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2014年5月11日日曜日

社員888人の西脇工場閉鎖:タワージャズジャパン

兵庫県西脇市の半導体工場を閉鎖する方針を明らかにしている「タワージャズジャパン」の総社員数が八百八十八人にのぼり、東播、西播地域の各市町をはじめ神戸市、丹波市など広範囲に在住していることがこのほど、明らかになりました。

播磨・神戸・丹波など在住、対応に追われる各自治体


兵庫労働局をはじめ、兵庫県や関係市町では「緊急雇用対策本部」を設置するなど、対応に追われています。

同社は、イスラエルの半導体企業「タワーセミコンダクター」(ブランド名=タワージャズ)が二〇一一年六月、別の半導体企業から西脇工場を買収して、設立した日本法人です。

タワーセミコンタクター社は、北陸にあるパナソニックの半導体三工場(魚津、砺波、新井)を譲り受けて、パナソニックとの合弁会社を設立すること、これに伴い、西脇工場を閉鎖する方針を、ことし四月一日、発表しました。

西脇工場を取得し、日本法人を発足させて、わずか三年で閉鎖しようというものです。

同社は、西脇工場の閉鎖について、ホームページで「これにより、年間固定費約一億三千万ドルが削減できます」「ビジネスと株主価値のため」とのべ、「日本の転職支援会社を通じて、西脇の従業員の就職支援活動を進めていきます」などとしています。

各市町の社員数
西脇市 229人
加東市 146人
小野市 112人
神戸市 66人
加古川市 57人
加西市 52人
三木市 45人
多可郡 36人
三田市 24人
姫路市 23人
明石市 21人
丹波市 13人
神崎郡 12人
加古郡 9人
高砂市 5人
その他 38人


東日本大震災の復興補助金の交付先に採択されたのに


タワージャズジャパンは、政府の「東日本大震災からの復興の基本方針」を踏まえてつくられた「国内立地推進事業費補助金」の交付先として、二〇一二年二月に採択されていることが、明らかになりました。

この補助金は、「震災を契機に…産業の空洞化が加速するおそれがあることに鑑み」「生産拠点…研究開発拠点に対し、国内立地補助を措置する」として、国が約三千億円を予算化してつくられました。補助金の目的として「立地環境の改善を図りつつ、国内への新たな投資を促進し、雇用を維持・創出すること」、その効果として「約二十万人の雇用創出」が掲げられました。

同社は当時、ホームページで(交付先として)「当社を採択して頂いたことを大変うれしく思います」「地域密着のファンドリ専業企業として能力を発展させる」と表明していました。それからわずか二年で閉鎖を決めたことになります。「雇用の維持・創出」「地域密着」との「公約」への社会的責任が問われます。


(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)

ルネサス閉鎖問題で伊丹市と県に要請

兵庫労連、日本共産党伊丹市議団などのよびかけでつくる「ルネサスのリストラから雇用と地域経済を守る連絡会」(準)は四月三十日、兵庫県庁と伊丹市庁を訪れ、「ルネサス北伊丹事業所に対して、事業所の閉鎖をやめさせ、雇用と地域経済を守らせる」よう、要請しました。

兵庫県への要請

これに対し、石井孝一・県産業労働部長は、「雇用問題については影響を少なくしていくためにみなさんと一緒にすすめたい」と述べるとともに「市と労働局と連携をとりながら最善の努力をしたい」と強調しました。

伊丹市への要請

伊丹市では、松村隆・都市活力部長が、「事業所の撤退に対しては受け入れがたい」、「県と連携して対応し、労働局も入れた話し合いを五月中に設定したい」と述べました。

ルネサスが計画するリストラは、北伊丹事業所を閉鎖し、二〇一五年九月末までに関東(武蔵・高崎・那珂)の各事業所へ一千六百人(関連企業六百人を含む)もの大量転勤をさせようとするもので、応じられない人は退職に追い込まれ、居住する周辺の自治体にも大きな影響を与えるものです。

今回の要請には、津川知久兵庫労連議長、服部好廣伊丹市民の会事務局長、山本博昭三菱電機革新懇世話人、上原ひでき日本共産党伊丹市議団長が参加しました。県への要請には日本共産党の宮田しずのり県議、伊丹市への要請には、ねりき恵子県議団長が同席しました。


(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)

神戸憲法集会で内田樹氏が講演


「憲法施行六十七周年、今あらためて憲法を考える 神戸憲法集会」が五月三日、神戸芸術センターで開かれ、一千百人が会場をうめました。兵庫憲法会議などでつくる実行委員会が主催し、憲法共同センターなどが協賛しました。

集会では、内田樹神戸女学院大学名誉教授が「グローバル国家と国民国家の危機」と題して記念講演を行いました。

内田樹氏

内田氏は、憲法の条項は「完璧な文章」だが、それを実質にするには、「憲法条文を自分のものにできる人を増やすことが必要」であり、「おしつけ憲法」という攻撃を跳ね返し、憲法を守る力にすることができると指摘しました。

さらに、自民党憲法草案について、「機動性重視」の「政治のグローバル化」をめざすやり方は、「国民・国家の解体」につながり、憲法を軽視し、政府のつごうで「効率的に」物事を決める「独裁国家」になりかねないと批判しました。

休憩の後、兵庫憲法会議事務局長の上脇博之神戸学院大学大学院実務法学研究科教授が「憲法をとりまく情勢」について特別報告をおこないました。

上脇氏は、神戸市と市教育委員会が憲法集会への後援を断ったことは、公務員の憲法尊重擁護義務(九十九条)からして不当であると厳しく批判。また、安倍政権がねらう憲法の解釈改憲・明文改憲の現状と方向を解明しました。一方国民世論の多数は「解釈改憲」賛成ではないと指摘し、必ず阻止するために世論を広げるようと訴えました。

*

参加者からは「新しい視点からの憲法と民主主義の意味を深く理解できた」「安倍政権の暴走にストップをかけ、『改憲』を必ず阻止する力が湧いた」などの感想がだされました。


(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)

女性後援会「子どもの日」宣伝


日本共産党兵庫県女性後援会が恒例の子どもの日宣伝を五月五日、神戸市内四カ所で行い、新婦人県本部内後援会の由利美香さん、保育後援会の中川良子さんら女性後援会員十人が参加し、チラシを配りながら、子どもたちが豊かに育つ県政・市政実現のためにも、来年のいっせい地方選挙で日本共産党議席を増やしてほしいと訴えました。

王子動物園前では味口としゆき神戸市議、こんどう秀子党灘区県政・くらし相談室長、大丸前では森本真神戸市議、神戸駅前と須磨水族園前では金田峰生国会議員団兵庫事務所長も参加しました。

神戸駅前では金田氏の訴えを聞いていたイラン人が「戦争をしない国づくり大事。がんばってください」と演説後に声をかけてくれました。

(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)

秘密保護法の廃止を:三田で市民集会・デモ


約百人が参加「秘密保護法の廃止を求める市民集会」が五月四日、三田市総合福祉保健センターで開かれ、高校生から高齢者まで年齢も支持政党も様々な約百人が参加しました。主催したのは「秘密保護法に反対する三田市民の会」です。

集会では、「お笑い福祉士」の安岡寺家康楽(あんこうじやこうらく)さんの落語の後、「会」の盛田守代表がこの間の活動などを報告し、前哲夫弁護士(神戸あじさい法律事務所)が秘密保護法の危険性や安倍内閣の狙いなどについて講演しました。集会参加者によるリレートークも行われ、「声をあげ、つなぎ、輪をつくり、秘密保護法を廃止する運動を広げよう」との集会アピールを満場の拍手で採択しました。


集会後には三田駅まで思い思いのプラカードをもってシュプレヒコールをしながらデモ行進で市民に訴えました。

「秘密保護法に反対する三田市民の会」は昨年十一月結成。同月三十日には三田駅前で初の集会とデモを行い八十人が参加しました。元民主党参院議員の本岡昭次氏も「少年の時、戦争を経験し、平和な日本の建設に尽くすのだと活動してきた。こんな法律を許したまま一生を終えてしまったら、一体自分の人生はなんだったのか。法案に反対しましょう」と訴えました。

法成立後の十二月八日には抗議集会、今年一月には弁護士九条の会の羽柴修弁護士を招いて講演会を開催。二月には三田市議会に同法廃止を求める意見書の採択を求め請願しました(日本共産党と市民の会第二以外の反対多数で不採択)。

三月、四月には毎週駅頭やスーパー前、銀行前などで宣伝を重ねてきました。

(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)

日野東北大名誉教授が学習会で訴え:憲法を土台に点から線、面へ運動ひろげ医療・介護総合法案阻止を

兵庫県社会保障推進協議会と神戸・市民要求を実現する会は、四月二十六日、日野秀逸東北大名誉教授を迎えて憲法と社会保障、医療・介護改悪法案の学習会を開き、八十二人が参加しました。

日野氏は、はじめに、憲法にもとづく戦後日本の民主主義体制を敵視し、戦前・戦時の日本に逆戻りさせる安倍自公政権の狙いを、自民党の改憲草案から解明。安倍首相の靖国参拝はアジアはじめ世界中から批判され、首相としての資質が疑われていると指摘しました。

改憲草案には平和的生存権、基本的人権の制限、自助・共助、道州制を見込んだ基礎自治体への社会保障まる投げなども盛り込まれていると批判し、憲法二十五条は、英文では「精神的にも肉体的にも社会的にも十分な状態」としており、憲法の魂は「いのち輝く」であると強調しました。

日野氏は、十九本もの法案を一括した「医療・介護総合法案」は改憲草案の考え方、財界の提言を貫いていると指摘。入院ベッドの削減、看護師の医療行為緩和、訪問介護、通所介護サービスを全国一律基準の介護保険給付からはずし、量・質ともに格差・差別される市町村事業へのまる投げ、特養ホームの要介護三以上限定、利用料の二割負担化など医療、介護改悪法案の内容を憲法原則から詳細に批判し、社会保障の全面改悪を告発しました。

日野氏は、改悪生活保護法の七月実施にあたって、口頭申請や、扶養義務者等への通知について原則と例外を逆転させた省令案に対し、短期間の運動と世論、国会論議によって異例とも言える修正を勝ち取ったことや、著名四氏の呼びかけで六千人が国会を包囲した「四・二四ヒューマンチェーン行動」など、一点共闘の広がりに確信をもって、点から線、線から面へ共闘を広げ、憲法を土台に、基本的人権が尊重される日本に革新する運動を呼びかけました。

参加者からは、大企業の内部留保の社会保障への活用や、認知症の地域ケアシステムをどう考えるかなどの質問が出されました。日野氏は、「不当にため込んだカネを公共の福祉のために拠出させることは憲法でも認められており、内部留保を国の基金に拠出させて運用することも考えられる。住民の安全安心はボランティアまかせでなく、一義的には自治体が負うべきだ」とし、北欧の地域コミュニティや、県下の経験に学んで、研究、実践の到達点、専門家やチームの論議をふまえた対応をと呼びかけました。

吉岡正雄県社保協会長は消費税大増税は受診抑制を招きいのちに関わると批判、年金や生活保護不服審査請求の運動の広がりを紹介し、社会保障総改悪を阻止する運動をさらに広げたいと呼びかけました。津川知久神戸・市民要求を実現する会代表は、憲法の要は「いのち」―二十五条「人間の尊厳」だと述べ、「医療・介護総合法案」廃案運動ととともに、神戸市に対する各種の要求の要にも憲法があり、実現を阻んでいる行政が憲法に反することを明らかにしていくことが、政治を変え、改憲を阻止する大きな力になると訴えました。

参加者から、「憲法と結びつけて社会保障の改悪を分かりやすく話していただき、大変な法案であることが理解できた」など感想が寄せられました。
(県社保協・高山忠徳

(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)

民青:恋するフォーチュン憲法プロジェクト展開中

憲法生かして願いをかなえようと民青同盟日本民主青年同盟兵庫県委員会は五月三日、「恋するフォーチュン憲法プロジェクト」を三宮のデコボコ広場でとりくみました。

シール投票をきっかけに対話

「日本国憲法は誰が守るべきもの?」「九条を変えて海外で戦争をする国づくりにしようとしていることについてどう思う?」とシールアンケートでの対話をきっかけに、「憲法△△条を生かして〇〇〇してほしい」などの願いをメッセージカードに書いてもらいました。

民青同盟のメンバー四人が一時間で二十人と対話しました。

対話の中では、「高校の授業でもちょうど習った。テレビニュースでも憲法についてやっているのを見た。改憲しようとする動きがあるけど、憲法は変えないでほしい」など、ほとんどの人が戦争をする国づくりに対して許せないと言っていました。

「自国を守るためなら憲法変えてもよい」といっていた男性も、民青のメンバーが個別的自衛権はこれまでの政府の解釈でも認めていると説明すると、「それなら変えなくてもよいかな」と考えなおしました。

メッセージカードに「戦争は絶対にしたくありません。安倍総理をどうにかして止めたいと思うので、国民がデモを起こしましょう」と書いた高校生もいました。

また、国の社会保障などへの義務を定めた二十五条二項をパネルで見た男性は「こんなん全然やってへんやんか」とつぶやいていました。

民青同盟ではひきつづきこのプロジェクトを続け、メッセージカードは六月に東京で行われる青年憲法集会の際に、国会議員などに届ける予定です。

(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)

民青兵長北地区:大学門前宣伝で顔見知りにも

民青同盟兵庫長田北地区委員会は、学費・奨学金問題などを中心に、地区内の大学門前での対話・宣伝を続けています。

党兵庫長田北地区の東俊哉委員長(左)も参加して宣伝

五月二日には長田区の神戸常盤大学前で、シール投票をきっかけに対話し、学費軽減・高等教育予算増を求める国会請願署名などを訴えました。

奨学金を借り、週四回レジのバイトをしている一年生は「時給を上げてほしい。三田からの通学もしんどい」と話し、請願署名に応じていました。

また宣伝を繰り返すうち、「前にシール貼ったよ」と顔見知りになる学生もできるなど、地域での民青同盟の活動が学生の目にとまるようになってきました。

(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)

民青東播地区:楽しんだ!考えた!春爛漫のピクニック

民青同盟東播地区委員会日本民主青年同盟東播地区委員会では、この間三カ月連続で新しい仲間を迎えています。加盟した四人は全員が高校生。加東市では高校生の準備班、明石市では高校生班を結成できることになりました。

手作りの弁当もたっぷり

この新しい仲間とともに楽しめるようにと新歓企画を検討。まずは、同盟員から出された「スポーツがしたい。アスレチックで遊びたい」などの思いを受けとめ、場所を神戸の「しあわせの村」に決定しました。さらに、「民青の魅力が伝わるような企画や学びができたらいいね」と、共青創立九十周年記念講演会で日本共産党の志位和夫委員長が紹介した「プロレタリアサンドウィッチ」や、「手作りお弁当」を振舞おうと決まりました。

「春爛らん漫まんのピクニック企画」当日の四月二十九日は、あいにくの雨となりましたが、十人が参加。日本共産党からも山口博明地区委員長が来てくれました。

雨天に備え体育館利用を検討してあったなど準備も周到。みんなで楽しく「卓球大会」をしました。

その後、会議室で高校生向けの学習として、「三上満さんの四つの出会い」という資料をみんなで読み合わせをしました。一人ひとりがこれからの高校生活をどう過ごしていくのかと考えるきっかけになりました。

雨もあがり、高校生の提案でドッチボールを楽しみました。大人げなく本気でプニプニボールを高校生に向かって投げる社会人や、その本気さに意地でも当たるかと逃げ回る女子高校生など、盛り上がりを見せていました。

参加した高校生たちは、「今日は、めっちゃ楽しかった!次は、バスケットがしたい」「講演に行って、学者?先生?の話を聞いて学習したい」などの感想が出されています。

一人ひとりが、民青の魅力に触れながら、自分のしたいことをみんなで楽しむためにはどうしたらいいのかという自治的要求が育めるような活動が展開できるように、これからもていねいな援助を地区委員会は続けていきたいと思います。
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(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)

第85回兵庫県中央メーデー:安倍暴走政治ストップ! 憲法の本格的な実現を


第八十五回兵庫県中央メーデーは五月一日、神戸・三宮の東遊園地で行われ、千七百人が参加しました。


実行委員会を代表して津川知久兵庫労連議長が挨拶し、戦争をする国づくり、グローバル企業に奉仕する国づくり、復古主義的国づくりの三つの道で安倍政治の暴走が起こっていると指摘し、①消費税増税を許さず、社会保障・医療・介護の解体を食い止め、労働法制改悪反対・最低賃金千円実現をめざしそれぞれの課題での共同闘争を進めること②安倍暴走政治そのものを阻止し、日本国憲法を本格的に実現するため、政治的な国民的・県民的共同へとたたかいを発展させよう―と呼びかけました。

日本共産党からは堀内照文県副委員長が連帯の挨拶を行いました。


各団体からの訴えでは「まともに暮らせる時給を。正社員が当たり前の社会を」(郵政ユニオン)、「あるハローワークでは二百人のうち百二十人が非正規。毎年、雇い止めの不安におののいている。組合費を月ワンコイン五百円として非正規職員の組織化をすすめている」(国公共闘)、「関西電力神戸支店前での行動も五月三十日で百回目。のべ七千三百人を超える参加で原発ゼロの共同が広がっている」(ゼロこねっと)、「消費税増税で廃業する業者がでている。憲法で保障された勤労権が奪われている。ゆるせない」(兵商連)などの発言がありました。

(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)

レッドパージ:大橋豊さんが『前衛』6月号に手記

レッドパージの名誉回復を求めた兵庫国家賠償請求訴訟原告団の大橋豊さんの手記が日本共産党の理論政治誌(月刊)『前衛』六月号に掲載されています。

生い立ちから、労働組合でのたたかい、レッドパージ、その後の党専従としての苦労、名誉回復を求め川崎義啓氏、安原清次郎氏とともに裁判にたちあがった経緯をつづり、昨年の最高裁の上告棄却・不受理、再審申立て棄却の後も、「道理と真実は必ず歴史の勝利者となる」とたたかい続ける決意を表明しています。

同号には、日本共産党元衆院議員・弁護士の松本善明氏の「自殺者を多数生み出した重大な人権侵害 レッドパージ―救済拒否は新たな人権侵害」と題する論文も掲載されています。

松本氏は、論文の最後で、国として救済をと政府と国会に新しい立法を求める運動もこれからの課題だと指摘。たたかいは緒についたばかりだとよびかけています。


定価730円(税込)
党事務所の他、一般書店でも購入できます。








(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)

兵庫山河の会『山河』41号から

小林誉穂
路地裏に匂いただよう風物詩神戸名物いかなごのくぎ煮

塩谷凉子
得意気に母の手離れ幼子は春風連れて数歩を歩む

山下洋美
新入生待つ大学の片隅に辛夷は白き花広げいる

鵜尾和代
三月の空襲の夜母と子ら弾降る中を浜へ逃げたり

古賀悦子
軍服の兄の遺影に問われおり軍靴の音は聞こえてこぬか

大中 肇
好戦的国家造りの声聞けば老いてはおれぬ足腰鍛え

西澤 愼
人類と核兵器とは共存の出来ぬものなり廃絶するのみ

山下 勇
改訂と言って諸物価値上げするこの政府には退場のほかなし

安武ひろ子
演説を終え来てなにはともあれと湯船に浸る手足伸ばして


(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

「できるだけたくさん暗記し、スピーディーに解く『認知的学力』を国際社会は求めていません。今、世界が求めているのは、多文化共生社会で通用するような問題解決型の全人格的な学力です」――これは、教育評論家の尾木直樹さん(教育は人生前半の社会保障「しんぶん赤旗」)のことばです▼人間は一人ひとり違う。その違いを認めながら、ともに力を合わせて生きていく力を身につける。今求められているのは、争いではない形で問題を解決できる人格を育てていく教育です▼教育勅語の下に子どもたちを戦争にかりたて、他国を侵略した歴史を持つ日本だからこそ、今そういった教育が大切なのです▼一方、安倍政権が推し進めようとしている「教育委員会改悪法」は、教育委員会を国や首長の支配下に置き、その独立性を奪おうというものです▼その目的は、子どもたちの人格形成に関わる教育現場に「愛国心」と「異常な競争主義」を持ち込み、「戦争する国づくり」をすすめることです▼子どもたちが笑顔で過ごせる日本、世界の国々と手を結び活躍できる日本になるため、教育の原点について語り、学び合う輪の広がりが急務です。(Y)

(2014年5月11日付「兵庫民報」掲載)