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2014年10月5日日曜日

河上肇の書の世界:「文化を語る会」で魚住氏が講演

河上肇の書を示し説明する魚住氏

文化の各分野について互いに学び合うために、日本共産党兵庫県文化後援会は兵庫文化クラブと共催で9月23日、3回目の「文化を語る会」を県民会館で開催、30人が参加しました。

3回目のテーマ「書」について、魚住和晃(号・郷山)神戸大学名誉教授が「河上肇の書の世界」と題して講演を行いました。

魚住氏ははじめに、書をどう考えるかについて話し、手本通りにきれいに書く字は、中国では「科挙」という試験に通るために勉強したもので、きれいに上手に書いてもそれは「書」の評価の対象にはならない。文字の歴史的認識を持って知性と個性で書かれた書が歴史に残って来ている。河上肇の書はそういう書であり、きれいとか上手とかの問題ではないと説明しました。

魚住氏は、さらに書聖といわれている王義之の書について解説し、王義之が君子の近くにいた高官であり、知性も教養もあり沢山の書を書いたことを紹介しました。

「河上肇の書は教科書的にみて上手とか下手とかいうのはまったくの的外れで、書に込められている心を読み取ることが大切だ。獄中のきわめて制約された中で書かれた詩編や手紙が残っているが、何の乱れもなく、その精神が伝わってくる」―魚住氏は写真版のコピーを示しながら河上肇の書の特徴をこのように説明しました。

参加者からは「書を、上手とか下手とかで見る必要がない、と聞いて納得した」「この会で、文化について奥深く学べてよかった」などの感想が寄せられました。
堤隆二

(2014年10月5日付「兵庫民報」掲載)

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