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2013年11月24日日曜日

観感楽学

「障害者虐待半年で一千五百二十四件」―ショッキングな報道。家庭で86%、福祉施設で5%だが入所施設での全容はわからないとのこと。あってはならないことがなぜこんなに? 障害者(児)を抱えた家庭で相談する相手もなく一人で悩む日々を送り思い詰めた結果ではないか、と胸が痛む▼本来、障害者への支援は国や自治体の責任で行われなければならないのに「利用者本人と事業者の直接契約」にし、株式会社など「営利企業」の参入を認めるなど最悪の障害者自立支援法制定、そして今、障害者総合支援法へと公的責任の放棄は続く▼そのうえ安倍政権は「自助・自立・互助・共助」と、本人(家族)の責任ばかり強調し、障害者・家族に益々肩身の狭い思いを強いるのか▼福祉現場では報酬単価が低いため、パートなど低い給料の非常勤職員に頼らざるを得ない悩みを抱えているが、私の知っている福祉施設では、利用者を「仲間」と呼び、その支援に生きがいを持って、「毎日が楽しい」と働いている職員もたくさんいる▼障害を持っている人たちの収入や年齢に関係なく必要な支援が充分できる「高齢者・障害者総合福祉法」の制定こそ「虐待」を生み出さない保障だ。 (N)

(2013年11月24日付「兵庫民報」掲載)

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