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2013年5月26日日曜日

観感楽学

政府・与党は「障害者差別解消推進法案」を閣議決定して今国会に上程することになった▼二〇一〇年一月に内閣府につくられた「障害者制度改革推進会議」に「差別禁止部会」をつくり、「障害者自立支援法」を廃止して障害者総合福祉法の制定をめざす議論と並行して二〇一〇年十一月から二年間議論が進められ、障害者の願いが反映された「部会意見」を発表▼昨年の総選挙で与党となった自民党はこの問題に消極的だったが、障害者関係団体の強い働きかけによって差別禁止法制定の動きに。しかし、「差別禁止法」が「差別解消推進法」と名前が変わり、内容も大きく後退▼最も大事な「何が差別か」が欠落。その上「自己責任」論を前面に押し出し、障害者を社会から排除していく「社会保障改革」が最大の差別であるにもかかわらず、国・行政による障害者差別を認め是正していく視点が欠落している▼自民党が「憲法改正草案」で基本的人権に制限を加え、「自助・自律」を強調している事とも通じる▼障害者権利条約からも大きく逸脱している今回の「法案」を真に障害者差別がなくなる法律となるよう、引き続き運動を強めていく必要がある。 (N)

(2013年5月26日付「兵庫民報」掲載)

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