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2013年10月20日日曜日

被災者の命と営業守る立場にない神戸市

神戸市議会定例本会議が十月十一日に開かれ、日本共産党議員団から森本真議員が一般質問に立ち、借上災害公営住宅問題、新長田駅南再開発問題などについて、矢田立郎市長の政治姿勢をただしました。

借上住宅:神戸市長の意見で県も継続入居「85歳以上」に改悪


阪神・淡路大震災の被災者が生活する借上災害公営住宅。神戸市は、「二十年で全員退去」という方針を変え、「八十五歳以上」などの条件をつけて継続入居を認めるとしています。ところが、この条件がいっそう入居者を混乱させています。

さらに、兵庫県が、当初「八十歳以上」としていた継続条件を、神戸市からの意見で「八十五歳以上」に変更したことが明らかになっています。

森本議員は、希望者の全員継続入居が入居者の願いだ、と指摘したうえで「県に変更を求めたのは市長自身か」とただしました。

中村三郎副市長は、市長や中村副市長らが県に申し入れたことを認めました。

借上住宅:返還事由32%は死亡返還


借上災害公営住宅の入居世帯のこの間の住宅返還事由は、三百三十七世帯うち百十二世帯・三二%が死亡返還となっています。

森本議員は、市長がたびたび、「震災で亡くなられた方の思いを受け継ぎ、命を何よりも大切にする」と発言していることをあげ「こういう高齢者や障がい者等が住んでいる状況で、まだ転居を強要するのか」「市長は、市民の声を聞くと強調しているが、入居者の声を聞くよう求めても聞こうとしなかった。それが市長の言う市民参画か」と厳しく批判しました。

中村副市長は「借上住宅は緊急措置。二十年で原則返還というのが基本だ」「市長は多くの市民の声を聞いてきた。借上げ住宅入居者には、職員が意見を聞いている」などと答弁しました。

新長田再開発:被災者の資産の価値上げよ


さらに、森本議員は、市長が「神戸市政は新たなステージに入る」と言っているが、その前に解決しないといけない問題として、借上住宅では入居者の命を守る問題、新長田再開発では被災者の負債の問題があると指摘。

新長田再開発では「被災者の資産がいまでは負債になっている。三宮に来る企業に最大五年で四億五千万も補助するなら、新長田の資産価値を上げる努力をすべき。塗炭の苦しみを味わっている被災者・従前商店の人たちの営業、暮らしを守ることが市長の仕事ではないのか」と迫りました。

矢田市長一言の答弁もなし


答弁に立たない矢田市長に対し、森本議員は「市長が答弁すべき。答弁しないというということは借上住宅入居者の命を守る立場にない、新長田の商店の営業を守るという立場にないということを認めることになる」と、再三答弁を求めましたが、市長は最後まで答弁に立ちませんでした。

(2013年10月20日付「兵庫民報」掲載)

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