県民の暮らしと安全優先する予算に
兵庫県議会で、二月二十七日、日本共産党のねりき恵子議員が一般質問を行いました。公共事業・大企業誘致より県民所得増やす施策を
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質問するねりき恵子県議 |
井戸敏三知事は、「二月二十八日の労使懇談会(県経営者協会・連合・兵庫県が参加)で、雇用の確保や雇用者所得の充実について触れさせていただく」と約束しました。
ねりき議員は、県民の所得を増やす施策として、県産木材を利用した住宅改修などへの住宅リフォーム助成創設と、子ども医療費を中学校三年生まで所得制限なく無料にすることを提案しました。子どもの医療費助成は、七月から通院も中三まで対象が引き上げられますが、県は無料化は拒みました。
原発やめ再生可能エネルギーを
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宝塚市内の市民出資の太陽光発電所 |
それに対し、県内のとりくみとして、市長が脱原発の立場で「新エネルギー課」を設け、太陽光発電を市民と共同で促進している宝塚市や、林業の振興と一体に、木質バイオマスエネルギーの普及に取り組んでいる宍粟市などを紹介し、県として再生可能エネルギー導入の目標と体制を持ち市町のとりくみを支援するよう求めました。
知事は、再生可能エネルギーの数値目標と対策方針を持つとのべる一方、原発は「ただちに廃止でなく、依存度を下げていく」立場に固執しました。
県立こども病院ポートアイランド移転やめよ
ねりき議員は、ふだんから地域医療を充実させておくことが必要だと強調した上で、災害拠点病院への支援強化と、県立こども病院のポートアイランドへの移転問題について質問しました。
阪神・淡路大震災時、液状化とライフラインの途絶で神戸中央市民病院が機能を果たせなかったのに、県が「大きな被害があったとは聞いていない」などと繰り返し、移転を強行しようとしていることを厳しく批判。子どもの命より、医療産業都市という経済的理由を優先するのかと迫り、計画撤回と安全な場所での建て替えを求めました。
少人数学級を小中全学年で
ねりき議員は、少人数学級について、安倍政権が、定数改善を拒み、国の責任での実施拡大を見送ったことを批判。小学校四年までで止まっている兵庫県の三十五人学級を中学校三年まで広げるよう求めました。
宝塚映画など文化を守れ
ねりき議員は、阪急電鉄出資の宝塚映像株式会社が二月末で解散され、貴重な映画・映像資料が散逸の危機に瀕しているとのべ、「鞍馬天狗」「大菩薩峠」など百七十六本の映画と三千二百本のテレビ作品が生み出されてきた宝塚の文化的財産を守り発展させるとりくみを求めました。
(2013年3月10日付「兵庫民報」掲載)