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2014年5月18日日曜日

粟生線/沿線住民の足を守る会が富山へ見学ツアー

公共交通守り街も活性化

松本勝雄

神戸市西区の「公共交通神戸電鉄粟生線/沿線住民の足を守る会」(粟生線の会)は五月八日、九日、富山市の富山ライトレールの見学ツアーを行いました。十九人が参加、富山市の説明を聞くとともに、「公共交通をよくする富山の会」との懇談、体験乗車や、車両整備工場見学をしました。

富山ライトレールの車両(ポートラム)

富山ライトレールは、JR富山駅と岩瀬浜駅とを結ぶJR富山港線(八㌔㍍)を、一部線路を付け替え路面電車化するなど、第三セクター方式で再生し、公共交通を守ったものとして全国から注目を集めています。

富山市の担当者の説明でも、「JR富山港線時代の不振から、利用者数も増加(平日二・一倍、休日三・五倍)、高齢者の出歩く機会増加、都心部の人口が若年層含めて増加するなど大きな変化をつくりだしている(左のグラフ)」「これからもさらに、北陸新幹線開通に合わせたJR富山駅高架化と一体に、南北の鉄道をLRTも活用して結びつけいっそう利便性を向上させようとしている」とのことでした。


このあと参加者は、富山ライトレールの体験乗車や、車両整備工場の見学を行い、このツアーをサポートしてくれた「公共交通をよくする富山の会」からも話を聞き、懇談をしました。

「富山の会」の岡本勝規世話人(富山高専准教授)は、「今までに六次にわたって『提言』を行い、時間当たりの本数増加や、『JRの限界を超えた移行への協力』を要求、実質的な鉄道施設の無償譲渡を全国で初めて実現した」「引き続いて、北陸新幹線を機に在来線の北陸本線をJRから切り離し第三セクター化する問題で、JR西日本の企業責任を果たすよう求めて頑張っている」ことなど、公共交通を守るいまの取り組みの話を聞き、懇談しました。

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見学ツアーに参加した方からは「たいへん中味の濃い一日だった」「話を聞いて神鉄が住民の要求にこたえることをもっとやれば、神鉄自身のためにもなると感じた」「長年積み上げてきた公共交通の鉄道を、『国鉄民営化』などで壊してきたことに反省が必要」「安全より儲け優先はいけない」「富山市の大きな公共事業はよく練られているし、市の説明では街の活性化や鉄道利用増加など効果が出ているが、福祉などが後回しになっていないのか心配」「利用者が新たに増えたり、高齢者の利用が増加していることに感心した」などの感想が口々に語られました。

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「粟生線の会」では、粟生線沿線の文化や歴史、自然を訪ねる取り組みや、今回のような全国の公共交通を守る活動を引き続き見学することなどをおこなっていくことを四月に開いた「総会」でも話し合っています。

(2014年5月18日付「兵庫民報」掲載)




1日あたり年代別の利用者数の変化(平日)
年代 JR時代の利用者 富山ライトレールの利用者
10代 35人 52人
20代 18人 28人
30代 28人 67人
40代 39人 81人
50代 61人 121人
60代 26人 92人
70代 16人 56人

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