住民が主人公の地方自治を
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講演する県自治研の岡田理事長 |
憲法が輝く兵庫県政をつくる会は二十六日、神戸市の新長田勤労市民センターで学習交流集会を開き、県内各地から百三十人が参加しました。
代表幹事の田中耕太郎さんが開会挨拶。「七月の県知事選挙は、県民の願いを実現し、落ち込んだ兵庫の経済を立て直し、五百五十七万県民が生きる希望を持てる県政にするかどうかが問われる。福祉・生活重視とインフラ補修など、きめ細かい公共事業と自然エネルギーへの転換を率先して進めて、仕事と雇用を増やし、経済を上向かせる県政を実現しよう」と呼びかけました。
県自治体問題研究所理事長で神戸大学大学院教授の岡田章宏さんが「新たな地方民主主義の構築をめざして」と講演しました。岡田さんは、「地方自治改革」として、首長の権限を強める二元代表制の見直し、権威主義的体制の構築、「大阪都構想」にしめされる財源・権限を集中させる大都市制度見直しなどがすすめられようとしていることを解明しました。それに代わる「住民主人公の地方自治」の構築にむけて、「いかなる人も尊厳ある人生を送るべき」という認識の共有などによる「自己責任」論からの解放、住民と公務労働者の連携、多様な意見を反映させる「熟議民主主義」などの方向をしめしました。
各分野・各地から、「毎週金曜の関電神戸支店前行動は、のべ参加者が四千人を超えた。総選挙後、参加者が増えてきた」(ゼロこねっと)、「こども病院移転撤回へ、予算議会に向け署名を徹底して集めたい」(こども病院連絡会)、「『高校の学区拡大ストップの会』を立ち上げた。塾も増えている。過度の競争は子どもの成長を阻害する。学区拡大阻止へ知事をかえたい」(新婦人西宮支部)など、活発な発言が続きました。
代表幹事で神戸女学院大学教授の石川康宏さんが行動提起と閉会挨拶を行いました。
石川さんは、総選挙を通して“政治を変える運動が必要”と認識をさらに深める体験をした有権者に展望を示し、共感をえるとりくみが求められていることを強調しました。三月十七日の全県いっせい宣伝、四月二十六日の神戸文化大ホールでの「二千人のつどい」、学習と要求整理、インターネットの活用などラストスパートの運動を呼びかけました。
(2013年2月3日付「兵庫民報」掲載)