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2013年5月12日日曜日

レッド・パージ国家賠償訴訟最高裁不当決定

原告、弁護団―救済までたたかう


日本共産党員と支持者数万人が職場から追放されたレッド・パージの犠牲者、大橋豊さん(83)、川崎義啓さん(96)、安原清次郎さん(92)=いずれも神戸市=が国家賠償を求めた訴訟で最高裁第一小法廷(横田尤孝裁判長)は四月二十五日付で「上告棄却」「上告不受理」の決定をしました。

原告の(右から)大橋、安原、川崎各氏=2011年

原告と弁護団は四月三十日、抗議声明を発表しました。

声明は、今回の訴訟で、▽講和条約発効後、政府や国会が人権侵害を救済する義務があったにもかかわらず、放置した不作為の違法性▽明神勲北海道教育大学名誉教授が発見した新資料で、田中耕太郎元最高裁長官がレッド・パージ遂行のためGHQの指令を求めたが拒否されたという、一九六〇年の最高裁決定と正反対の事実が明らかになり、同決定の見直しが必要になった―などが問われたにもかかわらず、裁判記録の最高裁到着通知後二カ月という短期間で結論を出したことを強く批判し、長年苦しんできた原告の「生きているうちに救済を」という願いを無視した「非道な決定」と抗議。「名誉回復と救済を勝ち取るまで闘う」と表明しています。

一審、二審判決は、政府はGHQの指示に従わざるをえなかったなどとし、被害救済の作為義務はないと請求を棄却。一方、同訴訟の影響で、全国各地で弁護士会に人権救済を申し立てるなどレッド・パージ被害救済を求める世論と運動が大きく広がっています。

大橋さんは同日、「憲法はお休みという決定だ。名誉救済まで生きてたたかう」と語り、弁護団も「憲法に照らして許されるかという根本を避けた幕引き。絶対に許されない」と強調しました。


(2013年5月12日付「兵庫民報」掲載)

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