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2014年10月5日日曜日

観感楽学

それにしてもすごい力士が現れたものです。モンゴルの遊牧民出身の逸ノ城。まだ髷まげも結えない青年が破竹の勢いで進撃を続け、大関・横綱にまで土をつけました。大きな身体と恐れを知らぬ戦いぶりはまさに「モンスター」(モンゴルのスターの意も)▼いつの時代も若者が台頭して新たな時代へと歴史が引き継がれていきます。私たちの身近なところにも国家権力と真っ向からたたかっている巨人がいます。大橋豊さん・84歳▼「生きているうちにレッドパージの名誉回復を」と裁判闘争をたたかい、不当な地裁・高裁判決、最高裁決定を受けても、第2次再審を申し立て、「最高裁判所は大法廷を開き、憲法に基づく判決を!」と果敢に戦いを挑んでいます▼97歳の川崎義啓さん、94歳の安原清次郎さんに比べれば「若手」という大橋さん。「俺たちはマッカーサーのおかげで長生きできてる。感謝しているんや」と豪快に笑い飛ばす横顔が、なんとなく逸ノ城に似ています▼彼はこの裁判闘争だけでなく、阪神・淡路大震災被災者支援の「福祉ネットワーク」の活動も続けています。気力あふれる大橋さんのど根性を私たちはもっと学ぶべきです。(D)


(2014年10月5日付「兵庫民報」掲載)

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