記事を検索

2013年10月20日日曜日

尼崎アスベスト裁判が結審

公正な判決求め高裁あて署名に協力を


裁判直後の報告会で決意を述べる原告の山内康民さん。左は原告の保井祥子さん

九日、大阪高裁で尼崎アスベスト裁判が行われました。結審となるこの日、九十六の傍聴席を上回る傍聴者百名余りがつめかけました。

最初に原告の山内康民さんと保井祥子さんが陳述し、「クボタ・国の責任を矮小化することなく、被害者の救済につながる判決を」(山内さん)「あんなに苦しみ、痛がり、亡くなった母が、納得できるような公正で公平な判断を」(保井さん)と求めました。

そのあと、弁護団から最終弁論を行いました。

弁論では―

▽遅くとも一九七二(昭和四十七)年には、アスベストを使用する工場の近隣ばく露による健康被害がおきる危険について、少なくとも認識することができたこと

▽クボタ工場内で大量かつ長期に使用した石綿が工場からあふれ、周辺に大量に漂っていたこと

▽石綿の繊維は非常に微細であるため、空気の流れに巻き込まれて漂い、落下することは少なく、遥か数キロメートル先まで飛散していたことが予想されること

▽奈良医大衛生学・車谷教授による、クボタ周辺の中皮腫死亡者に関する調査でも、クボタの工場から千二百~千五百メートルの範囲に住んでいた女性の中皮腫死亡率は、全国平均の八・九倍にも上ること

―などを、気象学的・疫学的観点から明らかにし、国とクボタの責任を指摘しました。

判決は来年三月六日に出されることとなりました。

「アスベスト被害からいのちと健康をまもる尼崎の会」の粕川事務局長は「公正な判決を勝ち取るため、大阪高裁に提出する署名を十万筆目標で取り組んでいる。すでに七万筆集まっており、ぜひご協力をお願いしたい」と述べています。

お問い合わせは「アスベスト被害からいのちと健康をまもる尼崎の会」☎06-6489-2600まで。http://www.asbestos-ama.net/

(2013年10月20日付「兵庫民報」掲載)

日付順目次