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2014年8月24日日曜日

人形劇団プーク『怪談 牡丹燈籠』

神戸演劇鑑賞会9月例会

©劇団プーク

「四谷怪談」「皿屋敷」と並んで、日本3大怪談と言われている『怪談 牡丹燈籠』は、三遊亭円朝(1839~1900年)が今から109年前に書いた作品です。

カランコロンと下駄の音を響かせながら恋しい新三郎の許に通うお露の話は、有名で、今だに語りつがれている。劇団プークはこの物語を人形に演じさせました。等身大の人形を、半頭巾に黒衣装の操作者(俳優)が、人形と同じ舞台で同時に動く一人遣いの手法です。俳優は人形を遣いながら、同時に台詞も述べる。そこに、文楽でもなく、マリオネットでもない、劇団プークの独特の創作が感じられる。舞台は、紗幕を有効に使い、円朝を狂言廻しとして登場させ、物語を進める。沢山の花・花・花を象徴的に配し、舞台に色を添え、人間では表現出来ない幻想的な舞台を創りあげている。

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17歳のお露は、浪人者の萩原新三郎に人目惚れをしたあげく、焦がれ死にをする。後を追って死んだ女中のお米と共に、夜な夜な牡丹燈籠を片手に、新三郎の許に通う。さて、それから、1年近く過ぎたころ。中山道栗橋の在。伴蔵とおみねの夫婦は、手に入れた金を元に雑貨屋をはじめていました。商いは順調に行き懐が膨らんだ頃、伴蔵は、おみねに飽きたらず、女に手を出し始める。それを知ったおみねは…。

お露の底を知らない愛欲、伴蔵とおみねの深い物欲。何時の世も、人間の中に巣くっている弱さや、強かさを、人形が見事に演じている、新しい舞台に堪能するでしょう。

小谷博子



人形劇団プーク公演『怪談 牡丹燈籠』/原作=3遊亭円朝、脚色=川尻泰司、潤色・演出=井上幸子、出演=柴崎喜彦、山越美和ほか/①9月4日(木)18時30分②5日(金)18時30分③6日(土)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金1,000円と月会費2カ月前納)、月会費310,005,100円(大学生21,000円、中高生1,000円)/☎078・222・8,651、Fax078・222・8,653

(2014年8月24日付「兵庫民報」掲載)

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