力あわせ、あったか市長を
神戸市長選挙をたたかう政治団体「市民にあたたかい神戸をつくる会」(略称・あったか神戸の会)の結成総会が三月二十九日、神戸市勤労会館大ホールで開かれ、三百七十八人が参加。熱気あふれる総会となりました。
十二年間の矢田・神戸市政は、神戸空港と関連事業、外資系企業への優遇措置などの一方で、敬老パス・福祉パスの有料化・とりあげなど市民に五百億円以上の負担増をおしつけてきました。
これに対し、市民の医療や介護、子育て支援、中小企業・業者支援と雇用の拡大など切実な要求をかかげる市民団体・労組などが集まり、二〇一一年九月、「神戸・市民要求を実現する会」をつくり、ほぼ二年にわたって、交流や学習、共同の対市要望・交渉などを重ねてきました。共同、交流してきた団体・政党を軸に準備会をへて、政治団体結成となりました。
結成総会では、準備会よびかけ人の一人で医師の武村義人氏が開会を宣言。憲法が輝く兵庫県政をつくる会の代表幹事、田中耕太郎さんが連帯の挨拶をしました。田中氏は、秋の神戸市長選挙に先立つ七月の県知事選挙で「県民にやさしい県政、県民が笑顔で暮らせ、雇用をつくり・まもる県政の実現にがんばりぬきます」と県政の会の決意を表明し、「団結を大切にあたたかい神戸市政を実現してほしい」とエールを送りました。
日本共産党神戸市議団長の松本のり子氏が「市政の情勢報告」。「冷たい市政の流れを変え、予算の使い方を改めれば市民の切実な要求は実現できます」と訴えました。
兵庫県商工団体連合会事務局次長の那須由美子氏が「方針提案」を行い、市民の切実な要求と市民運動の広がり、市政転換の展望、組織方針と会則、役員を提案しました。
これをうけて五人が報告・発言。借り上げ復興住宅入居者の安田秋成氏は、神戸市の入居延長「基準」にふれ「後期高齢者でも七十五歳なのに、神戸市は高齢者を八十五歳以上に限定しました。高齢者は早く死ねという冷たい市政が骨身にしみます。私はいま八十八歳ですが、生きているうちに、市民の痛みがわかる、あたたかい市長と握手できるように、お互いがんばりましょう」と呼びかけました。
子育て世代の女性二人は、「結婚して長野県から大阪を経て神戸にきました。全国どこでも中学校までは給食が当たり前と思っていたので、びっくりしました。みんなで食べる自校方式の中学校給食を」「五歳の娘がいます。神戸の子どもの医療費無料化は遅れています。財布を心配することなく通院できるようにしてほしい。子どもたちを大切にする市政を実現しよう」と訴えました。
このほか、「福祉パスをとりあげる冷たい市政を転換しよう」「新長田再開発のビルで営業している業者の苦難解決へ、ぜひあたたかい市政を実現してほしい」と訴えました。質疑では、文化の発展も政策にもりこんでほしいなど積極的な提案も寄せられました。
最後に、長田生活と健康を守る会の森口眞良氏がまとめ報告。「市長選挙をたたかう必要条件はできました。選挙をたたかう政策の練り上げ、有権者のなかに溶け込む力、そして候補者など十分条件づくりに力をつくそう」と呼びかけました。
また、津川知久(兵庫労連議長)、村上健次(兵商連副会長)、合田泰幸(県民医連会長)、岸本友代(新婦人県本部会長)、岡正信(日本共産党県委員長)の五氏を共同代表に、那須氏を事務局長になど役員を選出しました。
共同代表を代表して津川氏が閉会挨拶。「私たちが待ち望んでいた、あったか神戸の会が結成されました。みなさんの熱気によって市長選挙をたたかう総決起の場となった。理性の目と決意をしっかりと持ち、一人ひとりが行動していこう」と訴えました。
(2013年4月7日付「兵庫民報」掲載)