雇用と地域経済を守れと連絡会結成
半導体大手ルネサス北伊丹事業所の閉鎖問題で、兵庫労連、日本共産党伊丹市議団などのよびかけで五月二十五日、「ルネサス・リストラから雇用と地域経済を守る連絡会」結成総会が伊丹市内で開かれました。
結成総会には十六団体・個人あわせ七十三名が参加し、熱気につつまれました。
ルネサスは来年九月末までに、「国際競争力強化」を理由に五千四百人の人員削減を強行しています。そのひとつに北伊丹事業所を閉鎖し、千六百人(関連企業六百人含む)を関東へ転勤を命じ、行けない人を退職に追い込もうとしています。
総会にあたって、津川知久兵庫労連議長が基調報告を行いました。津川氏は県内の大企業のリストラ攻撃の特徴にもふれながら、ルネサスのリストラ攻撃の背景に安倍政権の国策である「産業競争力強化法」があること、このたたかいは大企業の社会的責任を果たさせるたたかいであるとともに、自民党政府とのたたかいでもあると強調しました。
ルネサスで働く労働者の代表は、「三菱から転籍し、くり返えされるリストラ・退職強要とのたたかいで生き残ったが、最後は事業所閉鎖で辞めさせる最悪のものだ」、「三菱に戻り、残れるものであれば残りたい」との声なども紹介、支援を訴えました。伊丹民主商工会の中川直事務局長は「八%の消費増税で苦しみ、リストラで職を失う、業者も労働者もアベノミクスの犠牲者、雇用と地域経済を守るため、反撃していこう」とよびかけました。
日本共産党の宮田静則県議と上原秀樹、加柴優美、久村真知子の各伊丹市議、住田由之輔川西市議が参加し、ともにたたかう決意を表明しました。
総会には、川崎市のルネサス玉川事業所の閉鎖問題で、すでに発足した「リストラかながわ対策会議」から連帯のメッセージが寄せられました。
総会後伊丹駅頭で、「仕事と生活基盤を奪い、住民にしわ寄せする事業所の閉鎖は中止を!」「雇用と地域経済を守り企業の社会的責任を果たせ!」「ルネサスと三菱電機は雇用と地域経済を守れ!」との宣伝を行いました。市民は、大きな横断幕に注目し、ビラを食い入るように見てとおり、用意したビラも短時間になくなるほど市民の関心をひきました。
(2014年6月1日付「兵庫民報」掲載)
