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2014年10月12日日曜日

「あさぎ」10月詠草:姫路年金者組合

足摺の天狗鼻から燈台へ滑る腐葉土踏みしめ歩く
米軍の本土上陸防衛のトーチカ覆う土手の夏草
衣川有賀子

青青と広がる空の16夜は逝きし妹への思いを溶かす
朝晩は秋の空気に入れかわり夏ばての身の良くなるきざし
藤原信子

塀の上長くねそべる白猫の声細々と大あくびする
白猫が飛びおりる真昼間に何に怯えしや一声あげる
江藤雅江

明日手術執刀医麻酔医の説明に患者の娘より私が不安
ありし日に夫の伏せたる病棟の窓辺のベッドに娘は横たわる
常田洋子

4度目の年金者合同歌集刷る幸なるかな夏ばてもせず
パソコンとにらめっこして表紙画の色の調整微妙に動かす
田渕茂美


(2014年10月12日付「兵庫民報」掲載)

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