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2013年5月26日日曜日

「あさぎ」五月詠草

姫路年金者組合短歌会

八分の対向列車待つ間土筆摘みするプラットホーム
美濃路のうだつの上がる紙屋にて長女に贈る文筥選びぬ
衣川有賀子


歩くのは苦にならないと靴を履く海辺の空気うまいと言いて
万歩計付けて夫の出かけたり友達出来たと嬉しげに言い
江藤雅江


友見舞う「こんなに抜けた」と髪をさすターバンハットをうなずきて見る
胡蝶花の花槙の木の下ひそと咲く重き胸中ゆるりとほぐるる
藤原信子


谷間に人知れず咲くすみれ草案内するがに舞いおつ桜
風を切り三台走る自転車をキックボードで追う児よガンバレ
常田洋子


三月に来ても良いかと岡山の友は四月になるも音なし
一人居の従姉の看護に小田原に自由に動けず淋しいと記す
田渕茂美



(2013年5月26日付「兵庫民報」掲載)

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