合同防災訓練は、芦屋市南部などを会場に、市町や消防、警察、自衛隊やライフライン関係者など百機関、約二千人が参加するとされています。今年度の防災訓練にあたり、兵庫県が自衛隊姫路基地を通じて、在日米軍の参加を要請していることが、新聞報道で明らかになりました。
この日の申し入れでは、防災訓練が、阪神・淡路大震災や東日本大震災の教訓を生かし、県民の生命と安全を守る取り組みとしてきわめて重要なものだと指摘。防災訓練への米軍参加について、東日本大震災での「トモダチ作戦」も踏まえて自治体との関係構築を広げたいという米軍側の狙いを指摘する新聞報道も紹介。「兵庫県の必要性というより、むしろ、震災支援を利用し、日米同盟の『深化』を図ろうとする米軍と日本政府の意向に沿ったものだ」「どんな被害想定でどんな訓練を行うかも明確になっておらず、米軍参加ありきだ」と指摘し、米軍の参加をとりやめるよう求めました。
県が市町に相談なく参加要請
杉本防災監は、米軍への参加要請の事実を認める一方、参加が「決まったわけではない」とのべました。「米軍と政府の意向ではないのか」との追及に、「そうではない」などと否定にやっきとなりました。
党県議らが「主催者である八市町とはどういう協議をしたのか」「市町には説明せずに米軍を要請したのか」という追及に、八市町との協議は「これから」とのべ、市町への事前説明もなく米軍に要請したことを認めました。
党県議らは「災害支援ならほかの国際機関も考えられるのになぜ米軍か」「なにが必要かも定まっていないのに、なぜ米軍が必要なのか」とのべ、「米軍参加ありき」の県の態度をきびしく批判しました。
(2014年5月4日付「兵庫民報」掲載)
