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2014年6月15日日曜日

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:5/29

確定判決も、被団協との合意も無視する国の不当な態度

副島圀義

大阪地裁、五月二十九日の法廷。昨年提訴した四人の方について原告側代理人が意見を述べました。

…国側の「反論」は、いずれも確定判決=司法判断で確立した考えを認めないものであり、およそ争点たりえない。

…国は、内部被曝や放射性降下物、残留放射能などの影響をあくまで認めようとしないが、爆心地から一定距離以上離れたところで被爆した人についての放射線症状などの事実を説明できない。

…麻生首相がその最後の時期、日本被団協と〝高齢化した被爆者がこれ以上裁判で争わなくてもよいように〟と結んだ合意を無視。三月と五月の判決に対して控訴までしている。

…国は、原爆被害だけを「優遇」することは国民の理解を得られない、という論法を持ち出している。それはすべての社会保障の切り捨てや福島原発事故の被害補償を狭く限定するための「論だて」である。

―など、厳しく批判し、裁判所が国の言い分を退けることを求めました。


公判後の報告集会に筆者は参加できませんでしたが、その内容を伺うと、国は、昨年末の「原爆症認定の新しい審査基準」に合わない判決には、すべて従わずに控訴する構えだそうです。

好戦的・反動的暴走を続け、「原子力ムラ」復権をめざす安倍内閣の姿勢からしても「ノーモアヒバクシャ訴訟の連続勝利の流れは確定」などと楽観視しているわけにはいかないな、と痛感させられます。

地裁でも高裁でもしっかりたたかっていくために、この紙面をお借りして、ご支援を訴える次第です。

(2014年6月15日付「兵庫民報」掲載)

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