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2014年2月2日日曜日

劇団東演『ハムレット』:なまの舞台をごいっしょに

神戸演劇鑑賞会2月例会


劇団東演とモスクワ・ユーゴザパト劇場のベリャコービィッチ氏が共同公演を行って来たのは一九九三年から。「三文オペラ」「ロミオとジュリエット」「どん底」などで、ロシア人と日本人が同じ舞台に立つ。台詞のロシア語と日本語が行き交うと、思いがけないドラマが生まれる。すると、観客の想像力が掻き立てられる。演じる人と、見る人がひとつになり舞台が盛り上がるのでは。

今回の『ハムレット』は、一九八七年、エジンバラの演劇祭で最優秀賞を取り、モスクワ・ユーゴザパト劇場が世界に名を知らしめた作品です。

原作の五幕を二幕に凝縮させ、しかも、ベリヤコーヴィチが翻案を施し、完全にベラ版『ハムレット』になっている。

だが、原作の主要な場面を損なうことはない。スーピド感のある舞台展開、客席への語りかけなど、斬新で躍動感あふれる舞台です。

デンマークのエルシノア城の城壁に、毎夜亡霊が出る。亡霊は一言も語らず、ただ歩くのみ。亡霊は先王に似ていた。この不思議な出来事に、王子ハムレットが留学先から呼び戻された。亡霊は口を開く。現在の王クローディアスに毒殺されたことを。そして、ハムレットに復讐を問い消える。

「この世の関節がはずれてしまった。どうやって治せというのだ」。ハムレットは悩みながら、自分の選んだ人生に、突き進んでゆく。

(小谷博子)

劇団東演『ハムレット』/作=W・シェークスピア、翻案演出=V・ベリヤコーヴィッチ、訳=外塚由利子、佐藤史郎、出演=南保大樹、能登剛ほか/①2月23日(日)15時②24日(月)18時30分③25日(火)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金千円と月会費2カ月前納)、月会費3千5百円(大学生2千円、中高生千円)/☎078・222・8651、Fax078・222・8653

(2014年2月2日付「兵庫民報」掲載)

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