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2013年10月6日日曜日

観感楽学

「お・も・て・な・し」という言葉が話題になり、マスコミは日本が安全で優しさにあふれた国であるかのようにもてはやしている。日本は本当に優しい国なのか?▼東灘区のKさんは借上げ住宅に住み、マッサージで細々と生計を立て、盲導犬とともに暮らしている視覚障がい者である。彼女は「借上げ住宅の継続入居」を求めて市議会に陳情し、大臣交渉にも参加してきた▼八月一日、盲導犬をつれて地下鉄三宮のホームに立っていたKさんは点字ブロックの上を走ってきた男に激突され昏倒、腰の骨を折って入院するという重傷を負った。男はそのまま姿を消した。この時、ホームには大勢の人がいたはずだが、だれ一人この男を取り押さえるものはいなかった。知らせを聞いた友人たちが被害届を出すと、警察は「本人からでないと受け取れない」と拒否、仕方なく弁護士を通じて被害届を提出した▼地下鉄三宮のホームに駅員はいない。そういえばJR三ノ宮駅に障がい者専用の駐車スペースもまだ設置されていない。東京はいざ知らず、障がい者にとって神戸はまだまだ安心して暮らせるところとはいえない。市長選挙の大事な争点である。(D)

(2013年10月6日付「兵庫民報」掲載)

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