤旗まつり川柳大会
選者 吉田利秋、島村美津子
第32回兵庫県赤旗まつりでの応募作から選ばれた作品を紹介します。(敬称略)
特選
赤旗まつり七夕のごと朋友と会う 吉野正三
人も良し太鼓もよろし赤旗祭り 大和斉
川柳がつなぐ平和の波高く 山原和子
泣きわめく県議はいらぬ民の声 上原建一郎
入選
今は此処ナチス通りの何丁目 古賀哲夫
曇り空突き刺す意気の旗まつり 松尾美恵子
赤旗のまつり歓喜に満ち満ちて 熊谷敏子
再稼働中止未来へ継ぐバトン 玉山歳子
守り抜く平和憲法青い空 兵頭和子
来て良かった皆なに会える赤旗まつり 楠本武
好い日だな明日に希望旗まつり 加藤恒夫
子と孫を誘い爺婆かくしゃくと 笹直美
ぼちぼちと一本杖で赤旗まつり 千田桂子
梅雨空のメリケン波止場赤く燃ゆ 春木光八
傘忘れ傘を買ったら雨止んだ 大前まさひろ
若者の姿嬉しい赤旗まつり 池田和恵
電車にて席を譲られて歳を覚る 田村征雄
ひどいヤジとばす議員を守る党 鈴ケ嶺輝美
あしたまでガマンをしよう特売日 山村みやび
無関心今の政治の元凶に 寺岡洋子
ひっそりと生きるゴキブリ十億年 喜田啓之
天の赤旗まつり心晴れ 河野興仁
汚染水たれ流されて海が泣く 片山厚子
初参加元気もらった赤旗まつり あきこ
老いて又戦争の字を見たくない 青木千鶴
旗まつり年に一度はやりたいね 長沼幸正
多勢の仲間のつどい元気もらう 渡部昌武
誰と行ったん何処行ったん何買うたん 佐野年則
佳作
ひとつぶの涙を武器にする戦 森本月子
これからはごっこでないぞ自衛隊 小西正剛
戦争をとめられないで生きている 水田裕子
遠き海若き叔父果つ戦あり 宮川菊代
汗流し民の力がほとばしる 髙橋惠美子
税よりも運気よ上がれサクランボ 岡美穂子
逢いたい人来てるかワクワク赤旗まつり 伊藤マツ子
赤旗の祭りにぎやかに皆な笑顔 植木多佳子
8パーセント民のかまどは消火状 石井俊三
選者吟
9条に反動の矢が突き刺さる 吉田利秋
戦する国にはさせぬ赤旗まつり 島村美津子
(2014年8月3日付「兵庫民報」掲載)
第32回兵庫県赤旗まつりでの応募作から選ばれた作品を紹介します。(敬称略)
特選
赤旗まつり七夕のごと朋友と会う 吉野正三
人も良し太鼓もよろし赤旗祭り 大和斉
川柳がつなぐ平和の波高く 山原和子
泣きわめく県議はいらぬ民の声 上原建一郎
入選
今は此処ナチス通りの何丁目 古賀哲夫
曇り空突き刺す意気の旗まつり 松尾美恵子
赤旗のまつり歓喜に満ち満ちて 熊谷敏子
再稼働中止未来へ継ぐバトン 玉山歳子
守り抜く平和憲法青い空 兵頭和子
来て良かった皆なに会える赤旗まつり 楠本武
好い日だな明日に希望旗まつり 加藤恒夫
子と孫を誘い爺婆かくしゃくと 笹直美
ぼちぼちと一本杖で赤旗まつり 千田桂子
梅雨空のメリケン波止場赤く燃ゆ 春木光八
傘忘れ傘を買ったら雨止んだ 大前まさひろ
若者の姿嬉しい赤旗まつり 池田和恵
電車にて席を譲られて歳を覚る 田村征雄
ひどいヤジとばす議員を守る党 鈴ケ嶺輝美
あしたまでガマンをしよう特売日 山村みやび
無関心今の政治の元凶に 寺岡洋子
ひっそりと生きるゴキブリ十億年 喜田啓之
天の赤旗まつり心晴れ 河野興仁
汚染水たれ流されて海が泣く 片山厚子
初参加元気もらった赤旗まつり あきこ
老いて又戦争の字を見たくない 青木千鶴
旗まつり年に一度はやりたいね 長沼幸正
多勢の仲間のつどい元気もらう 渡部昌武
誰と行ったん何処行ったん何買うたん 佐野年則
佳作
ひとつぶの涙を武器にする戦 森本月子
これからはごっこでないぞ自衛隊 小西正剛
戦争をとめられないで生きている 水田裕子
遠き海若き叔父果つ戦あり 宮川菊代
汗流し民の力がほとばしる 髙橋惠美子
税よりも運気よ上がれサクランボ 岡美穂子
逢いたい人来てるかワクワク赤旗まつり 伊藤マツ子
赤旗の祭りにぎやかに皆な笑顔 植木多佳子
8パーセント民のかまどは消火状 石井俊三
選者吟
9条に反動の矢が突き刺さる 吉田利秋
戦する国にはさせぬ赤旗まつり 島村美津子
(2014年8月3日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学
米大統領特使として羽田に到着したハガチーが国会議事堂への途中でおびただしい数のデモ隊に取り囲まれ立ち往生、海兵隊のヘリコプターが飛来して救出した。1960年6月10日、学生だった垂水区のOさんはデモ隊の中にいてこれを目撃していた▼同年1月、岸首相は米国との間で日米安保条約の改定をとり決め、6月の国会で粛々と批准し、アイゼンハワー大統領来日で祝賀会をと考えていた。しかし、安保反対の声は、あっという間に全国に広がり、国会周辺は連日2~30万人のデモ隊が取り囲んだ▼包囲の中、19日、新安保条約が自然成立。23日、批准書交換後、岸内閣は解散・総辞職に追い込まれた。国民の力で内閣を打倒した瞬間だった▼安倍首相は当時5歳。祖父岸首相のひざの上で無念の想いを聞かされたのかもしれない▼安保闘争を契機に労働運動や公害闘争など多くの闘いが発展し、日本共産党も大きく前進をはじめる。志位委員長は党創立92周年記念講演で「安倍政権打倒」を呼びかけたが、政治を国民の手に取り戻し、要求を前進させる画期となることを「60年安保経験者」であるOさんや我々が語り部になる時かもしれない。 (D)
(2014年8月3日付「兵庫民報」掲載)

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