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2013年7月6日土曜日

安易な開発用地取得ツケは県民に

「売れない塩漬け・保有地」「兵庫県土地開発公社の保有面積(二〇〇二年度末)は……全都道府県・政令市で最大……安易な開発計画を基に用地取得を続けてきたツケに今、直面している」日経新聞、二〇〇三年十一月十七日付は、このように、全国の売れない山林・保有地を特集しました。

「塩漬け土地」とは、取得したものの、事業が止まったりするなどで、五年以上そのまま所有しているだけの用地です。



いま、その土地はどうなっているでしょうか?県民の税金で返済する借金(県起債)をつぎ込み、毎年の補正予算などで、こっそりと「買い戻し」を続けているのです。

井戸氏が兵庫県知事になってから、「環境林」などの名目で、塩ヅケ土地を土地公社などから買い戻した用地は、合計で約二千六百ヘクタール、二千九十五億円にも及びます。(表参照)

買い戻した「塩漬け土地」
面積(ha)
金額(億円)
尼崎の森中央緑地用地
1.1
17.2
8.0
108.0
宝塚新都市
281.0
373.0
813.0
703.0
県立有馬富士公園
5.8
6.5
6.2
6.8
三木新都市用地
34.0
49.0
三木総合防災公園用地
47.0
78.6
5.4
8.3
三木震災公園学習訓練ゾーン
13.0
45.0
小野市市場
156.5
161.0
小野市山田
114.9
127.0
加古川神野用地
26.1
44.3
たつの菖蒲谷用地
57.3
15.5
赤穂海浜公園沈節用地
4.3
17.6
但馬空港周辺用地
565.4
62.5
森林動物研究センター(丹波)
126.0
47.8
篠山市小多田
99.3
33.5
淡路石の寝屋
18.8
13.4
北淡町江崎汐鳴山
90.5
78.6
淡路多賀用地
20.6
30.0
淡路島国際公園都市関連用地
2.4
6.7
西淡町伊加利
57.9
30.3
西淡町津井
33.3
17.9

県下ですすめられている、メガソーラーの計画地四十三カ所のうち、「県企業庁の所有地は十二カ所を占め、播磨科学公園都市や三田カルチャータウンで売れ残った負の遺産の面積が大半を占める」(神戸新聞「検証 兵庫の戦略」)とも指摘されています。二〇一二年十月十日の県議会で、塩漬け土地が県による買い戻しではなく、時価で評価され販売されるとどうなるかの一端が明らかになりました。

「宝塚新都市の玉瀬第三クラスターの一部の山林、二〇一〇年、二〇一一年と二十九・四ヘクタールを新名神用地として販売をされているが、一ヘクタール当たり約四千三百万円であった。以前の資料では、玉瀬を含む簿価の平均としては一ヘクタール当たり九千七百万円になっていた。簿価の半分以下の金額でしか売れなかった」(日本共産党・いそみ恵子県議の質疑)

質疑では、今回のような「含み損」も含めて、「県民に対して明らかにすべき」という質問に対して、県当局は、「新行革プランのなかで、経緯を説明している」というだけで、きわめて不誠実な姿勢です。


(2013年7月7日付「兵庫民報」掲載)

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