記事を検索

2013年11月3日日曜日

尼崎アスベスト裁判(労災型)証人尋問

アスベストは飛散していなかった?:クボタ側証言の信用性の薄さ明らかに


裁判終了後の報告集会で支援を訴える原告
十月二十三日、神戸地方裁判所で「尼崎アスベスト裁判(労災型)」の証人尋問が行われました。

この日、被告クボタ側の証人として証言に立ったのは、一九六一(昭和三十六)年以降クボタの旧神崎工場で事務職として働いていた人物。

証人は―石綿(アスベスト)を詰め込んだドンゴロス(麻袋)は手カギを使って吊り上げ、積みあげるが、丈夫で破れたり中身がはみ出したりすることはない。倉庫内も(アスベストの)ほこりが立ち込めるようなことはなかった―と、クボタがアスベストを飛散させていなかったかのような証言をしました。

これに対し、原告側弁護団は、二時間半にわたって反対尋問を行いました。

弁護団が破れたドンゴロスの写真や、アスベストが飛散している当時の港でのアスベストの積み下ろし作業の写真などを示すと、証人は「港で(アスベストの)粉がこぼれているのを見た」「船ではドンゴロスが破れることもあっただろう」と言いながら、クボタの神崎工場内では、手カギをさしても、トラックの高いところから降ろしても、ドンゴロスからアスベスト粉塵がもうもうと上がるというようなことはなかった、と強弁。傍聴席から、思わず苦笑がもれました。

また弁護団が、テレビの報道で、当時クボタの神崎工場で働いていた人が、「口では言い表せないほどの工場内のほこり」と言っていたことへの見解を聞くと「私は体験していない」などと述べました。

さらに弁護団は、証人の陳述が他の裁判で行った証言といくつか食い違っている点があることなどを指摘し、信用性が薄いことを明らかにしました。

次回の裁判は、十二月四日(水)。原告本人の尋問が行われます。


(2013年11月3日付「兵庫民報」掲載)

日付順目次