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2013年8月11日日曜日

ノーモア・ヒバクシャ近畿訴訟:勝利判決

“新しいヒバクシャをつくらない運動でがんばりたい”
“半分嬉しく、半分は怒り”

副島圀義

八月二日。大阪地裁は、原爆症認定申請を却下した国の誤りを断じ、原告全員の認定を命じました。通算三十一回目の被爆者勝訴です。



国は、爆心地からの直線距離だけで機械的に線引き。「発症するほどの被曝はしていないはず」と、心筋梗塞や甲状腺機能低下症について、原爆症認定を却下し続けています。が、判決は「低線量域でも被曝による発症はありうる。被爆時(後)の具体的な事情、病歴などを総合的に考慮して判断すべし」と明確です。

舌がん手術後の後遺障害について「被曝による神経の損傷が増悪要因」と認定するなど、原告の訴えや被爆者医療に携わってきた医師証言などを、きちんと受け止めたものでした。


多くの人が注目したこの日の判決。広島や愛知の訴訟関係者なども含め傍聴席は満席。原水爆禁止世界大会参加の外国代表の姿も見られました。

判決後の報告集会で、アメリカのジョゼフ・ガーソンさんは「アメリカの原爆投下は恥ずかしい。安倍首相や橋下市長が十五年戦争の責任を認めないことも遺憾だ」と発言しました。

原告のみなさんが判決への思いを、こもごも語りました―

「原爆症認定申請してから六年。もっと早く結論がほしかった」

「半分嬉しいが、国への怒り半分。被爆者の実態を直視し、生き物が快適に暮らせる世の中にしてほしい」

「生きているうちに勝ててよかった。これからは、新しいヒバクシャをつくらない運動に参加してがんばりたい」等々。


(2013年8月11日付「兵庫民報」掲載)

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