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2013年4月7日日曜日

県・神戸市が借上住宅継続入居の「基準」

希望者全員継続へ入居者ら運動さらに



阪神・淡路大震災の被災者が入居する借り上げ復興公営住宅で、「二十年の期限までに退去」としていた兵庫県は三月二十七日、神戸市は二十五日、高齢者や要介護者、障害者などを対象に「基準」をもうけて、一部入居者の継続入居を認める方針を発表しました。

兵庫県は、「基本的な考え方」として、「現在居住する住宅から転居したときに、従来培ってきた地域コミュニティやかかりつけの医療・介護機関などとの関係性を絶たれることによって、日常生活に支障がでることが想定されるなど、住み替えが困難な高齢者等がいる世帯について、継続入居を認める」としています。

その「基準」として、八十五歳以上、要介護三以上、重度障害者、八十歳以上で要介護一以上・中度障害・特定疾患・認知症、八十歳未満で判定委員会が継続入居とした世帯などとしています。知事は「(八十歳以上で対象外となるケースは)元気そのものの方で、ほとんどいないと思う」「見かけ元気そうに見えても、どこかに何か悪いところがあるというのが八十歳ぐらいの方の状況」としています。

神戸市の継続「基準」は、八十五歳以上、要介護三以上、重度障害者。それ以外の世帯は、「希望する市営住宅の空家が確保できない場合に限り、最長五年、移転を猶予」などとしています。神戸市の方針策定にあたり開かれた識者らの「懇談会」では、「結果的に重度の人ばかりが残った場合、地域の中で専門的な支援は従来のまま継続できるが、元気な隣近所の人が皆いなくなってしまったときにどうなってしまうのか」という意見もだされましたが、無視したかたちです。

入居者らでつくる「ひょうご震災復興借上住宅協議会」は、「一部継続入居は世論と運動の反映。追い出し一辺倒の対応に何の道理もなかったことが明らかになった。安心して暮らせるよう、行政の勝手な選別ではなく、希望者全員継続を」とひきつづき県や市にたいし、運動を強めていくことにしています。同協議会は、「私は転居しません(終のすみか宣言)」と書いたシール(写真上)をつくり、玄関に貼るなどの活用をよびかけています。

行政区でもこの間、中央区連絡会が三月二十九日、結成総会を開催。兵庫区では三月十日、十七日、二つの借り上げ住宅で懇談会を開きました。

(2013年4月7日付「兵庫民報」掲載)

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