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2014年10月5日日曜日

労働災害相次ぐ神戸製鋼所へ要請

安全に働ける職場を:日本共産党兵庫県委員会と神鋼党組織


要望書を手渡す小林党県労働部長、
日野山下よしき参院議員秘書ら

日本共産党兵庫県委員会と神戸製鋼所の党組織は9月25日、神戸製鋼所本社(神戸市灘区)を訪れ、「労働者の安全を第一にした神戸製鋼所への転換を求める」要請を行い、懇談しました。この要請には、日野徹子・山下芳生参議院議員秘書も同行しました。

日本共産党側は、神戸製鋼所では5月の20代の労働者の死亡事故をはじめ労働災害がこの間相次いでおり、日本を代表する企業、神戸製鋼所の「ものづくり」を担う労働者の安全が脅かされることは、企業経営の土台が根本から脅かされているものと指摘し、労災事故の背景に神戸製鋼所が長年すすめてきた、人減らし「合理化」など「生産第一」の姿勢があると批判しました。

さらに、団塊の世代の大量退職の時を迎え、技術継承とともに、「ものづくり」を担う労働者の安全を最優先にした体制やシステム、経営方針などの根本的見直しを行う必要があるにもかかわらず、事故後の会社幹部などの発言は設備改善より個人への注意喚起になっている問題も指摘しました。

その上で、労働災害の根絶のための抜本的改善として、①「生産第一」でなく真に「安全第一」に転換すること、特に労働者の安全を確保するため設備で安全を確保するよう抜本的見直しを行うこと、②危険作業での1人作業を基本的になくし、特に若者の1人作業をなくすこと、③「安全衛生改善計画」を策定し、全労働者への周知徹底をはかること、④労働災害被災者への懲罰的対応を改めること、⑤設備保全の外注化をやめ、社内の設備部門を強化すること―の5項目を要請しました。
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神戸製鋼所側は、北村彰浩人事労政部安全健康グループ長ら4人が応対。要請に対して、「安全・生産・品質は三位一体と考えている、今後も重視してすすめる」「人減らし『合理化』といういい方には異論がある」「1人作業は、確認できたところから行ってきた」「安全計画を策定し、徹底をはかる」「懲罰的対応は行ってない、誤解だ」「外部委託で、設備保全のノウハウは薄れてない」と回答しました。

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懇談では、要請項目①に関連して、党側が「安全が最優先になっているのか、結局労働者の責任にしているのではないか」と問うと、神鋼側は労働者の「感性の見直し」など「労働者への教育」をしていると繰り返し、亡くなった青年が「なぜ危険な場所に入ったのか不思議」と発言しました。

しかし、亡くなった青年が明け方までの勤務中の休憩時間や休日をどのように取得していたかとの党側の質問に神鋼側は答えられませんでした。

党側が「生産と安全は本来矛盾するもの、安全こそ最優先ではないか」と批判し、大型機械が動いている場所で働く労働者のそばに緊急停止スイッチがない設備は改善すべきとの要請に、神鋼側も「適切な場所に緊急停止スイッチの設置など、設備安全確保へ改善も検討する」と表明しました。

要望項目④について、神鋼側は、労働災害被災者に「懲罰はない」と言いつつ、労働者の技術査定に「安全」の項目があり、事故後は評価が下がることを認めました。

また、神鋼側も若者とベテランの間がいない、いびつな世代構成となっていることを認め、「技術継承へ今後も努力する」と表明しました。

懇談の最後に、日本を代表する企業で労働者の安全に働ける環境をつくるために、今後も話し合いを続けることを確認しました。

(2014年10月5日付「兵庫民報」掲載)

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