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2014年6月22日日曜日

観感楽学

丹後経ヶ岬から鳥取青谷まで約百㌔、山陰海岸ジオパークには原発はない。認定地域には四千万年の地質年代を展示できる地層の露出、海岸の足跡化石、神鍋溶岩流まである。しかし貴重な地球遺産に原発建設を遠慮したわけではない▼一九七一年ガリ版印刷の有田晃香住町議(当時)の報告書によれば、鉄橋で有名な余部あまるべ、鳥取県境に近い免め良ら湾まで所構わず原発立地調査の手は伸びた。町議会の多数を頼み、当時の町長は工場誘致条例を議決させ、直ちに関電本社を訪問している▼さっそく関電は香住町下浜を予定地と発表。ここは水産科のある香住高校、ゾウ・サイなどの足跡化石、三田浜海水浴場があり、二十世紀梨の本場。住民は猛烈に怒った。有田町議のあとを継いだ故・森田春三郎町議、中家貞雄衆院候補(当時)など「小さな共産党」は住民との一点共闘に全力を尽くし、下浜への原発建設を阻止した。丹後の民主勢力とスクラムを組み久美浜原発も阻止した▼ジオパークに原発はもちろん、軍事基地もふさわしくない。中国山地上空にはブラウンルート、経ヶ岬には米軍と自衛隊のレーダーサイト。山陰海岸国立公園に新たな課題を提起している。(A)

(2014年6月22日付「兵庫民報」掲載)

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