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2014年5月18日日曜日

厚労省の〝新基準〟に三度目の断:ノーモアヒバクシャ近畿訴訟(5/9)

副島圀義


五月九日、大阪地裁判決で、お二人の原告がそろって勝訴。昨年暮、厚労省が決めた原爆症認定の「新基準」が被爆の実相からはずれたものだ、という三度目の司法判断となりました。

被爆時はお二人とも二十代初めの若者。原爆投下直後の救護、処理、瓦礫撤去などに従事すれば、大量に放射線被曝することは、今や常識(具体的な被曝状況は昨年六月の本欄でご紹介しました)。

にも関わらず、国は心筋梗塞や腎臓がん後遺症の慢性腎不全などの原爆起因性を認めようとしなかったのです。国は八十代半ばの被爆者の認定審査を二年も遅らせ、たまりかねたお二人が、速やかな審査を求めた裁判を起こしたら半年後に却下。

お二人が亡くなったのは却下処分からまもなくでした。病気とたたかいながら「語り部」としてがんばってこられたのに、生き抜く力を奪ったと言えるのではないでしょうか。

ご遺族が裁判を継承され、結審となったあとの「新基準」での再審査でも、国は原爆症と認めようとしなかったのです。

同日午後開かれた兵庫県原爆被害者団体協議会の総会では、県原水協事務局長・梶本修史氏があいさつのなかで判決を紹介。夜の関電神戸支店前行動ではわたしが報告。どちらでもおおきな拍手が起こりました。被爆者、家族や遺族、支援者、弁護団…。幾重にも広がり、受け継がれるたたかいを実感した一日でもありました。

(2014年5月18日付「兵庫民報」掲載)

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