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2013年4月7日日曜日

レッド・パージ懇談会

新争点のもと最高裁要請が重要に



兵庫県レッドパージ反対懇談会は三月二十九日、懇談会を開催し、二日前に最高裁に大法廷での口頭弁論と公正判決を求める要請行動に参加した弁護団の松山秀樹弁護士から報告を受けました。

松山弁護士は、今回の裁判の特徴は、過去のレッド・パージ裁判とは違い、解雇の有効性自体を問うものではなく、サンフランシスコ講和条約発効後も何ら被害者に対する人権侵害の現状回復がなされなかったことを問うものであることを強調し、「上告理由書」の中心点について紹介しました。特に―

①公職追放者への名誉回復や復職・恩給・年金などの手厚い回復措置との対比で、レッドパージ被害者には何もしてこなかった「立法不作為の違法性」があり、憲法十四条の「法の下の平等」に反していること

②原告らの訴えを認めなかった大阪高裁でも、政府の行為によって被害を受けたことが明らかならば救済すべきケースがあることを認めたこと

③明神証言によって、田中最高裁長官が自らGHQに出向いた際、レッド・パージの根拠とされるマッカーサーの書簡についてホイットニー民政局長が「日本政府に対する指令ではない」と繰り返し述べていたことを直接確認していたにも関わらず、レッド・パージについて「GHQの指令」による「超憲法的措置」などとし、中外製薬事件の最高裁判決を下していたことが歴史的資料であきらかになったこと

―など、新しい争点があるもとで、最高裁では大法廷での口頭弁論が必要であることを力説。そして、最高裁が上告をどう扱うかは第一小法廷での審理にかかっており、引き続き要請行動をつよめる国民的運動が必要と締めくくりました。

懇談の中で、尼崎レッドパージ反対連絡会からの参加者は、レッド・パージ裁判への支援要請を市内各団体に申し入れ、懇談を広げている活動を報告。明石からは、人口の一%、三千署名をとりくみ、労働組合の協力も得て最高裁要請に向け千五百の署名を集めたことが紹介され、またインターネットも活用した情報発信などの提案もありました。原告の川崎さん、安原さん、大橋さんも元気に発言し、「超憲法的措置」などでなく「日本国憲法で判決を下すしかない」と決意を語りました。

懇談会では引き続き署名運動に取り組むとともに、有識者の共同アピールをつくり賛同を広げるなど運動を発展させることにしています。

(2013年4月7日付「兵庫民報」掲載)

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