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2013年4月28日日曜日

新入生歓迎企画つぎつぎ

学生の知的関心にこたえ、生き方や学び励ます


神戸学院大学・学園都市:三上満氏が講演

仲間とともに自己のりこえ自由と愛と希望つむぐ


ドラマ金八先生のモデルでもある元中学教師の三上満氏を迎え、「学生生活を実り豊かにするために」と題した講演企画が四月十六日、神戸学院大学や学園都市の学生たちがつくる実行委員会の主催で行われました。

講演で三上氏は、「居場所を見出せず、孤立感を深めている」青年がいる一方で、大震災や原発事故をうけ、若者のなかにある正義感が発揮されているようすを紹介しながら、「自己が認められることが若者の生き方にとってかけがえのない財産」と話しました。そして「学ぶとは、仲間とともに、今ある自己をのりこえながら、自由と愛と希望をつむいでゆくプロセス」と語り、新入生をはじめ、学生の学びを励ましました。

討論では、「いじめや体罰のニュースを見てどう思われますか?」「どういう経緯で“金八先生のモデル”なったのですか?」などの質問もだされ、三上氏は「人に対する攻撃性が高まってきていますね。差をつけられ、評価をされず、ムカつきや苛立ちから“力関係の優越性”をいじめに求めている。子どもを愛しむ社会にしていくことが大切だと思います」「ドラマ『3年B組金八先生』のシーンに私の教室での実践がそのまま利用されています。あのドラマは、当時のいろんな先生の豊かな経験をモデルにしてつくられたのですが、一九九九年の東京都知事選挙に立候補した時、作者の小山内美江子さんからお墨付きを頂きました」などていねいに答えました。



神戸大学:室崎益輝名誉教授が講演

現場から目を背けないで


神戸大学工学部名誉教授の室崎益輝氏を迎え、「震災復興と学問の役割」と題する講演企画が四月十六日、神戸大学内で行いました。主催したのは新入生歓迎実行委員会。神戸大学への新入生のほか、「神戸大学東北ボランティアバスプロジェクト」のメンバーや他大学生などが参加しました。

講演で室崎氏は、主に阪神・淡路大震災と東日本大震災の二つの大震災をとりあげながら、「災害が問いかけたこと」「私たちがなすべきこと」は何なのかと問題提起。災害復興は、「巨大災害が明らかにした社会的矛盾に、自省的かつ社会進歩的な立場から立ち向かうこと」が必要だと述べました。

また、科学や学問、学生の役割について、「現実と離れた真実はない」「学生には、現場から目を背けないでほしい」と語りかけました。

質疑応答では、「現地へボランティアにいった。高潮堤が必要という住民もいる。どう考えたらいいのか?」「福島へのボランティアにいった。家に帰れないという不満もだされた。現地の人になんて声をかけたらいいのか?」などの質問が出されました。

これに対し、室崎氏は、「あくまで住民の思いと合意を大事に。そして、そのために必要な情報をきちんと提供すること。私たちは、住民の復興の思いを後押しする役割があります」「福島の方は、深刻。帰りたいという思いには、どうすれば帰られるか一緒に考えること。いまの政府のやり方は、あきらめるのをまっているだけ。なんの希望も生まれない。それではだめです」と答えました。

(2013年4月28日付「兵庫民報」掲載)

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