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2013年8月25日日曜日

三宮巨大再開発:駅の北から波止場まで

日本共産党神戸市議 森本 真

全国であいつぐ巨大な駅ビル


京都駅、名古屋駅、大阪駅など政令市の玄関口(駅)で、大規模な駅ビル建設・再整備がおこなわれました。神戸市でも三宮駅をJR西日本、阪急が新しい駅ビル建設を計画しています。

小泉構造改革が発端

二〇〇二年三月、「都市再生特別措置法」を策定し、当時の首相・小泉純一郎を本部長として、既存の用途地域等に基づく規制を全て適用除外とする都市計画に係わる特別措置、民間の都市開発事業への支援措置、金融支援などを決めました。いわゆる大資本への規制緩和、財政支援です。その結果、大阪をはじめ駅前の再開発がはじまりました(京都は一九九四年の平安遷都一二〇〇年の記念事業の一環)。

神戸でもすでに

神戸市は、二〇〇二年十月に「震災からの完全復興を果たし、魅力と競争力を備えた都市を再生する」として、「三宮駅南地域(約四十七ha)」と「神戸ポートアイランド西地域(約二百七十三ha)」を「都市再生緊急整備地域」に指定しました。

「神戸ポートアイランド西地域」は、コンテナバース(港)を廃止し、神戸学院大学などの大学群を誘致。「三宮駅南地域」は、手始めに阪神・淡路大震災で全壊した旧神戸新聞会館をミント神戸に再整備しました。ミント神戸は、一階部分がバスターミナルという公共施設ということで、容積率四〇〇%を倍の八〇〇%に緩和し、店舗・映画館などの商業、事務所、会議室などのオフィスの複合ビルで構成されています。

倍以上の97haに拡大


神戸市は、今回五月十三日に整備地域を三宮駅周辺・臨海地域に拡大。四十七haから倍以上の九十七haに拡大しました。三宮駅周辺では、三宮駅北側から元町駅の東まで。臨海部は国道二号線の南、みなとのもり公園(震災復興公園)から新港突堤までを拡大しました。

クリックすると拡大します


三宮駅周辺

JR西日本は、二〇一三年三月十三日、三ノ宮駅の再開発構想を盛り込んだ二〇一七年までの中期経営計画で、「三宮ターミナルビル」(十一階建て)を高層の複合総合ビルに建て替える計画を発表。事業費などは明らかにしていませんが、「災害時の避難場所になる」という公共性を訴え駅前広場などのあり方を検討しています。

阪急は、七月四日、「ホテルや商業施設、オフィスを備えた複合高層ビルを建設する」方針を明らかにし、駅東側の「神戸阪急ビル東館」を建て替え、高さ百㍍以上に高層化する予定です。

その他にも、駅南側の旧三井信託銀行・神戸三宮支店跡では、土地を所有する森本倉庫が、「森本倉庫三宮ビル北館」を建設しています。ここには現在六甲アイランドに本社を置く「P&Gジャパン」が移転する予定です。神戸市はこのビルの入居企業に対して、「都市間競争に勝つ」という名目で、家賃補助を行うことを決めています。

ウォーターフロント

今回地域の拡大となったウォーターフロントでは、神戸市は、「今後も都市間競争に負けない選ばれる都市であり続けるためには、この都心・ウォーターフロントを、『デザイン都市・神戸』」を具現化するリーディングエリアとして新たな魅力と活力にあふれる地域にしていく必要があるとしています。

そこで、都心・ウォーターフロントのあり方について、長期的な視点で議論を行い、二〇一一年三月に「『港都 神戸』グランドデザイン」を策定しました。

その結果、メリケンパーク西側の遊覧船乗り場「カモメリア」周辺では、相次いでホテルが進出しています。

また、国道二号線の海側・中央区波止場町一番地の神戸第二地方合同庁舎、水上警察署などをわざわざ移転させ、眺望や歩行者導線などに配慮しながら、賑わいや憩いの空間を創出し、新たなアーバンフォレスト(オープンスペース)をつくろうとしています。

矢田立郎市長は、二〇〇八年に出版した著書『衆知を活かす―明日の神戸のまちづくり』のなかで、「どこから見ても山が見え、海が見える、そんな景観にしたいと思っています。そのためには、旧居留地の南側の国道二号線沿いの建物に少し移ってもらわなければなりません。そして、国道を地下に走らせて、その上を広場にすることができれば、…」と述べていますが、このようなことが現実に進んでいます。

大規模開発志向の市長候補者ら


ことし十月の市長選挙に現在、立候補を予定している二氏の政策をみると、現市政の後継を表明している元副市長の久元喜造氏はもちろん、「神戸を変える」と唱える樫野孝人氏(会社役員)もこうした大規模開発を志向しています。

「久元きぞうの公約」

世界に誇れる 夢のあるまちに―(抜粋)神戸の玄関口であり、全市への経済波及効果が高い三宮駅周辺においては、駅ビルの再整備計画が次々と鉄道事業者から意思表明されています。国や民間事業者による機運を逃さず、これらの地域において集中的な施策展開や規制緩和を進めるなど、さらなる取り組みを強化していきます。(「公約②」)

「かしのたかひとのマインドマップ」

公空間の民間利用を促進し、神戸の再都市化を図ります。
錆びついてきている北野や湾岸エリアも民間の知恵と資金を借りて活性化を進めます。…略…いずれにせよ民間企業の資金力と知恵を借りて、傷んできている街のあちこちをプロジェクト化し、再活性化していくべきだと認識しています。(「Business Improvement District(都心の再都市化)」)

*

都市間競争、民間活力、規制緩和…大企業優遇、格差と貧困、小泉構造改革の二の舞はもうゴメンです。

(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)

県立こども病院問題 集中署名・宣伝Day

日本共産党県委員会が毎週のとりくみへ


須磨水族園前で署名を訴える金田氏

日本共産党兵庫県委員会は、お盆明けから九月上旬まで、毎週日曜日を「県立こども病院問題集中署名・宣伝Day」とすることを決め、一回目の八月十八日は、朝、須磨水族園前で、夕方は元町大丸前でとりくみました。

どちらも金田峰生国会議員団兵庫事務所長が署名を訴えました。

兵庫県は県民にまともな説明もせず、医師会の反対も無視して、県立こども病院をポートアイランドⅡ期埋立地へ移転させようとしています。


県民の方からは「うちの子もこども病院に通っています。現地建て替えでお願いしたいです」「財政が厳しいと言っているのだから、経費を抑えるべき。わざわざ対策工事をやらなければいけないというのは税金の無駄遣いです」「これを許せば他の病院や施設も…ということになり、県民の命を守ろうとしない行政になりかねない」などの声が寄せられました。

また、県外の方々も、「東日本のことがあるのに、わざわざ病院を海の近くに移転させるなんておかしいですね」といいつつ、署名をしてくれました。

(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)

豊岡、朝来、南あわじ3市議選

くらしの願い届ける日本共産党議席 8候補が全力


十月二十日告示、二十七日投票でおこなわれる豊岡、朝来、南あわじの三市議選の候補者略歴を紹介します。(年齢は投票日当日)

豊岡市議選

豊岡市議選は、定数二減の二十四のもと、現有四議席の確保をめざします。日本共産党推薦のおくむら忠俊氏と、日本共産党の村岡峰男氏、ふるち信幸氏(以上現職)、安治川敏明氏のあとを受けた新人の上田とも子の四氏が立候補します。

おくむら忠俊氏
おくむら忠俊(66)=現・党推薦=出石高卒、出石町長一期、出石町議・豊岡市議通算十期、福祉法人理事長、出石高同窓会長。

村岡峰男氏
村岡峰男(65)=現=豊岡農高卒、農林省神戸生糸検査所勤務、豊岡市議八期、党但馬地区委員長。

ふるち信幸氏
ふるち信幸(68)=現=豊岡高卒、神戸外大ロシア学科卒、城崎町議・豊岡市議通算八期、市議会文教委員長。

上田とも子氏
上田とも子(63)=新=豊岡高卒、常磐会保育学院卒、保育士四十年。党地区くらし福祉対策委員長。

朝来市議選

朝来市議選は、定数二減の十八のもと、日本共産党現職の鈴木いつろう氏、岡田和之氏が現有議席の確保をめざします。

鈴木いつろう氏
鈴木いつろう(56)=現=八鹿高卒、立命館大学卒、和田山病院縮小反対運動に参加、和田山町議三期、朝来市議二期。

岡田かずゆき

岡田かずゆき(58)=現=八鹿高卒、京都短期大学卒、和田山町議二期・朝来市議二期、駅前商店活性化対策協議会会長。

南あわじ市議選

南あわじ市議選は、定数二減の十八のもと、現職のえびす智彦氏と元職の吉田よし子氏が立候補し、一議席増をめざします。

えびす智彦氏
えびす智彦(56)=現=西淡町議一期、南あわじ市議二期、三原高校生徒会長、志知高校PTA会長、あわじ島農協総代。

吉田よし子氏
吉田よし子(63)=元=三原高卒、子ども会・婦人会・PTAの役員、三原町議四期、南あわじ市議二期。(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)

あったかこうべ:のぼり・ステッカー普及中

レモンイエローの風ふかそう



神戸市長選挙(十月十三日告示、二十七日投票)にむけて「市民にあたたかい神戸をつくる会」は、シンボルカラーのレモンイエローの風を吹かし、市民の声が届く市政を実現しようと、のぼり、ロゴステッカー、要求ステッカーを作成し、普及しています。

それぞれレモンイエローを基調に、ロゴステッカーは、「あったかこうべ」と会の略称を書いた大小の二種類。のぼりと要求ステッカーは、「地元を元気に 雇用を生み出す神戸に」「子ども医療費は無料化を」「高すぎる国保料・介護保険料の引き下げを」と神戸市民の切実な要求が書かれています。
*
ロゴシールは、大百五十円、小五十円。のぼりは三枚一組二千円。要求ステッカー三枚セットで三十円です。

(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)



あったかこうべの連絡先は、電話:078-341-0563

毎月17日宣伝で金田、大前氏が訴え

力あわせ命・暮らし守る政治を


訴える金田氏(右)と大前氏(左)

日本共産党は十七日昼、神戸・JR元町東口で「震災メモリアル定例宣伝」をおこない、国会議員団兵庫事務所長の金田峰生氏、中央区市政対策委員長の大前まさひろ氏が、被災者支援と防災対策をはじめ、消費税増税ストップ、原発ゼロなどを訴えました。

金田氏は、借上げ復興公営住宅からの入居者の追い出し、津波の危険性が指摘されるポートアイランドへの県立こども病院の移転をきびしく批判。「人の命を守ろうとしない政治は、国政、県政、神戸市政であろうと、断固、変えよう」と訴えました。

大前氏は、長崎での原水爆禁止世界大会に参加し、被爆者の痛切な訴えが心にしみたことも紹介。「核兵器のない平和な世界、憲法を守り平和な日本を、ごいっしょに」と呼びかけました。

猛暑のなか、手を振って激励する人や、「暑いなかごくろうさま」「ビラちょうだい」と手をさしだす人もみられました。

(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)

憲法共同センターが拡大代表者会議

さまざまな政治課題と結びつけ憲法いかすとりくみを


憲法改悪ストップ兵庫県共同センターが「憲法運動強化、憲法共同センター拡大代表者会議」を八月十七日、神戸市勤労会館で開きました。今後の憲法をめぐるたたかいを県下各地域の団体・個人といっしょに交流・議論しようと「拡大代表者会議」として開催されたもので、六十一人が参加しました。

津川知久代表は開会挨拶で、参議院選挙の結果、改憲派議員が三分の二は超えなかったが、安倍政権は内閣法制局長官を替え、解釈改憲のレールを敷いてきている、この秋には安保法制懇談会の報告がでて、国家安全保障基本法をつくり、集団的自衛権の行使に向かおうとしていると指摘しました。


講演は、石川康宏神戸女学院大学教授による「参院選後の政治と日本社会の根本」。石川氏は、「参議院選挙の結果、民主党が大量に票を減らしたが、自公に票がもどったわけではない。政権を失った二〇〇九年以前の票を獲得できず、民主から、自民・公明への支持の逆流は起こっていない」「衆参のねじれは解いたものの、国民とのねじれは一層深刻に」なっていると指摘しました。

さらに、現行憲法どおりの日本をつくる上で障害になっているのが、①対米従属②ゆがんだ歴史認識③大企業・財界中心の政治だと強調し、安倍政権の復古主義は財界・アメリカとの矛盾も生んでいることを指摘。

秋以降の運動として、憲法改悪反対とともに、個々の政治課題を憲法と結びつけたとりくみが必要であり、そのために①学習②SNSの活用にとりくもうと、県知事選挙の総括も踏まえて訴えました。



続いて和田邦夫同センター事務局長がとりくみ課題を提案。①地域センターの確立とそのための学習②憲法署名を六十三万筆を当面の目標に、各行政区の町・目ごとに過半数の目標をもって行動③九月九日を中心とする全県一斉宣伝行動④十一月三日憲法公布記念日を中心に各地で憲法集会開催―などが提案されました。

その後、各団体や各地での憲法運動のとりくみが交流されました。


(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)

「戦争に行きたくない」―青年シールアンケート

原水爆禁止世界大会に参加したメンバーが、終戦68年にあたる8月15日に、「戦争に行けと言われたらあなたは戦争に行きますか?」という質問と、「核兵器によって平和は守られていると思いますか?」という2つの質問で、三宮デコボコ広場に集まる若者たちといっしょに平和について考えました。


「戦争に行けと言われたらあなたは戦争に行きますか?」の質問には、行く=4人、行かない=19人、わからない=7人という結果。
多くの若者が「人を殺せと言われてもできへんし」「戦争とかこわい」と“戦争には行かない”にシールを貼りました。一方、“戦争に行く”にシールを貼る若者も4人。聞いてみると「徴兵制になって強制されるんだったら行かざるをえないかも」「家族を守るためだったら仕方がないかも」と答えました。


「核兵器によって平和は守られていると思いますか?」の質問は、守られている=7人、守られていない=16人、わからない=5人という結果。
この質問でも多くの若者が核兵器によって平和は守られていないと回答。「核は平和を守るためではなくてやられたらやり返すために持っているものだから」「核兵器の存在そのものが悲惨だから」と理由を話しました。また一方で7人の若者は「守られている」と回答。全員共通して「抑止力があるから」と答えました。しかしその中にも「でも最終的には核兵器はなくさないといけないと思う。持ってる国が“いっせーの!”でなくせばいい。アメリカのオバマ大統領が在任中がチャンスだと思う」と話す若者もいました。


今回の対話でも圧倒的に多くの青年は戦争に行きたくないし、核兵器によって平和が守られているとは思っていないことがわかります。今すすめられようとしている改憲による国防軍や集団的自衛権、そして日本政府が固執する「アメリカによる核の傘」という路線が、青年の願いともいよいよ大きく矛盾しています。
上園隆

(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)

59th NO NUKES 2013-8-16


八月十六日は五十九回目のカンキン行動。昼間は猛暑でしたが、行動の始まる午後六時をすぎると関西電力神戸支店前は同ビルの陰となり風もあって涼しくなりました。一人、二人と参加者が増え、最後には六十人になりました。「ハイロー!」と歌う女性も登場、盛り上がりました。

神戸での行動は毎週、金曜日、午後六時から。



淡路では毎月第三金曜日、午後六時三十分から洲本市の塩屋緑地で「脱原発淡路行動」が行われています。(写真上は八月十六日の行動)

(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)

囲碁・将棋大会地区大会/兵庫県大会の開催予定

第50回赤旗名人戦の兵庫県内地区大会と県大会の日程をお知らせします。


神戸地区大会
9月15日(日)午前10時~ 受付は9時30分~
神戸市立新長田勤労市民センター
一般:1,500円
高校生以下、女性、障がい者:1,000円
兵庫県委員会☎078-577-6255

阪神地区大会
9月16日(月・祝)午前10時~ 受付は9時30分~
西宮市立若竹生活文化会館
一般(A級、B級):1,500円
障害者、中・高校生:1,000円
C級、小学生以下:500円
尼崎地区委員会☎06-6411-6633

東播地区大会
9月23日(月・祝)午前10時~ 受付は9時30分~
加古川市立勤労会館
一般:1,500円
中高生:1,000円
小学生以下:500円
東播地区委員会☎079-422-5973

西播地区大会
9月29日(日)午前10時~ 受付は9時30分~
姫路市自治福祉会館
一般:2,000円
高校生以下、障害者:1,500円
(昼食代含む)
西播地区委員会☎079-288-4110

但馬地区大会
9月22日(日)午前10時~ 受付は9時30分~
五荘地区公民館
一般:1,500円
小中高生:1,000円
(昼食代含む)
但馬地区委員会☎0796-22-6459

淡路地区大会
9月15日(日)受付は午前9時~
松帆活性化センター
大人:1,500円
子ども:1,000円
(昼食代含む)
淡路地区委員会☎0799-24-2380

兵庫県大会
10月6日(日)午前10時~ 受付は9時30分~
神戸市立新長田勤労市民センター
兵庫県委員会☎078-577-6255


(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)

「あさぎ」八月詠草:姫路年金者組合

朝まだき香呂の駅のビラ配り風運びくるパン焼く匂い
朝の五時二百枚のビラ配り終えシャワーを浴びる夫の背広し
藤原信子


かばやきの匂いたちくる厨辺に骨も煮込んだ濃あるたれの
つやめきて葉の色ふかき泰山木花つきも良し木陰も深し
江藤雅江

憲法をナチスに倣ひ変えてはと本音洩らしぬ麻生太郎は
裏山に猪群れて駆けめぐる村に戻りしフクシマの農
衣川有賀子


合歓散りて宵待ち草の咲きそめし七夕の夕次女は生れり
人気なき春日山城の跡に咲くほたるぶくろの淋しき白さ
常田洋子


長年のうぐいす嬢も乗車と下車ままならず活動停止
三日かけ六千枚の証紙貼るせめてわたしの出来る活動
田渕茂美


(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)



地域に定着:荒田平和盆おどり


核兵器・原発のない安全・平和な社会を!と「荒田平和盆おどり」が神戸市兵庫区の荒田公園で八月十九、二十日の二晩、行われました。新企画として原爆写真展も開かれました。

一九六七年から行われ、震災での中断をへて再開七年目。地域の住民や労働者、業者などでつくる実行委員会(井村弘子委員長)の主催です。地域にすっかり定着し、元荒田婦人会の有志も浴衣姿で踊りの輪を盛り上げました。

途中で原水爆禁止世界大会の参加報告をした山田シヅ子さんは、戦争、広島・長崎を二度と繰り返さないという決意の込められた憲法九条を大切にと訴えました。

(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)

「語りつごう戦争」展の会が平和のつどい


「兵庫の『語りつごう戦争』展の会」は終戦記念日の八月十五日、神戸市兵庫区の妙法華院で「平和のつどい」を開きました。

同会代表の戸崎曽太郎氏は開会挨拶で、今年春に急逝した新間智照同院前住職から引き継ぎ、これからも戦争を語りつぐとりくみを続けていくことになった経緯を説明。とくに、安倍政権のもと「侵略戦争ではなかった」「ナチスの手口に学べ」などとおおっぴらに政治家が語るようになった今、戦争責任を明らかにすることがいっそう重要だと強調しました。

つどいでは、日中友好協会大阪府連合会会長で元大阪城天守閣館長の渡辺武氏が「東アジアの平和を考える」と題して講演(写真)。

渡辺氏は、かつてなく緊張が高まっている中国、韓国、北朝鮮との関係について、ねばりづよく話し合いで解決すべきであり、かつての日本の侵略戦争の反省なしに、相手への批判ばかりでは解決しないと指摘。権力の暴走を抑える日本国憲法を変えさせてはならないと強調しました。

(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党が「終戦記念日」宣伝

安倍政権の憲法改悪許さず



日本共産党兵庫県委員会は終戦記念日の八月十五日、神戸元町・大丸前で山下よしき書記局長代行・参院議員とともに街頭演説を行いました。

山下氏は、日本国憲法で、国民が「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し」、その実現のために九条二項で戦力と交戦権を否認し、今日まで戦争に歯止めをかけてきたことを紹介。しかし、今、安倍・自民党政権は、九条改定を公言し、集団的自衛権を行使できるよう内閣法制局長を交代させるなど、憲法の原点を投げ捨てようとしていると厳しく批判しました。

そして「若い皆さん、あなたは海外の戦争に行きますか。女性の皆さん、恋人を夫を息子を戦場に送りますか。九条を守ろうの一点で力を合わせましょう」と呼びかけました。

堀内照文党県副委員長は、封切られたばかりの映画「少年H」にふれ、神戸でも大小百二十八回にも及ぶ空襲で市民団体の調べで分かっているだけで八千八百四十一人の死者、一万八千四百四人の重軽傷者、五十八万九千七百十五人の被災者を出など、多大な犠牲の上にうちたてられた不戦の誓いと軍隊を持たないと世界に向けて高らかにうたった平和憲法を守り、外交と国づくりにいかす決意を述べました。

この街頭演説では金田峰生党国会議員団兵庫事務所長が司会を務めました。

(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

参院選挙での日本共産党の大躍進に障害者・関係者も大きな喜びに包まれている▼昨年入党した障害者は「初めて家族以外の六人に声をかけて約束してくれた」と喜び、私がメールで「支持を広げて」と依頼した聴覚障害の男性は「集会で会った人や作業所の仲間十一人に声をかけて支持を約束した」など多くの障害者が選挙に参加した▼そのため党創立九十一周年の記念講演も確信を持って聞き「第三の躍進を本格的な流れにするため」の運動のありかたを深く考えさせられた▼「障害者自立支援法反対」を中心に政治的立場の違いを超えた「一点共闘」が障害者運動でも広がったことは大きな前進だがこの運動が、憲法問題・TPP・原発問題などと同様に日本共産党への信頼と支持にどこまで結びついたかは冷静な分析が必要だ▼障害者問題を社会保障改悪反対というさらに大きな視点から今後の運動のあり方を考え、今の流れを前に進める活動に生かしていきたい▼韓国の鄭さんがお祝いメッセージで寄せられた「十年後、結成百周年を迎える年に皆様が日本政治の新たな主役として登場する感激的な瞬間を!」を現実のものとするたたかいはこれからだ。 (N)

(2013年8月25日付「兵庫民報」掲載)

2013年8月18日日曜日

原水爆禁止世界大会:青年ツアーに24人が参加

学び、交流し、非核へ確信

NPT再検討会議準備委員会参加へ決意を述べる岸さん

兵庫県内の高校生から社会人まで二十四人の青年が原水爆禁止世界大会へ参加しました。

一行は長崎へ到着後まずは平和公園や爆心地を見学し、兵庫県内の駅頭などで集めた折り鶴を奉納しました。

そして開会総会に参加し、はじめに亡くなられた山口仙二さんを追悼して黙祷しました。続いて長崎市長、日本被団協の谷口稜嘩さん、国連代表や海外代表などがあいさつしました。

総会後にひらかれた「核兵器をなくす青年交流集会Ring!Link! Zero」では「核兵器をなくしたいと思うか?」「核兵器はなくせると思うか」という二つの質問を会場になげかけながら対話形式で進めていき、核兵器の廃絶はどうすればできるのかを参加者みんなで考えました。

二日目は分科会でそれぞれ分散して学んだあと、民医連や民商など兵庫県全体から参加している青年で交流会を開催、約四十人が集まりました。六グループに分かれてそれぞれ二日間で学んできたことを交流し、最後に「私の非核宣言」にまとめて発表しました。「一人ひとりの小さなpieceが大きなpeaceへ」「核廃絶の運動をもっと広げるぞ」「考・感・伝」など、それぞれが感じたことを自由に表現しました。

最終日は閉会総会に参加、ニューヨークで開かれるNPT再検討会議の準備委員会に参加する岸輝彦さんが「核兵器の廃絶に向けさらに大きな署名を集め、ニューヨークへ行ってきます」と発言しました。

閉会総会後には、原爆資料館を見学して学びました。

初めて原水爆禁止世界大会に参加した学生は「核兵器について普段考えたりしてなかったけど、今回のツアーで色々と考えさせられた」と感想を話しています。(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

兵庫県原水協が報告・交流のつどい

兵庫県原水協は十日、原水爆禁止世界大会に参加した海外代表を迎え、世界大会の報告と交流のつどいを行いました。


つどいでは、津川知久・筆頭代表理事(兵庫労連議長)が、今年の原水爆禁止世界大会の新しい意義、核兵器廃絶への国際的共同の前進、二〇一五年NPT(核不拡散条約)再検討会議に向け「世論と運動の飛躍」を前進させることの意義などについて発言しました。

参加したアメリカのピース・アクションのジュディス・ルブランさんは、「世代を超えて結集した世界大会の熱気に刺激された。原水協が草の根から運動を広げている姿に励まされた」、非核フィリピン連合のマラヤ・ファブロスさんは、平和行進全国通し行進に挑戦して多くの人と交流が広がった感動を語りました。マラヤさんの弟で非核フィリピン連合で活動するマジティング・ファブロスさんは、原発をやめさせたたたかいの教訓を紹介、核兵器禁止ヨーロッパ若者ネットワーク(BANg)のジェシカ・ヘルツさんは、青年が参加しやすい創意ある活動の重要性を訴えました。

参加者からは、「アメリカでは平和運動を結集するためにどんな努力が行われているか」「広島・長崎の被爆の実相は学校教育でどのように扱われているか」「青年たちに歴史の教訓を伝えるための工夫は」などいろいろな質問が出され、四人のゲスト一人ひとりが、自身の平和への強い思い、それぞれの生活の様子なども語りながらていねいに回答しました。

最後に、今年の世界大会の成果について、地域・団体でくまなく報告活動を行い、秋に開催される国連総会に兵庫県から参加する岸輝彦さん(兵商連、ゼロこねっと事務局長)を支援することが訴えられました。

海外代表は、翌十一日、神戸港を視察し、非核「神戸方式」の歴史とたたかいについて説明を受けました。

(梶本修史=兵庫県原水協)

(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党神戸市議団 市民アンケート結果

日本共産党神戸市会議員団は、五月二十日から実施していた「市民アンケート」結果をまとめました。同アンケートには七月三十一日現在、三千四百二十三人から回答がありました。

アンケートでは、安倍政権になってからの生活の変化をどう感じているのか、今後、消費税増税や年金引き下げがすすめられようとしていることに対する賛否を聞きました。また、神戸市経済の活性化策や子育て支援策などで、神戸市が取り組むべき課題についても尋ねると共に、神戸空港について、今後のあり方、市税の投入の是非についても聞いています。借上災害公営住宅の「期限二十年で退去問題」についても、意見を聞きました。

回答者の年代構成は、八十代以上が12%、70代が29%と、高齢者が多くなっています。それを反映して、職業別では「年金生活」の方が42%となっています。男性は43%、女性は46%となっています。


年齢

  • 40歳未満: 4.1%
  • 40代: 8.5%
  • 50代: 10.9%
  • 60代: 26.8%
  • 70代: 29.4%
  • 80歳以上: 11.8%


性別

  • 男性: 43%
  • 女性: 46.5%


職業

  • 正社員・正規職員: 14.0%
  • 臨時・派遣・パート: 12.7%
  • 自営業: 5.5%
  • 年金生活: 41.8%
  • 求職中: 1.7%
  • 無職: 20.3%


▽安倍内閣になって生活が「良くなった」は5%


「安倍内閣になってから生活は良くなりましたか」の問いにたいして、 「悪くなった」が27%にたいし、「良くなった」は5%、「変わらない・その他」が67%となっています。自由意見では「まだわからない」という声と共に「アベノミクスは一部の金持ちの話。株なんて持っていない庶民には関係ない」との声も多く寄せられました。


安倍内閣で生活は
  • 良くなった: 4.6%
  • 悪くなった: 26.6%
  • わからない・その他: 67.0%


▽消費税引き上げ・年金引き下げ「反対」が圧倒的


消費税の引き上げについては67%の人が「反対」としています。「やむを得ない」は13%にとどまっています。政府は、来年四月からの増税をねらっていますが「いっそう消費を減らすことにつながる」などの声に代表されるように、消費税増税は、日本経済に壊滅的な打撃を与えることは確実です。


消費税増税

  • 反対: 66.6%
  • 止むを得ない: 12.6%
  • わからない・その他: 18.2%


年金引き下げも「反対」が76%と圧倒的に多数となっています。「やむを得ない」は14%にとどまっています。「今でも下がっているのにこれ以上下がるとどうなるのか」という不安と怒りの声が、たくさん記入されています。


年金引き下げ

  • 反対: 75.6%
  • 止むを得ない: 13.9%
  • わからない・その他: 8.6%


▽経済活性化には安定雇用と働く人の収入増、自然エネルギー活用も


「神戸経済を活性化させるための対策」として、「若者の正規雇用を増やす」(65%)、「働く人の給料を引き上げる」(49%)、「中小企業に発注する神戸市の仕事を増やす」(36%)と続いています。株の乱高下に翻弄されることなく、安定雇用と働く人の収入を増やすことが最大の経済対策だというのが市民の声です。

また、福島原発事故によって、原子力発電の危険性が明らかになった今、多くの市民が「自然エネルギーを活用した対策を強化する」(33%)ことを求めているのも特徴です。

太陽光発電だけでなく、風力発電、小さな河川を利用した小水力発電、六甲山の森林資源を利用したバイオ発電など、神戸の自然エネルギーの可能性は高いといえます。


神戸経済活性化策(複数回答)

  • 働く人の給料を引き上げる: 49.2%
  • 若者の正規雇用を増やす: 65.0%
  • 中小企業への融資制度を改善する: 21.3%
  • 中小企業に発注する神戸市の仕事を増やす: 35.9%
  • ケミカルなど地元産業への支援を強化する: 12.9%
  • 市場・商店街への支援を強化する: 23.7%
  • 自然エネルギーを活用した対策を強化する: 32.6%
  • 医療産業都市など大型プロジェクトを推進する: 21.0%
  • その他: 12.4%
  • 無回答: 2.4%


▽保育所増設、医療費助成拡充、中学校給食実施を


少子化対策が叫ばれて久しくなりますが子育て支援策でもっとも多いのが、「保育所を増やす」(47%)です。「働きたくても保育所にはいることができない」との声に代表されています。ところが、神戸市は一九八四年度から三十年間、公立保育所を一つも建てていません。それどころか、公立保育所の民営化・縮小を進めています。待機児解消のためにも、神戸市は民間任せにせず、公立保育所の建設も検討すべきです。

「子どもの医療費助成の拡充」も39%の人が望んでいます。「西宮市は中学卒業まで無料なのに、なぜ神戸市は遅れているのか」という厳しい指摘もあります。通院は二歳児まで無料となりましたが、まだまだ兵庫県下でも最低レベルにとどまっています。「中学校給食の実施」を求める声は29%になっています。


子育て支援策(複数回答)

  • 保育所を増やす: 46.9%
  • 産休・育休の改善・拡充: 25.8%
  • 子どもの医療費助成の拡充: 39.3%
  • 予防接種の拡充と負担の軽減: 24.5%
  • 子育て相談窓口の拡充: 15.1%
  • 地域で子どもの遊び場を増やす: 15.2%
  • 就学援助の拡充: 17.1%
  • 学童保育や児童館の拡充: 18.5%
  • 中学校給食の実施: 29.3%
  • 大学授業料の軽減: 13.2%
  • 奨学金制度の拡充: 18.0%
  • その他: 9.8%
  • 無回答: 4.7%


▽借上げ住宅からの被災者追い出しに批判


借上げ公営住宅から入居者を追い出そうとしている神戸市の施策に対しては、「希望者全員の継続入居を認めるべき」が50%となっています。「継続入居は一部にとどめるべき」は29%です。自由意見では「高齢者は慣れたところで生活するのが一番安定するものです」「高齢者に引っ越しを強制するのは、生存権の侵害とも言えます。あまりにも過酷です」などの声が寄せられています。


借上げ住宅

  • 全員継続入居を認めるべき: 49.9%
  • 継続入居は一部にとどめるべき: 29.0%
  • わからない: 9.6%
  • その他: 9.5%


▽神戸空港への市税投入に批判


神戸空港空港への市税投入については67%が「投入すべきではない」と答え、「運営が苦しいなら投入すべき」(12%)を大きく引き離しています。「利用促進策を強化する」と答えた人の中にも「できてしまったんだから…。何とか活用しなくては」という意見が多く見られました。自由意見では市民の声を無視して建設を強行した市とそれを認めた与党への批判は今も強くあります。


神戸空港への市税投入

  • 投入すべきでない: 66.7%
  • 運営が厳しいなら投入すべき: 12.4%
  • わからない: 12.2%
  • その他: 6.9%


(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

麻生副総理は辞職を:憲法県政の会緊急宣伝


憲法が輝く兵庫県政をつくる会は七日夕、神戸元町の大丸前で、麻生太郎副総理の「ナチス発言」に抗議する緊急宣伝をおこない、二十人が参加しました。

北川伸一事務局長、田中邦夫事務局次長、「兵庫の会」の井村弘子さんらが「改憲はナチス政権に学べという人に、国政にも国際政治にも参加する資格は、ありません」などと、宣伝カーから訴えました。「危険性を隠してすすめようとする安倍政権の改憲の動きをゆるさず、平和憲法を守りましょう」と呼びかけました。

「平和憲法否定・壊憲はゆるさない」というプラカードをつくって参加する人も。

会のビラを見た男性が「これはあかん。がんばって」と共感を寄せたり、引き返してビラを受け取る人もいました。

(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

麻生副総理は辞職を:母親大会連絡会が抗議

兵庫県母親大会連絡会は八月十一日、麻生太郎副総理に対し、抗議文「『ナチスの手口肯定』発言に抗議します」を送付しました。

抗議文は「私たちは、デマと扇動で民主憲法を破壊し、戦争と民族虐殺の悲劇を生んだヒトラーの『手口』を学べなどとするあなたの発言を絶対に許すことはできません。直ちに、謝罪し、国会議員を辞職することを強く要求します」と迫っています。

(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

借上げ住宅住民ら転居誘導に「負けへん」

借上げ住宅の掲示板に張り出された連絡会の機関紙「たんぽぽ」

借上げ復興公営住宅の入居者に神戸市が「意向調査票」を送りつけているのにたいし、住民らから「継続入居の希望を記入する欄がない」「恣意的な内容で転居誘導だ」と怒りがひろがっています。

神戸市は、二十年の「期限」を理由に、借上げ住宅からの転居を入居者に求めていますが、「八十五歳以上、重度障害、要介護三以上の世帯」の三基準に該当し、建物所有者が「契約延長」に応じた場合に限って、継続入居ができるとしています。

今回の「意向調査」は、設問の回答に沿って、次の設問に答えていくというフローチャートになっています。これまで入居者の多くが継続入居をもとめて神戸市に要請、陳情していますが、入居継続の希望を聞くものではありません。市が勝手にもうけた三基準に該当しない人はすべて「移転先」「住み替え先」を記入するよう誘導するものとなっています。

「意向調査票」とともに、家族全員の生年月日、介護度、障害等級を書く「認定調査票」、市保健福祉局が保有する介護や障害認定情報の提供への「同意書」が同封されています。

神戸市は、七月から八月にかけて、いくつかの団地毎に、市の退去方針などを説明する「個別相談会」を開いていますが、入居者の参加は、ごくわずかです。

入居者らでつくる借上住宅協議会は、「意向調査と称しながら意向調査になっていない」「極めて悪質な誘導尋問である」と神戸市に中止・撤回の緊急申し入れをしています。

会は、定期的に入居者に配布している機関紙「たんぽぽ」でも「意向調査問題特集号」を発行。「根拠のない線引きで、身勝手な意向調査をするな」と訴えています。「こんな勝手な調査には協力できないから、みんなで相談して返事を出さないことにした」など、入居者の声も掲載。「入居者みんなで団結し、神戸市の転居強要を絶対に許さない」と訴えています。

(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党創立91周年記念講演への感想

“第三の躍進”を本格的流れに決意新た



記念講演を聞いて嬉しいです。共産党員であることに自信をもつことができました。これからも、仲間と共に活動して行こうと元気と勇気がわきました。
(神戸市西区・73歳女性)

議員に当選した方々の挨拶にとても感動しました。久しぶりの躍進でうれしかったです。経済、原発、憲法など、どの問題でも命を守るための政治の責任は大きく、日本共産党の役割が非常に大きいと感じました。改めて、“第三の躍進”を本格的な流れにする必要があると思いました。
(保育士・女性)

党躍進の三つの教訓で、今後の成長・発展の道筋がわかり展望が持てた。新しい情勢の中で「集い」を開くこと、強く大きな党をつくることこそ、“第三の躍進”を本格的な流れにする力だと思った。日本共産党の路線、理念、歴史に確信と誇りが持てた。
(労働者・男)

綱領を土台に、どんな時もたたかい続けて来たからこその躍進なんだなあと思った。こんな党が身近にある事、自分も一緒に頑張れることが幸せだなあと思った。これからも、よく学び頑張っていきます。
(尼崎市・青年)

(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

核兵器も原発もなくそう“11日宣伝”再開


日本共産党兵庫県委員会は、東日本大震災と福島第一原発事故が発生した“11日”に毎月行ってきた「原発ゼロ宣伝」を八月十一日、三宮交通センタービル前で実施。七月は参院選・知事選で中断しましたが、再開です。

この日は、参院兵庫選挙区候補としてたたかった金田峰生党国会議員団兵庫事務所長が、平松順子党県常任委員とともに訴えました。

金田氏は、あらためて参院選での支援に感謝を述べつつ、主に、被災者支援と即時原発ゼロ・自然エネルギー活用への転換に力を尽くす決意を表明しました。

放射能汚染水の海への流出など福島第一原発の実態について、「何が世界一の安全水準か。ただちに事故収束宣言を撤回し、再稼働や輸出をやめて、本当に事故を収束させ、一刻も早く被災者・被害者が安心して暮らせるようにするべきだ」と提起しました。

また、兵庫県が、再稼働を進める一方で、まともな避難計画すら持っていないことを報告し、大飯原発再稼働と原発容認の姿勢を改めるべきだと批判しました。

平松氏は、自らも参加してきた原水爆禁止世界大会について報告。「核廃絶は世界の人々の悲願となっています」「被爆国日本が原発を輸出しようとすることに、世界から疑問と批判が寄せられています」と紹介し、「核兵器も原発もなくしましょう」と呼びかけました。

道行く人の中は、手を振り、声援をよせる人もありました。

(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

養父市議選不当捜査事件21日に抗議・集会

「捜査」に名を借りた人権侵害ただちにやめよ


昨年十月の養父市議選の際、八鹿高校卒業生に届いたとされる手紙を選挙違反だとして、兵庫県警捜査二課が八鹿高校元教員宅の家宅捜索。その後、押収した物品をすべて還付(返却)したものの、県警はいまだに「捜査中」としています。しかし、実際には引き続く捜査も送検していません。

日本国民救援会などは、当初から不当捜査だと指摘し、不当捜査をやめさせる市民の会を結成。現状についても捜査対象にされた三人(八鹿高校事件の被害者でもある)と、家族に大きな肉体的・精神的苦痛を与え続ける、「捜査」に名を借りた人権侵害だと抗議しています。七月二十四日には神戸地裁へ「刑事訴訟法の規定にもとづき、警察に捜査適正化(終結)の指示をせよ」と申し入れました。

市民の会と国民救援会県本部、同但馬支部は、捜査断念を認めさせるため、より大きな抗議が必要だとして、八月二十一日に抗議・学習決起集会を計画し、広く参加を呼びかけています。

養父市議選不当捜査事件8・21県警抗議・学習決起集会

8月21日(水)①17時からビラ宣伝(県庁南交差点)、②17時45分から18時、県警前シュプレヒコール、③18時30分から決起集会(中央労働センター小ホール)

(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

日中友好協会加古川支部「中国を知る文化講座」

「中国を知る文化講座」の一つで、古代日本と中国の交流の歴史を学ぶ「中国歴史講座」が、日中友好協会加古川支部主催で八月三日、東播磨生活創造センター「かこむ」で開催され、来村多加史阪南大学教授の講演に三十一人が聞き入りました。


今回のテーマは「中国の都城と日本の宮都」で、来村教授は、手製の写真・図面入りの独自テキストをもとに、古代中国の夏、商、を経て、西周時代に特徴的にみられる宮殿や都城の建築様式の構造を説明し、すでに漢の首都長安に都城の理想形が現出しており、左右対称や城の四方合計九つの門とそれぞれの門から延びる三本の道を引き、中央に王宮を置いていることを史蹟で説明しました。

これらが儒家の経典の一つ『周礼』に王都の理想形の理念として記され、隋、唐と引き続き首都となった長安が、藤原京、平城京、平安京などのルーツとなったことや、そのもとの設計図は、「遣隋使、遣唐使の誰かが足で測定して設計図を書き、日本の都の造営にいかされた」と来村教授は話しました。

参加者から、「貴重な資料で知識にとんだわかりやすい解説説明で大いに学ぶことが出来ました」「儒教が大きな影響を与えたことが良く分かった」「中国と日本の都の共通点がよくわかった」と、十七通のアンケートが寄せられました。

次回は「中国の墳墓と日本の古墳」のテーマで三月一日に開催する予定です。(前田清=同支部)

(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

図書紹介:『兵庫の平和史跡ガイド』


戦争の実態を語り継ぎ二度と戦争を繰り返させないようにと、兵庫の「語り継ごう戦争」展の会は「戦争展」に加え、二〇〇二年から戦跡めぐりを年一回開催。その案内役を勤めてきた兵庫県歴史教育者協議会との共著で、『兵庫の平和史跡ガイド―戦争遺跡は語る』を刊行しました。

造兵廠、飛行場、砲台、兵舎、弾薬庫、軍事工場などの遺跡や地下壕、機関銃掃射弾痕、被災樹木、少年兵墓地、忠魂碑、強制連行関連史跡、平和モニュメント、平和資料館など戦争と平和について考えを深められる「平和遺跡」百六十カ所を写真、地図もつけて紹介・解説しています(全ページカラー)。

A5判・百二十二ページ/発行=日本機関紙出版センター/定価=千五百円+税。

一般書店の他、日本共産党兵庫県委員会などでも扱っています。(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

一コマまんが

閻魔大王の裁きを待ってはいられない


段 重喜


(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

六十八年目の「長崎の日」。安倍首相が原爆症裁判の控訴断念を表明した。八月二日に未認定原告八人全員が勝利判決を得た。原告は認定申請を長期間放置され、判決まで五年から七年もかかった▼被爆から六十八年経った今でも、被爆者には放射線による病気が出続けている。判決は、原爆放射線の人体影響について未解明な部分が多いことなど、科学的知見に一定の限界があることを前提に、国が内部被曝、残留放射線被曝を無視していることを断罪、誤りとした▼国は控訴を断念したが、個別の事例での判断と限定、原爆症認定制度全体の改善には手をつけようとしない。今も全国百人をこえる被爆者が訴訟をたたかっている。平均年齢が七十八・八歳になった被爆者が裁判をしなくて済むように原爆症認定制度の抜本的改善が急がれる▼判決が示したのは核兵器が人道に反するということ。原爆投下から六十八年経っても放射線による被害を人間に与え続けるからだ。低線量被曝、内部被曝が人体に無害でない以上、原子力発電所の稼働と存続は直ちに止めるべきだ。被爆者の味わった生き地獄を私たちが見つめることが核兵器を地上からなくす原点になる。(K)

(2013年8月18日付「兵庫民報」掲載)

2013年8月11日日曜日

賃上げを! 兵庫労連が労働局前市民集会

最賃1000円早期実現!
賃上げでこそ景気回復!
ディーセントワーク確立!



八月二日夕、兵庫県労働局前で「最低賃金千円の早期実現! 公務員も民間も賃上げこそ景気回復! ディーセントワークの確立を! 8・2労働局前市民集会」が開かれました。主催したのは兵庫労連です。

兵庫県の最低賃金は七百四十九円。生活保護基準から四円低いという異常さです。

集会では津川知久議長が「さきに行われた参院選・知事選でも『賃上げこそ景気回復の決め手。大企業応援でなく地域経済の再建こそ必要』との訴えが共感を広げた」「最低賃金千円は最低限の課題」と訴えました。

民間や公務の職場からの参加者も非正規急増で最低賃金時給千円はすぐにでも必要と訴えました。郵政の非正規で働く女性は、「夫も非正規労働者で生活は大変苦しい。月末に喉が渇いても百二十円の缶飲料も買えない。こんな生活はおかしい、すぐにでも時給千円にあげて欲しい」と訴えました。

「最賃実態体験」者からは、四日ほどで現金が底をつき生活できなくなると、報告されました。

兵商連からも、「最賃を決める根拠に支払い能力を入れる一方で中小企業を支援しないのはおかしい。世界では当たり前の中小企業支援策で賃上げできるようにしてこそ、地域経済活性化で景気も回復する」と連帯の挨拶がありました。

シュプレヒコールは福祉保育労の男性と女性が交代で「最低賃金千円に」などを訴えました。通行する人が訴えやスローガンにうなづく姿もみられました。

(2013年8月11日付「兵庫民報」掲載)

NO NUKES 57th 2013-8-2


57回目となる関西電力神戸支店前行動が8月2日に行われ、約70人が参加。学生ら若い参加者もめだち、初めて参加したという人が10人近くもいました。

「初めて参加しました。福島へのボランティアなども行って、なんとかしたいと思い、ずっと来たいと思っていたけど、やっと来れました。これからもできることをやっていきたい」と初参加の学生らが訴え。

初めてコールに挑戦する学生もいて、参加者もおおいに盛り上がりました。

被爆者の方は、この日の大阪地裁で下された、原爆症認定訴訟の勝訴判決を報告し、「国は今でも被爆の被害を認めようとしない。放射能の恐ろしさはいつまで続くかわからないこと。原発をなくすためにがんばりましょう」と力強く訴えました。

(2013年8月11日付「兵庫民報」掲載)

三田市立図書館への指定管理者制度導入の凍結を

三田市立図書館本館

今、全国的に「図書館への指定管理者制度導入」を進める動きがありますが、三田市においても、この六月議会で突然市長が、自民・公明党議員の質問に答弁し「来年度から全館指定管理者制度導入を考えている」と態度表明しました。

これに対し、日本共産党市会議員団は―

▽図書館の指定管理者制度導入について諮問した「社会教育委員の会」委員全員の「本館は直営が望ましい」との総意無視の一方的導入は問題。

▽「無償の図書館に指定管理はなじまない」との国会答弁にもあるように、十年たっても全館導入は数例(分館導入は約一割)、導入した図書館では司書数の削減で、サービスが低下している。

▽貸し出し数などでも全国上位実績の三田市立図書館になぜ指定管理者制度導入なのか?

▽豊富な経験と専門的知識を持つ司書が継続的業務を担うことによってこそ利用者に役立つサービスの提供が可能。数年単位で業者が入れ替わる指定管理者制度では、図書館サービスの専門性は低下する。

―などの問題点をあげ、市当局の姿勢を追及。

来年度からの性急な民営化ありきではなく、「本来の公立図書館の役割や市民の求める図書館はどうあるべきか?」など市民的議論をするべきだ、と求めています。

街頭宣伝で訴える中田市議

九月議会で指定管理者制度導入のための条例改正が提案されます。来年四月からの導入凍結に向け、議員団ニュースの全戸配布や街頭宣伝など、全市民的な運動にするため全力で取り組みを進めています。

中田はつ美三田市議

(2013年8月11日付「兵庫民報」掲載)

新人議員紹介:松原幸作淡路市議

労働運動、住民運動の経験をいかして


兵庫民報読者のみなさん、こんにちは。

七月二十一日に参議院選挙、兵庫県知事選挙、淡路市議会議員選挙が同時投票で行われ、市議会議員選挙で議会に送りだしていただいた松原幸作です。

私は淡路貨物自動車㈱に四十年余り勤務し、長年労働組合運動にたずさわり、組合員の要求実現と中小企業の経営安定に尽力すると同時に、定年退職後は住民運動にかかわり現在に至っています。

四年前の市長選挙では「市民にやさしい淡路市政をつくる会」の候補者として、五町合併後の市政評価、問題点を明らかにして選挙をたたかい、市民の要求や要望をお聞きしました。

県下一高い国民健康保険税を何とか引き下げてほしいとの要求に応え、一世帯年間一万円以上の引き下げを求め署名活動を展開。党議員団と連携・協力して年間世帯平均で六千七百三円引き下げを実現しました。北淡路高原の風力発電施設建設では、住民の皆さんと力をあわせ、住環境を守る立場で当初の建設計画十二基建設を六基建設に変更させるとりくみなどに参加しました。

こんどは市議会議員として、県下一高い国民健康保険税や介護保険料の引き下げをはじめ、中学三年生までの医療費無料化、住宅リフォーム助成制度創設、コミュニティバス運行の拡充、地域事務所の機能強化、農漁業の振興など、多岐にわたる選挙公約実現のために頑張ります。

市民の皆さんのご支援よろしくお願いします。

(2013年8月11日付「兵庫民報」掲載)

希望者全員に「継続入居」を保障せよ!

借上げ住宅協議会 段野太一

阪神・淡路大震災で家を失った人たちは、被災以来今日まで、避難所、仮設住宅、そして災害復興住宅(恒久住宅・借上げ住宅)へと三度転居しています。

やっと借上げ住宅に入居でき「ここが終の棲家」と安心していたところ、突然、県や市から「借上げ住宅の入居者は二十年が経過したら転居せよ」との通達が届きました。借上げ住宅に入居するとき、市や県の担当者から「借上げ住宅も公営住宅だから、住み続けられますよ」と説明され、「二十年経ったら転居」などと言われた人はおりませんでした。

この「借上げ住宅」というのは、県や市がUR(公団住宅)から部屋を借り上げたり、民間(個人)に依頼して建設した住宅を市営、県営住宅として被災者に提供するもので、自治体は国から援助(五年間は四分の三、以後十五年間は三分の二を国が負担)を受けてオーナーと借上げ契約を結び、被災市民に「入居を許可」するという方式で、すべて災害公営住宅と同じ公的住宅です。この方式をとれば、市も県も、自ら新たな住宅を建設せずにすむという大きなメリットがありました。

国は「二十年が経過したあとも、市や県が契約を更新さえすれば、引き続き財政援助(二分の一援助)する」としているため、宝塚市、伊丹市は契約を更新して、継続入居を認めると決めています。

しかし、兵庫県や神戸市などは、今年三月、継続入居を認めるのは、「八十五歳以上の人や,一、二級の重度障害者、要介護三以上の人がいる世帯」という勝手な基準を作り、これに該当しない人はすべて転居を求めています。

震災から十八年、被災者は高齢化し、それぞれの地域で、お互い助け合わなければ生きていけない人たちが圧倒的多数です。いま借上げ住宅入居者の皆さんは「借上げ住宅協議会」(安田秋成会長)を結成して、兵庫県や神戸市、西宮市などと交渉を積み上げ、自宅玄関に「私たちは転居しません」というシールを張って、団結してがんばっています。

(2013年8月11日付「兵庫民報」掲載)

いまこそ憲法運動強化を:憲法会議が総会

兵庫県憲法会議二〇一三年度総会が七月二十五日、兵高教組会館で開かれました。

津川知久代表幹事が、参議院選挙・兵庫県知事選挙の結果分析について報告しました。特に憲法県政の会が一九七〇年以降最大の得票を得たことを強調。また参議院選では、改憲勢力が三分の二をとったわけではないことなど指摘しました。

総会では、▽十一月三日の神戸憲法集会では和田進神大名誉教授の講演と若手弁護士による憲法寸劇を行うこと▽来年の五月三日の憲法集会記念講演は内田樹神戸女学院大学名誉教授に決まったこと―が報告され、▽その成功を中心に全県の憲法運動を強化すること▽会員拡大と憲法しんぶん・憲法運動誌の普及▽会費徴収の活動強化―などの新年度方針が提案され、会計報告、予算案、新年度の役員案とともに採択されました。

最後に和田進代表幹事が憲法運動強化を確認し合うまとめの挨拶を行ました。

(2013年8月11日付「兵庫民報」掲載)

粟生線の未来を考える市民の会が第2回総会

粟生線存続へ市民といっしょに考えたこと

三木市議会議員 板東しょうご

粟生線の未来を考える市民の会の第二回総会が七月二十八日、小野市考古館で行われました。

今回の総会では、三木でご当地アイドルとして活躍している自称粟生線活性化コーディネーターの、ゆいみのりさんの講演、参加者全員のワークショップ、そして、株式会社交通システム研究所代表取締役の大藤武彦先生の講演がありました。

ゆいみのりさんは、自分がどのように“鉄子”(鉄道好きの女性)になっていったのか、また、ご当地アイドルのオーディションで粟生線存続への思いを切々と話したこと、などを語りました。


ワークショップでは、「粟生線の活性化のために、自分たちに出来ること?」というテーマで三つのグループで話し合いをしました。

私たちのグループでは“乗り鉄”(鉄道愛好家のうち乗ることを楽しむ人)の方から「粟生線は人工的に整備されていないので、多様な風景が続くのが魅力だ」との指摘がありました。また、独自性のある車両について議論がなされました。私も「携帯電話を使ってもいい車両を作って、充電用のコンセントも完備する車両」を提案しました。

講演する大藤氏(右)

個人の便利さと社会的不利益のジレンマ

大藤先生は、「わたしたちは公共交通に何を求めるべきか?」という題で講演しました。

大藤先生はまず、交通における「社会的ジレンマ」―「便利さ」ゆえに、電車・バスなどの公共交通よりも自家用車を使う人が増えることで、「渋滞」「交通事故」「大気汚染」「まちの活力喪失」などの社会的不利益が生まれる―の存在を説明。

この「社会的ジレンマ」を解消するためには①技術開発(燃料電池車の開発など)②損得構造をかえる(公共交通の運行頻度、違法駐車の罰金強化等)③人の心に働きかける―の三つのアプローチが考えられ、このうち、市民や行政が日ごろ考えるべきことは②と③であると述べ、ブラジルのパラナ州クリチバ市と名古屋鉄道広見線のとりくみを例にあげました。

市民との信頼関係を構築しながら

クリチバ市は「第二回国際連合人間居住会議」で「世界一革新的な都市」として表彰された都市です。公共交通だけでなく、スラム化した地域を非スラムにしたり、ゴミ問題を解決したりしています。決して裕福でない都市でありながら、知恵で持って問題を解決しています。

ここで市長が交通政策のポリシーとしたのが「人>自転車>バス>自動車」という優先順位。また、実行にあたっても「行政と市民がともに責任を持つ方程式が成立すれば、成功する」という市長の言葉に見られるように、市民と信頼関係を構築しながら行われています。

「地域に必要なインフラ」と位置づけ

また、名鉄広見線では粟生線と同じような補助制度、イベント、周知活動などが以前から行われていましたが、行政が名鉄広見線の位置づけを「地域に必要なインフラ」に変更したことで、廃線ではなく運行を継続するため、市町が利用者増加策にとりくみ、名鉄に対し一定期間、財政支援を行うことになりました。

電車を使う価値を見出して

よく聞かれる話として、「隣のばあちゃんは公共交通が必要(私は使わないけど)」「車が運転できなくなったら公共交通を使う(今は車に乗れるから公共交通は使わないけど)」などがあり、これでは電車・バスを残すことにつながらないと大藤先生は指摘しました。

私も何度も遭遇する言葉だったので後ほどの質問で「ではこのような人がどのようにしたら乗るようになるのか」と聞き直しました。「電車を使う価値を見出してもらう。違う価値を知っていただく必要がある」という答えでした。私たちも分かっている答えではありますが、運動の中で明日の乗車数が増えること以上に大事な命題であるような気がします。


私たち市民は神戸電鉄を存続させるために利用して、もっと利用しやすい公共交通にするために行政や会社にもものを言うべきです。その意見に行政や神戸電鉄も真摯に耳を傾け市民の信頼を勝ち取るべきです。今更いうべきことではないですが、神戸電鉄、行政、市民が一緒になって存続のために努力をすべきであり、そのために、市民として議員として市民運動を盛り上げ、議会活動をしていきたいと思います。

(2013年8月11日付「兵庫民報」掲載)

青年たちの2013年7月 ②

躍進が自信に

安田太一(ペンネーム)

他の大学でもシール投票が好評

今回の参院選挙は、これからの党活動での自信となりました。

私は家族の影響で子どものころから共産党を見てきましたが、議席や支持の面ではほとんど進歩していない、むしろ後退しているように感じていました。

前回の総選挙でも選挙前には躍進のチャンスと持ち上げられていましたが、結果は議席減という結果に終わり、自身の党活動に自信が持てずにいました。しかし、今回の参院選前には東京都議選での躍進で「もしかしたら」という思いが芽生えはじめていました。

さまざまな活動に取り組むなかでも心境の変化がありました。

今回の選挙の争点となる憲法について自分がもっと知りたい、他の人にもっと憲法のことを知ってほしいと言う思いで、憲法の学習会「憲ポーク」を企画しました。その宣伝ではシールアンケートで学生から憲法について色々意見を聞けました。「分からない」などの意見もありましたが、憲法は変えないでほしいと言う声が多く、「憲法九条は日本のアイデンティティーだから、変えたらアカン」という女子高生もいました。

他のシールアンケートでも共産党の考えに理解を示してくれる方が少なくなく、今回はいけるのではないかと活動に自信が次第に持てるようになり、活動にも熱が出てきました。

参院選挙の結果を見て、不安は確信に変わりました。私はまだ学生なので、共産党の第一、第二の躍進のことも知らず、本当にこのまま党活動をしていて大丈夫なのだろうかと感じていましたし、同志の中にもそのような思いを持っていた人は少なくなかったと思います。

今回の党の躍進は単に議席や得票数が増えただけでなく、これからの活動への自信につながる選挙だったと思います。

(2013年8月11日付「兵庫民報」掲載)

石綿労災の時効を認めず:神戸地裁

国の不支給決定を取り消し


神戸港でアスベストの荷揚げ作業に従事して肺がんになったのに、時効を理由に労災の補償金が支払われなかったのは不当として、神戸市中央区の松本博さん(79)が神戸東労働基準監督署の不支給処分取り消しを求めた訴訟で、神戸地裁の工藤涼二裁判長は七月三十日、松本さんの請求を認め、国に対して不支給処分の取り消しを命じました。

松本さんは一九五二年から二十二年間、神戸港でアスベストなどの荷揚げ作業に従事。退職後の九七年に肺がんを発症、手術を受け予後は良好です。二〇一〇年に労災保険法に基づく障害補償給付を請求しましたが、神戸東労基署は病気と業務の因果関係を認めたものの、「手術から五年以上経過しており、時効により請求権はない」と不支給の決定をしました。

工藤裁判長は、石綿による肺がんは潜伏期間が三十~四十年と長いという特徴に触れ、「時効は、肺がんが業務に起因すると認識した時から進行する」と指摘し、石綿による健康被害が広く一般に知られた〇五年六月のいわゆる「クボタショック」を時効の起算点と判断し、十年の請求は時効に当たらないと、松本さんの請求を認めたものです。

松本さんは「時効を理由に切られたのは納得できなかった。主張が認められてうれしい。支援者に励まされて闘い続けて良かった」とコメントしました。
粕川實則=アスベスト尼崎の会)

(2013年8月11日付「兵庫民報」掲載)

ノーモア・ヒバクシャ近畿訴訟:勝利判決

“新しいヒバクシャをつくらない運動でがんばりたい”
“半分嬉しく、半分は怒り”

副島圀義

八月二日。大阪地裁は、原爆症認定申請を却下した国の誤りを断じ、原告全員の認定を命じました。通算三十一回目の被爆者勝訴です。



国は、爆心地からの直線距離だけで機械的に線引き。「発症するほどの被曝はしていないはず」と、心筋梗塞や甲状腺機能低下症について、原爆症認定を却下し続けています。が、判決は「低線量域でも被曝による発症はありうる。被爆時(後)の具体的な事情、病歴などを総合的に考慮して判断すべし」と明確です。

舌がん手術後の後遺障害について「被曝による神経の損傷が増悪要因」と認定するなど、原告の訴えや被爆者医療に携わってきた医師証言などを、きちんと受け止めたものでした。


多くの人が注目したこの日の判決。広島や愛知の訴訟関係者なども含め傍聴席は満席。原水爆禁止世界大会参加の外国代表の姿も見られました。

判決後の報告集会で、アメリカのジョゼフ・ガーソンさんは「アメリカの原爆投下は恥ずかしい。安倍首相や橋下市長が十五年戦争の責任を認めないことも遺憾だ」と発言しました。

原告のみなさんが判決への思いを、こもごも語りました―

「原爆症認定申請してから六年。もっと早く結論がほしかった」

「半分嬉しいが、国への怒り半分。被爆者の実態を直視し、生き物が快適に暮らせる世の中にしてほしい」

「生きているうちに勝ててよかった。これからは、新しいヒバクシャをつくらない運動に参加してがんばりたい」等々。


(2013年8月11日付「兵庫民報」掲載)