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2014年5月25日日曜日

養父市農業特区問題:農業委員・市民を激励し農業振興へ全力

養父市の農業特区指定について日本共産党の藤原敏憲市議が「『新農政』を考えるつどい」(四月十九日、丹波市のポップアップホール)で発言した内容の大要を紹介します。

政府は三月二十八日、国家戦略特区諮問会議を開いて、特区の第一弾として六地域を指定。その中に養父市の農業特区提案がありました。養父市の提案は、「やぶパートナーズ株式会社が、農地の賃借、所有(売買)を自由に行えることができるよう…農地流動化に関連する農業委員会の関与の廃止を提案する」ということが中心です。

提案は昨年八月二十八日に提案されていましたが、農業委員会にも議会にも、農家などにも説明されていませんでした。

農業委員会に説明がされたのは十月末、議会への報告は十一月末でした。ところがそれ以前の昨年九月六日に市長は、国家戦略特区ワーキンググループのヒアリングに出席し、「今日来る前に農業委員会の会長とも十分に話をしてきた」「(『農業委員会も市も住民もみんなで規制改革をしようとなれるか』との問いに対し)なれます。大丈夫です」などと発言しています。

今年二月には最終ヒアリングがあり、市長と一緒に行っていたのが、鳥取大学特任教授の光長温多氏と愛知県の農業生産法人(有)新鮮組の岡本重明代表取締役。地元の農業関係者も農業委員も参加させず、養父市には縁もゆかりもない人物が同行していたのです。この時点で、光多氏らが市長を持ち上げ特区を提案させていたことが分かりました。

日本共産党議員団は、市民・農業委員に、これらの情報を知らせるとともに、養父市の農業の課題については、養父市の市民・農業委員・営農組合・農業協同組合などが連携して解決しよう、と訴えました。

農業委員会は、こうした市の姿勢に強い憤りをもち、四月十日、はじめて自ら説明に来た市長に「意見書」を提出しました。

その内容は――ヒヤリングでの発言はこれまでの農業委員会の活動を軽視するもので非常に遺憾であり、憤慨している。農業委員会が農地法第三条の許認可権限の委譲を了解しているごとく報道され、遺憾に絶えない。市に委譲することで、耕作放棄地の解消や担い手の確保、農家の増加につながるとは理解しがたく、養父市の農家にとってメリットのある農業政策とは思われない。これまで何回となく、説明や資料を要望したが、詳しい説明はない。市長は農業委員会に幾度となく出席し、説明・協議をするべきであった。現在の状況では農業員会の総意として同意することはできない―というものでした。

一方で、県知事やマスコミ・御用学者など養父市の特区を持ち上げ、反対する農業委員会を批判するものもあります。

私たちは農業委員会会長と懇談しましたが、会長は「われわれはこれまで市と協力しながらやってきた。耕作放棄地の解消にも努力をしてきた。農地の権利移動の申請があれば、現地を確認し、申請者が農地を十分に管理できるかどうかなど、手間ひまかけている。報酬はわずかでボランティアだ。高齢化しているというが、現地の確認等、昼間に行う業務が多く、兼業の現役の働き手では無理。農地法第三条の許認可権限を市に委譲するなどという極めて問題のある特区提案についての十分な説明がなかったために、農業委員会は憤りを感じて意見書を提出した。農業委員会が悪いような言い方をされ情けない」と話しています。

日本共産党は、農業委員会を激励しながら、養父市の農業振興のため、いっしょに頑張っていきます。



(2014年5月25日付「兵庫民報」掲載)

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