非核の政府を求める兵庫の会は四月五日、神戸市内で市民学習会「『究極の選択』を強いたのは誰か 原発賠償訴訟の問うていること」を開催しました。原発賠償関西訴訟原告団代表の森松明希子さんがスピーチ。弁護団の中島宏治弁護士が訴訟の焦点などについてわかりやすく解説しました。兵庫訴訟原告の方や津久井進弁護士らが思いを語りました。
森松さんは、原発事故をうけ、福島県郡山市から関西に母子避難されています。震災当日、マンション八階の自宅が水浸しになり住居を失ったこと、当時の避難先での生活、子どものことを考えれば水を飲むこと一つとっても「究極の選択」だったこと、ゴールデンウィークに関西の親類宅でたまたま目にした原発事故の深刻さを伝えるニュースが転機となり母子避難を決意したことなどを振り返りました。
そして「まさか自分が裁判にかかわるとは思っていなかったが、避難する権利は憲法上の権利であり、誰もが被曝から免れ健康を享受する権利があるという、当たり前のことを認めてもらいたい」とやむにやまれぬ思いで原発賠償訴訟に取り組んでいることを語りました。
兵庫訴訟原告の方も「ゆれたときには頑張ってと背中を押してほしい」と訴えました。
参加者からは「森松さんの話を心に突き刺さる思いできいた」「今日は参加できてよかった」などの感想が寄せられました。
(2014年4月20日付「兵庫民報」掲載)
