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2013年12月1日日曜日

観感楽学

十年ほど前、九州のある防災センターで、風速四十㍍毎秒がどんなものか体験したが、あまりの強風で、息が詰まり、身体が吹き飛ばされそうになったのを覚えている▼十一月八日にフィリピンの島々を直撃した台風30号は、なんと風速九十㍍毎秒。「自然に人間の常識は通用しない」とよく言われるが、とてつもない暴風は、「台風」という概念の範囲をこえ、風と高潮はレイテ島住民の命と財産に壊滅的な被害をもたらした。日本共産党や阪神・淡路大震災兵庫県民復興会議などは早速街頭にたち、救援、復旧に向けた支援活動を行っている▼レイテ島は、今でこそリゾート地として人気を博しているが、戦争体験者にとっては、多くの兵士の命が奪われた戦場を思い浮かべる。この周辺で命を落とした日本兵は八万人、うち五万人が食糧を断たれた餓死である▼諺に「苛政は虎より猛し」とあるとおり、苛政(悪政)がもたらす人災(戦争)は自然災害のそれをはるかにこえる▼ただ、悪政は国民が力を合わせてたたかえば食い止められる。東京での「STOP!『秘密保護法』大集会」には一万人が結集。世論をさらに高め、廃案に追い込もう。(D)

(2013年12月1日付「兵庫民報」掲載)

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