Web版の発行はしばらく休止します

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2014年6月22日日曜日

次号は7月6日付

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六月二十九日は第五日曜日のため同日付の「兵庫民報」は発行しません。そのため次号は一週おいて七月六日付となります。

(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

「戦争する国」にさせへんで!―各地で緊急のとりくみ

新日本婦人の会:全国連帯キラキラ☆ピース☆パレード



新日本婦人の会兵庫県本部は六月十一日、安倍政権が集団的自衛権行使容認強行を狙う緊迫の国会情勢のなか、緊急に、「全国連帯新婦人キラキラ☆ピース☆パレード」を行いました。

「戦争は絶対ダメ!」「憲法を勝手に変えないで!」「子どもの命を守れ!」と六十人が集まり、姫路からも若いママたちがバギーを押して、元町六丁目から大丸前までパレードしました。

「ストップ、ストップ戦争準備! 安倍さん憲法守ってよ! 集団的自衛権行使やめて! 米軍参加の防災訓練やめて!」とみんなでコール、平和の思いがいっぱい詰まったタペストリーを持ち、楽器やデコレーションで街中にアピールしました。街頭の反応は笑顔で手をふる人、写真を撮る人などとても好意的でした。

参加者は「女性のパレードは華やかで楽しい」「コールが分かりやすくていい。さっそく地元でも宣伝する」「何かしないと!と思っていたから参加できて嬉しい」と元気になっています。

草の根から声をあげ続け、何としても戦争する国づくりの策動を阻止したいです。(荻野潤子=新婦人県本部)



「暴走政治ストップ!」西ひめじ市民集会


紙芝居で訴える新婦人の会会員

九条の会・西ひめじの呼びかけで「暴走政治ストップ!」西ひめじ市民集会が六月十五日、姫路市網干区垣内中町の狭間公園で地域の住民、商店主、労働者など百人の参加で開かれました。

集会ではアフガニスタンへ義足の支援を続けているNGOの方、商店主、年金生活者、女性、中学教員、青年、介護労働者、労働者、弁護士などからそれぞれ、安倍「暴走政治へ」の怒りの声が語られました。

また遠く佐用町からも参加者があり、米軍機の低空飛行が行われていることが報告されました。

新日本婦人の会の会員は紙芝居で憲法九条を守れと訴えました(写真上)。

日本共産党姫路市議・県政対策委員長の入江次郎さんは、「集団的自衛権の問題は海外で自衛隊に参戦させようとすること。これまで自衛隊はカンボジアでもイラクでも戦闘地域には行っていない。戦闘地域に派遣するために最初は憲法改正でやろうとしていた。そのために憲法改正のルールを変えようとしたら保守論客まで含めて総スカンを食って今度は解釈改憲で行おうとしている。それをしようとしたことでさらに強い反発を受けている。さらに運動を広げ追い詰めよう」と訴えました。

日本共産党姫路市くらし・街づくり対策委員長の苦瓜一成さんは、今回の集会を成功させるための案内活動で、地域の名めい刹さつから集会への激励の声が寄せられたこと、また地域のJAを四店舗回った中で農協解体への懸念の声が出されたことを報告しました。

実行委員会からは関電姫路支店前の行動が七月十一日で百回目を迎えることが紹介されるとともに、この集会だけで終わるのではなく、今後も安倍政権の暴走をストップさせるまで運動を継続していくのでよろしくお願いしますと訴えがありました。

パレードで訴える参加者

この後、参加者は、「安倍暴走政治ストップ」「戦争をする国づくり反対」「秘密保護法反対」などを訴えながら約一時間にわたって網干の街をパレードしました。
出田馨


9条の会・尼崎ネットワーク


阪神尼崎駅前での集会

九条の会・尼崎ネットワークは六月十五日、安倍政権が集団的自衛権行使容認の閣議決定を二十二日国会会期末までに強行しようとする緊迫した情勢の下、「戦争する国にさせへんで!集団的自衛権行使に絶対反対!尼崎集会」を開催しました。

集会では、地域の九条の会やNPOの代表など八団体がリレートークを行いました。そのなかでも東園田九条の会は、十四人が、表に「東園田九条の会」、裏に「戦争する国許さないぞ!」と書いたそろいのプラカードをかざし、シュプレヒコールに合わせ回転させるパフォーマンスを訴えました。集会には二百人が参加し、集会終了後ピースウォークを行いました。



(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

「歴史を前に進める主体的な人生を」市田副委員長が入党訴え

満席となった神戸市長田区での市田さんと語るつどい

日本共産党兵庫・長田・北地区委員会が「市田さんと語りあう――日本のいまとこれからを語る集い」を六月十四日、新長田勤労市民センター大会議室で開催、三百五十人以上がつめかけました。

市田忠義党中央委員会副委員長・参院議員は、解釈改憲・集団的自衛権行使容認、消費税増税・大企業優遇税制、暮らし・経済、原発、外交など、安倍自公政権の暴走とそれに対する日本共産党の対案を紹介するとともに、「自共対決」がいよいよ鮮明になっていると強調しました。

語りかける市田氏
さらに、日本共産党のこうした力の源として市田氏は、①たしかな綱領を持っていること、②一貫した歴史をもつ不屈の党・自主独立の党であること、③全国で支部と党員が草の根で国民と結びついている自前の組織をもち、財政もすべて自前であること―をあげました。また、有権者のなかにどれだけ日本共産党の主張を広げられるかが国政でも地方選挙でも鍵であり、「選挙にまぐれはありません」と強調。

その上で市田氏は、「応援団もいいですが、プレイヤーになってください。歴史を前に進める主体的な人生を送ろうではありませんか」と参加者に入党を訴えました。

また、昨年入党した兵庫区の女性と北区の夫妻が、それぞれ、借り上げ住宅や原発労災など、困難な状況の解決へいっしょになって尽力する党員に接する中で入党を決意した経験を語り、参加者に大きな感動を与えました。

参加者からは「一人ひとりが自覚し、声をあげることの大切さが分かった。入党を考えたい」などの感想が寄せられています。

*

同地区ではこの取り組みを通じ、今月八人を党に迎えました(16日現在)。

(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

その場で3人が入党:尼崎で宮本議員と語る「つどい」

尼崎での宮本衆院議員と語るつどい

宮本たけし衆院議員と語る「つどい」に七十七人が参加し、その場で三名が入党しました。

宮本議員は、「安倍政権が強行しようとしている『後方支援』は従来の歯止めを外し、イラク戦争やアフガン戦争で千人の命を亡くしたNATO軍と同じ活動を行うことで、『人を殺し殺される』国になることです。集団的自衛権の行使容認はまさに国の形を変えることです。今、与党協議が進められていますが、公明党は持ちこたえた試しがありません。秘密保護法でもそうでした。翼賛国会の今、日本共産党を強く大きくし、国民共同の力で安倍政権の暴走をストップさせましょう」と訴えました。

会場から、「共産党は青年の未来をどう考えていますか」「宮本さんはどうして共産党に入られたのか、しんどいと思ったことはありませんか」「秘密保護法が施行されたらどのような事になるのですか」などの質問が出され、宮本議員は自らの苦労話も交え、回答しました。

参加者からは、「共産党の国会議員の話を初めて聞いたが、新発見・本当に楽しかった」との感想が寄せられ、大きな拍手につつまれました。

(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

灘区:こんどう秀子さんが連日シール投票で宣伝

消費税増税「もうムリ!」がほとんど

こんどう秀子・灘区県政くらし相談所長が朝に夕に、連日、灘区内の駅頭などでシール投票宣伝に取り組んでいます。

「消費税増税アゲアゲ政治いい加減にして!!」の「がまぐっちゃん」パネルでは、「もうムリ!ふざけるな」に次々とシールが貼られていきます。子どもたちにも大人気です。

六月十二日夕の阪神西灘駅頭での宣伝では、イギリス人が「もうムリ」に投票。近藤さんがわけをたずねると、イギリスでは一八%の消費税ですが、生活費にはかからないから、日本の消費税には反対だとのこと。

十六日夕の阪神新在家駅頭では、「『海外で戦争する国』に賛成?反対?」の「ポーケン師匠」パネルに高齢の女性が「戦争はあかん、反対や。戦争の経験しとるから」と「戦争反対」に投票。消費税についても「増税、増税では困ります。甘いものも買えなくなりました」と話してくれました。

(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

ルネサス:転勤できない人は三菱電機が受け入れを

ルネサスリストラ対策―上原議員が一般質問で提起 
伊丹市長「今後も三菱電機へお願いしていく」と表明


六月十一日の伊丹市議会本会議で、日本共産党の上原ひでき市議が一般質問に立ち、ルネサスのリストラから雇用と地域経済を守る問題を取り上げ、伊丹市が誘致した企業が事業所を閉鎖し、労働者、地域、住民にしわ寄せする、身勝手な行動は許されないと厳しく批判。国、兵庫県、伊丹市は、住民に就業と生活を保障する自らの責任とともに、大企業に雇用と地域経済を守るという社会的責任を果たさせていく責任があると指摘しました。

上原議員は、「雇用と地域経済を守る連絡会」が四月三十日、県と伊丹市に対し「ルネサス北伊丹事業所の閉鎖中止を求め」要請した際、県当局は「雇用問題については、影響を少なくしていくために、市と労働局と連携をとりながら最善の努力をしたい」とし、伊丹市も「県と県労働局との協議を五月中にもちたい」とのことであったが、その後、どのような努力を行ったかと質問。さらに、三菱電機が、ルネサスの設立母体としての社会的責任を果たすべく、転勤できないルネサス社員を受け入れることを求めました。

これに対し、伊丹市松村隆・都市開発部長は「撤退する事については市としては、到底受け入れがたい」「企業の社会的責任として、転勤できない従業員への再就職に向けたきめ細かいな対応、取り引き先への影響並びに市民・地域経済への影響を最小限にとどめるように申し入れた」と答弁。

さらに「家族の事情等で転勤できない方も想定されるため、兵庫労働局に情報提供、従業員の出向・移籍による労働移動の支援、人材不足企業とのマッチングなど支援できるよう、県とも協力して努める」と述べました。

「出向、移籍による支援」の問題では、「三菱電機高周波光デバイス製作所(ルネサスと同敷地内)を(市長とともに)先月訪問・意見交換し、ルネサスの社員の受け入れが可能かどうかの話をした」と報告。さらに、「三菱電機は、『以前のリストラの時には一部受け入れた実績があるが、事業所規模が小さく、抜本的な受け皿としては難しい状況であり、本社の方針がわからず何とも答えられない』とのことだった。今後、状況に変化があれば連絡いただけるよう情報提供をお願いしたところである」と答弁しました。

最後に答弁に立った藤原保幸市長は、「撤退については極めて遺憾である。決定が覆らないのであれば、その影響を最小限にとどめていただきたい……優秀な技術者が非常に多い。基本的にはルネサス、あるいは三菱電機に一定の対応していただきたいとお願いした。今後もお願いしていく」と述べました。

ルネサスのリストラ計画は、全国で五千四百人を削減、北伊丹事業所については閉鎖し、二〇一五年九月末までに関東(武蔵・高崎・那珂)の各事業所へ千六百人を大量転勤させるもので、応じられない人は退職に追い込まれ、事業所周辺の地域経済にも多大な影響を与えるものです。

(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

兵庫人権連が総会

兵庫地域人権運動連合は六月十五日、明石市内で第六回定期総会を開きました。前田泰義議長はあいさつで、戦争する国づくりなど安倍政権の暴走にふれ「平和憲法を守り、民主主義を守るたたかいを強めていこう」と呼びかけました。人権連への発展改組十年目の節目を向かえ、よりいっそう地域で信頼され、なくてはならない存在として、住民の苦難に共同の力で立ち向かっていこうと訴えました。

二年間の活動方針として▽地域人権運動の全面的発展▽憲法・平和と民主主義を守る▽部落問題解決の総仕上げのたたかい▽自治・まちづくりと仕事づくり▽中小業者の生活と権利を守る▽「人権」の悪用を許さず真の人権救済制度の確立などを掲げています。

(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

但馬で米軍機低空飛行問題現地調査と学習集会

「現地での住民運動が重要」―塩川衆院議員が強調


六月十三日、十四日の二日にわたり「米軍機低空飛行問題 現地調査と学習集会」が「オスプレイ・米軍機低空飛行訓練を許さない但馬の会(準備会)」、兵庫県平和委員会、安保破棄兵庫県実行委員会、兵庫県原水協の共催で行われました。

*
多々良木ダムで飛行ルートなどを確かめる参加者

十三日は、ハチ高原・生野ダムで県の施設責任者から状況を聞きました。

「最近は低空飛行はほとんどみかけないが、ドクターヘリが年間では千回以上も飛んでるので、もし、オスプレイや米軍機が以前のように頻繁に飛ぶようになれば、命の危険がある」と心配されていました。

午後には、朝来市・養父市に米軍機低空飛行問題で要請・懇談を行いました。同日夜の交流会では、岡山・広島で米軍機の高度調査をつづけている大野智久氏がビデオも放映しながら報告しました。

スカイビラさのうで館長の証言を聞く(右端は塩川議員)
十四日は、前日の夜に駆け付けた日本共産党の塩川鉄也衆議院議員も参加。さのう高原での米軍機目撃証言を聞いたあと、生野ダム、多々良木ダム、いくの喜楽苑を訪問し、現状を聞き取りました。

午後からは和田山駅前公会堂で「学習集会」を開催し、八十人が参加。

県平和委員会の高橋正明事務局長が基調報告をし、岡田かずゆき朝来市議が現地報告、杉本ちさと兵庫県会議員が県の防災訓練に米軍を要請した知事に対して抗議をしてきたことなど県議会報告を行いました。

続いて、塩川鉄也衆議院議員が「米軍機低空飛行訓練の異常な実態と住民・自治体のとりくみ」と題して記念講演を行いました。

オスプレイ本土配備但馬でも訓練増加へ


塩川議員は、全国の米軍機低空飛行訓練の実態を資料も示して詳しく報告。日本の空のほとんどが米軍によって制空権を奪われている独立国にあるまじき事態は、米軍基地が日本に異常に多いからだと解明。これからもオスプレイが自衛隊もふくめて本土に配備されるようになると、いっそう米軍機の訓練空域は増やされることになり、民間機やドクターヘリとの衝突などの危険がますます増え、とりわけ岩国基地の強化によって但馬地域の訓練は増えるであろうと分析。現在、住民運動が自治体を動かし、騒音測定器の設置が広がっている広島県北の状況を紹介し、現地での住民運動の重要性を強調しました。

「但馬の会」結成


最後に「オスプレイ・米軍機低空飛行訓練を許さない但馬の会」を結成することが確認されました。


(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

株主総会で原発からの撤廃を:株主・神戸市に原発なくす会が要請

原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会は六月十七日、関西電力の定時株主総会(二十六日、ワールド記念ホールで開催)を前に、第三位の株主である神戸市の久本喜造市長に対し、株主総会で原発からの撤退を求めることなど、次の六項目を要請しました。
*
一、神戸市は関西電力の第三位の株主として、関西電力株主総会で原発からの撤退を求めること。

二、関西電力に対し、大飯原発三、四号機運転差し止め事件の控訴を取り下げるよう求めること。

三、兵庫県の発表した「放射性物質拡散シミュレーション(県内全域)の結果」に基づいた避難計画を策定し、広く市民に知らせること。

四、大飯原発三、四号機の再稼働の際に行った「容認」を、今後の原発再稼働において行わないよう関西広域連合で主張すること。

五、神戸市内の自然エネルギーを今後五年間でどの程度まで増やすのか計画を提示すること。その際、市民・地域住民の協力の上で推進すること。

六、神戸製鋼石炭火力発電は全量関電に売却しているが、年間約七百五十万トン(二酸化炭素換算)の温室効果ガスを排出している。関電・神鋼と協議し二酸化炭素の大幅削減を求めるととともに、新規石炭火力建設をやめ、メガーソーラーや洋上風力などへの変更を求めること。


(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

西宮市教育長も教育委員会改悪法に懸念

日本共産党西宮市議団らとの懇談で


(左から)伊藤教育長、前川次長と懇談する、
杉山たかのり市議、堀内照文県副委員長、
庄本けんじ地区委員長、上田さち子市議、
まつお正秀市議

日本共産党西宮市会議員団は堀内照文県副委員長とともに六月十二日、教育委員会改悪の問題で伊藤博章西宮市教育長と懇談しました。

堀内県副委員長は、教育委員会改悪法について「首長からの独立性を取り上げるもの」と党の見解を説明し、西宮市議会でも靖国派が「愛国心」を強要する教科書採択の策動していることについてもふれ、教育の自由、自主性を守ることを訴えました。

伊藤教育長は、「独立性と継続性では同じ考え」「急ハンドルを切られては困る」と懸念を示しました。また、「教育委員はおかざりではない。教育委員長は年間百日以上出席しており、様々な問題を協議している。教育委員も学校をはじめ現場に足を運んでいる」と教育委員の積極的な活動を紹介、有意義な懇談となりました。

日本共産党からは、庄本健次西宮芦屋地区委員長、教育委員会からは前川豊教育次長が同席しました。

(杉山たかのり=西宮市議)


(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

大江健三郎とアイルランド文学そして「九条の会」

文化後援会「文化を語る会」で風呂本名誉教授が解明

講演する風呂本氏

文化の各分野について互いに学び合うために、日本共産党兵庫県文化後援会は六月十五日、二回目の「文化を語る会」を開催、風呂本武敏元神戸大学教授が「大江健三郎とアイルランド文学―『燃え上がる緑の木』を中心に」をテーマに講演を行いました。

風呂本氏は最初に、戦後、英語が「解禁」されるなかでイギリスの詩人、T・Sエリオットを中心にした「現代詩」が大きな影響を持ったことを紹介しました。「現代詩」というのは第一次大戦後の荒廃とした社会を直視し、これに立ち向かおうとする文学運動のことで、それが第二次大戦後の日本の知識人に影響を与えました。

大江氏はフランス文学出身ですが、こうした世代の一人として「現代詩」についても深く研究し、とりわけアイルランドの詩人イエーツ(一九二三年ノーベル文学賞受賞)に傾倒して作品を書き、その代表作が『燃え上がる緑の木』です。

風呂本氏はこの作品を紹介しながら、大江が現代を生きる人々の苦しみが宗教的に解決できるのだろうか、という問題を提起しながらそれには明快な解答を与えず、自身はいま「九条の会」に力を注いでいることを紹介しました。

風呂本氏はまた、文学を学ぶと言うことは言葉の持つ意味、背景を正確に読み取ることが基本であり、表現者もまた言葉に敏感になり、読み手に感動を伝えることが大切ではないか、と指摘しました。

*

文化後援会では、文化の持つ力、文化活動の意義を深く学びあうためにこの「会」を続けることにしており、次回は「書」テーマに学ぶことにしています。

(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

「あさぎ」六月詠草 姫路年金者組合

昼帯のタレントさえも安倍贔屓NHKの好感度冷ゆ
ポンポンに髷やっと結い遠藤が新横綱の鶴竜制す
衣川有賀子

向こう脛出会いがしらに倒れうつ自転車に乗るは本当にこわい
よくこれで済んだねと言い治療する接骨員がなぐさめくれる
江藤雅江

眉を引く電車の中のまえの女性ひと視点をあつめゆれに合わせて
深ぶかと湯殿にしずみ今日もまた内科眼科の通院で終う
藤原信子

晩秋にはじめて植えし蚕豆の四月になるて花つけはじむ
蚕豆の三度にわたる収穫は五本百円のサービス苗にて
常田洋子

岡さんのご苦労さん会に参加する吾も祝われし出版記念に
スピーチを急にふられて問いただす委員長数人集える席に
田渕茂美

(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

2014年 国民平和大行進:県内の行程

核兵器のない平和で公正な世界の扉を開きましょう―ことしの国民平和大行進、兵庫県内の日程はつぎのとおりです。なお、順路・時間ともに変更される場合もあります。


日本海コース

連絡先:但馬民商☎0796‐24‐3833(担当:西野)

【6月5日・木】富山県朝日町を出発

【7月4日・金】
京都から引き継ぎ:河梨峠豊岡市側14時
城崎コース:城崎大会議館15時30分発→城崎温泉駅16時30分着
豊岡市コース:豊岡市民会館北側駐車場17時30分発→19時帰着

【5日・土】
出石コース:そば処出石城15時発→16時帰着
日高コース:JR江原駅17時30分発~18時30分帰着

【6日・日】
和田山コース:朝来市役所17時発→18時30分帰着

【7日・月】
村岡コース:香美町役場村岡地域局10時発→11時30分帰着
香住コース:B&G海洋センター13時発→香美町役場14時30分着

【8日・火】
養父コース:養父市養父地域局10時発→11時30分帰着
八鹿コース:養父市役所13時発→14時30分帰着

【9日・水】
温泉コース:温泉町民センター9時30分発→ジャンボ西村10時30分着
浜坂コース:JR浜坂駅11時発→新温泉町役場12時着
鳥取県に引き継ぎ:JR東浜駅14時

【8月4日・月】広島平和公園に到着



太平洋コース

連絡先:兵庫県原水協☎078‐341‐2818

【5月6日・火】東京出発


【7月7日・月】《大阪から引き継ぎ》川西市役所12時着~13時発→宝塚あいあいパーク前公園15時発→宝塚市役所=約10km

【8日・火】宝塚市役所9時30分発→伊丹スポーツセンター10時45分→伊丹市役所12時着~13時発→塚口長溝公園14時30分→尼崎市役所16時30分→阪神尼崎駅17時30分着=約20km

【9日・水】尼崎市役所9時30分発→武庫川橋10時30分→西宮市役所12時30分着~13時30分発→芦屋市役所14時50分→東灘区役所16時30分→御影公会堂=約25km

【10日・木】御影公会堂9時発→王子公園10時→神戸市役所花時計前11時40分着~12時30分発→県庁前13時30分→兵庫区役所14時20分→長田区役所15時10分→須磨区民センター16時45分→須磨浦公園みどりの塔=約23km

【11日・金】須磨浦公園みどりの塔9時発→垂水区役所10時→舞子公園・明石大橋下11時→明石市役所12時30分着~13時30分発→山電藤江駅南15時→江井が島市場前16時→住吉神社17時→二見市民センター=約23km

【12日・土】二見市民センター9時30分発→播磨町役場10時15分→加古川市役所13時着~14時発→高砂支所16時→高砂市役所=約20km

【13日・日】高砂市役所9時30分発→山電大塩駅11時着~12時発→姫路市役所15時30分→大手前公園17時着=約20km

【14日・月】山電飾磨駅北9時発→広栄橋10時15分→網干市民センター12時30分着~13時30分発→太子町役場15時30分→たつの市役所17時30分→旧新宮町白井商店18時30分→姫新線本竜野駅前=約25km

【15日・火】姫新線本竜野駅前9時発→相生市役所13時着~14時発→赤穂市役所=約30km

【16日・水】赤穂市役所9時発→JR天和駅11時→岡山県境浜山バス停12時30分=約10km 《岡山へ引き継ぎ》


【8月4日・月】広島平和公園に到着


(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

「積極的平和主義」? ハト迷惑

段重喜


(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

丹後経ヶ岬から鳥取青谷まで約百㌔、山陰海岸ジオパークには原発はない。認定地域には四千万年の地質年代を展示できる地層の露出、海岸の足跡化石、神鍋溶岩流まである。しかし貴重な地球遺産に原発建設を遠慮したわけではない▼一九七一年ガリ版印刷の有田晃香住町議(当時)の報告書によれば、鉄橋で有名な余部あまるべ、鳥取県境に近い免め良ら湾まで所構わず原発立地調査の手は伸びた。町議会の多数を頼み、当時の町長は工場誘致条例を議決させ、直ちに関電本社を訪問している▼さっそく関電は香住町下浜を予定地と発表。ここは水産科のある香住高校、ゾウ・サイなどの足跡化石、三田浜海水浴場があり、二十世紀梨の本場。住民は猛烈に怒った。有田町議のあとを継いだ故・森田春三郎町議、中家貞雄衆院候補(当時)など「小さな共産党」は住民との一点共闘に全力を尽くし、下浜への原発建設を阻止した。丹後の民主勢力とスクラムを組み久美浜原発も阻止した▼ジオパークに原発はもちろん、軍事基地もふさわしくない。中国山地上空にはブラウンルート、経ヶ岬には米軍と自衛隊のレーダーサイト。山陰海岸国立公園に新たな課題を提起している。(A)

(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)