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2013年8月11日日曜日

希望者全員に「継続入居」を保障せよ!

借上げ住宅協議会 段野太一

阪神・淡路大震災で家を失った人たちは、被災以来今日まで、避難所、仮設住宅、そして災害復興住宅(恒久住宅・借上げ住宅)へと三度転居しています。

やっと借上げ住宅に入居でき「ここが終の棲家」と安心していたところ、突然、県や市から「借上げ住宅の入居者は二十年が経過したら転居せよ」との通達が届きました。借上げ住宅に入居するとき、市や県の担当者から「借上げ住宅も公営住宅だから、住み続けられますよ」と説明され、「二十年経ったら転居」などと言われた人はおりませんでした。

この「借上げ住宅」というのは、県や市がUR(公団住宅)から部屋を借り上げたり、民間(個人)に依頼して建設した住宅を市営、県営住宅として被災者に提供するもので、自治体は国から援助(五年間は四分の三、以後十五年間は三分の二を国が負担)を受けてオーナーと借上げ契約を結び、被災市民に「入居を許可」するという方式で、すべて災害公営住宅と同じ公的住宅です。この方式をとれば、市も県も、自ら新たな住宅を建設せずにすむという大きなメリットがありました。

国は「二十年が経過したあとも、市や県が契約を更新さえすれば、引き続き財政援助(二分の一援助)する」としているため、宝塚市、伊丹市は契約を更新して、継続入居を認めると決めています。

しかし、兵庫県や神戸市などは、今年三月、継続入居を認めるのは、「八十五歳以上の人や,一、二級の重度障害者、要介護三以上の人がいる世帯」という勝手な基準を作り、これに該当しない人はすべて転居を求めています。

震災から十八年、被災者は高齢化し、それぞれの地域で、お互い助け合わなければ生きていけない人たちが圧倒的多数です。いま借上げ住宅入居者の皆さんは「借上げ住宅協議会」(安田秋成会長)を結成して、兵庫県や神戸市、西宮市などと交渉を積み上げ、自宅玄関に「私たちは転居しません」というシールを張って、団結してがんばっています。

(2013年8月11日付「兵庫民報」掲載)

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